【シロでもクロでもない世界でパンダは笑う。】第2話「大学不正入試の闇」感想ネタバレ(主演:横浜流星・清野菜名)

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主演:横浜流星・清野菜名
日本テレビ系  (日曜日22時30分~) 

【内容・ネタバレ含む】
【レンの過去とは…】
森島直輝(横浜流星)が大学のベンチで回想している。『初めて彼女と出会った時…(川田レン(清野菜名)の)私を檻から出して…という声が聞こえたような気がした』『衝動的に彼女を試してみることにした』パンケーキにシロップをかけるとレンの意識は遠のく。
「私は誰?」と目覚めたレンに「ミスパンダにしよう」「僕は君の飼育員さん」という直輝。ミスパンダが生まれた瞬間だ。
『でもこの時、まだ気づいていなかった』『私を檻から出してという言葉の本当の意味を…』

「直輝!」同級生の小園(中田圭祐)の声で直輝は我に返る。雪乃(祷キララ)が木の方を指して「結構前から手振っている」という先には、木の陰から手を振るレンの姿があった。直輝がレンの方に歩いていくと「森島さん」と嬉しそうに木陰から出てくるレン。
その瞬間、学生達の悲鳴が響き渡る。学長・岸本に刃物を向ける学生服の赤嶺という男子浪人生。赤嶺は「何で俺を落とした」「てめぇの息子のあおりじゃねえか」といって岸本の腹部に刃物を刺す。興奮状態の赤嶺は「コネはみんな死ね」と刃物を振り回す。恐怖で動けなくなったレンに向かって刃物を振り下ろす赤嶺。

講堂にマスコミを集めて記者会見をする副学長・池渕(モロ師岡)。フリーのディレクター・神代(要潤)は「刺された原因にあの告発が関係しているのか」と質問する。あの告発とは、学長の息子・岸本俊一(中尾暢樹)の受験成績がネットに流出したものだった。しかもその得点が合格基準に達しておらず、学長が不正に入学させた疑いが浮上していた。池渕は「本校で不正入学が行われている事を知っており、役員会に問題提起した」「第三者委員会を設置して徹底的に追求していく」とコメントする。
レンは「私のせいで…」と直輝に謝罪する。レンが切りつけられそうになった時、寸前で直輝が刃物をつかみ助けたのだった。

大学内で俊一は肩身の狭い思いをしている。どこへ行っても、コネ入学と陰口をたたかれていたのだ。

テレビ局で神代は、この不正入試問題を取り上げるべきだというがチーフプロデューサー・飯田(福田転球)やプロデューサー・田中(永山たかし)は、視聴率に結びつかないなど何かと理由をつけて否定的だ。企画会議後、佐島あずさ(白石聖)は局長とその息子が誠立大学であることを神代に話す。神代は「忖度、忖度」と合点がいった様子だった。

直輝がMr.ノーコンプライアンス(佐藤二朗)の元を訪れる。Mr.ノーコンプライアンスは「身近なところにこそグレーゾーンは潜んでいる」とこの案件に白黒つけるよう指示する。

レンはバイト先の喫茶店で店長・春男(升毅)にコーヒーを淹れるように言われる。レンがサイフォンにライターで火をつけようとした時、過去がフラッシュバックして悲鳴をあげるとその場に座り込んでしまう。「お姉ちゃんが燃えて…」といって怯えるレン。
自宅に戻ったレンは、母の両隣に写る少女達の内、ひとりだけが黒く塗りつぶされた写真に向かって「りこ…ごめんね、私だけが生きてて」とつぶやく。

直輝は父・哲也(田中圭)の遺体が発見されたときのことを思い出していた。家に来た刑事が「恐らく死ぬ前に飲み込んだんだろう」と小さなボタンを渡す。刑事が帰った後、何のボタンかすぐに気がついた直輝はおもちゃ箱からパンダのぬいぐるみを取り出す。それはパンダの目の部分だった。そして目の奥に隠されたUSBを見つけたのだ。USBには3つのファイルが保存されている。1つ目は、コアラ男が「娘の命が惜しければ1億円用意しろ」と脅迫している動画。2つ目は、マスコミの前で「娘を返してください」と繰り返し土下座する佐島(佐藤二朗)が映っていた。

注文したパンケーキを前に「おいしそう」と声をあげるレン。直樹が「召し上がれ」とシロップを回しかけると、「私…幸せです…」と気を失うレン。レンは気を失ったあと、直樹のアジトで案件の内容についての動画を見せられている。
大学の屋上にいるミスパンダ。「内容は頭に入っているね」と確認する直輝。そのとき消防車のサイレンが鳴る。それを聞いて頭が痛くなるミスパンダ。「何だろう、周りが燃えて…」「何か思い出せそう」とコメカミを押さえる。しかし、「思い出せそうで…思い出せない」「もういいや」と大学内へ入っていく。

喫茶店に神代が俊一を呼び出す。神代は「君は悪くないなら自分の言葉で説明したほうがいい」と言葉巧みに俊一を説得 する。俊一は「あなた達は真実を伝えてくれるんですよね」といって取材を了承する。

大学では池渕らによって第三者委員会が始まろうとしていた。そこへ「遅れて申し訳ありません、続けましょう」と入ってきたミスパンダ。何者なんだと聞かれ「第三者です」と答える。そして「1つだけ言わせて」「犯人はこの中にいる」「犯人はあなたです。なぜなら一番犯人顔だから」といいだす。それを聞いていた池渕と柳本(渡辺裕之)は「ははは」と笑い出す。ミスパンダは「そのうちわかるよ」といって去っていく。

直輝がレストランに入るとあずさが先に着席しており手をふる。テーブルにはあずさの父・佐島もいた。「直輝くんと顔を合わせるのはいつぶりだろうな?」と問う佐島に、あずさが「半年前の私の誕生日よ」と答える。そして「一生あずさを守る自信はあるか?」と直輝に問う。直樹は「何があっても守る」と答えた後「心配なのはコアラ男のせいですか?」と問う。コアラ男はまだ捕まっておらず、佐島は再び幸せが奪われるのではないかと心配していた。「その話はやめて」と今にも泣きそうになってしまうあずさ。

アジトに戻ってきた直輝に襲いかかるミスパンダ。応戦する直輝にミスパンダは「だって暇だったんだもん」と無邪気に答えてボイスレコーダーを手渡す。

後日、神代らが俊一のインタビューを放送する。「俺は何も知らなかった」「周りから好き勝手言われて腹が立つ」と開き直っているかのように編集されている。あずさは「こんなやり方おかしい」という。

ダーツバーに若い女性3人組がいる。その隣で次々とブルを決める直輝の姿に釘付けになる。直樹が投げたダーツが的に弾かれて彼女たちの前に落ち、直樹と会話をする。

岸本が入院している病室に夜、俊一が入ってくる。「もとはといえば…あんたのせいだよな」と岸本の首を締めようとする俊一。

翌日、副学長室で電話を受けた池渕は「これで全てうまくいきますよ」と柳本にいう。「息子が殺したのか?」と確認して高笑いをするふたり。「おめでとう、これで君が新しい学長だ」「これからもよろしく」と柳本にいわれて固い握手を交わす柳本と池渕だった。
マスコミを集めて不正入試問題の中間報告がおこなわれる。柳本は「不正行為は岸本学長がおこなっていた」と報告する。すると突然「パンダチャンネル」とミスパンダの映像が流れる。人間独自の集団求愛行動・合同コンパをモニタリングするというミスパンダ。モニタリングされているとも気づかずにダーツバーで直輝と出会った3人組が話す。「うちのパパは大学病院で教授している」「私のパパは国際線パイロット」など父親の自慢をする彼女達。それをモニタリングするミスパンダは「いかに自分の遺伝子が優れているかを自慢しあう威嚇行動です」と実況中継する。相手の男性が「やなぎばきみこさん…のお父さんは何やってるの?」と質問する。すると「私の名前は、やなぎもとみき」「うちのパパは元文科省事務次官の柳本育郎」と得意げに話す。男性に「元かぁ、じゃあ今は大したことないね」と言われた美樹はご立腹して興奮気味に「うちのパパ超すげぇから」「パパにお願いしたらどんな大学にも入れるっつうの」「偉い人の子供を好きな大学に入れてあげてる」と続ける。
美樹に質問した男性は直輝で、わざと名前を間違えて父親のことも大したことないと煽ったのだ。焦った柳本と池渕はそそくさと会場から出ていく。副学長室に戻ったふたりは「計画は台無しだ」「全て私のせいだというのか」と内輪もめをはじめる。池渕が「学長になれる方法があるというから、私はいわれた通りに俊一の捏造した成績をネットに公開したのに」「それなのにお前のバカ娘のせいで」と柳本を責める。いつの間にか副学長室の椅子に座っていたミスパンダは「やっぱりね、あんたは学長になりたかった。あんたは裏口入学をさせてお金もうけがしたかった」「だから俊一君を不正入学させたことにして邪魔な岸本学長を追い出したかったんだね」と現れる。なおも「お前に証明できるわけがない」と悪あがきをするふたりの前に岸本親子が現れる。
病室で俊一が父親の首を締めようとしたときミスパンダが登場して「私が白黒つけてあげるから1つ協力して」と父親を殺したと嘘の情報が流れるようにお願いしていたのだった。
スピーカーからボイスチェンジした直輝が話す。「最初の第三者委員会でミスパンダがわざと犯人を間違えたとき急にふたりの声のトーンが高くなって露骨に口数が増えた。これは緊張状態を脱して安心した際の典型的な変化だ」と指摘する。すると岸本学長が「何度も柳本から金を出すから不正入試を受け入れろといわれたが、全部断っていた」と証言する。「他もやっているのにまともなのはおかしい」という池渕に岸本は「私も息子も正々堂々生きてきた、これからも変えるつもりはない」ときっぱりと言い放つ。それを聞いたミスパンダは「君たち親子はもう大丈夫」「だってこの会話ホールにも流れているし、カメラもある」と種明かしをして去っていく。
マスコミが副学長室へなだれ込んできてふたりを質問攻めにする。ほとんどのマスコミがいなくなったホールで神代は、ホールの放送ブースにいる人影に気づいて写真を撮る。

MR.ノーコンプライアンスと彼の車中で話す直輝。Mr.ノーコンプライアンスは「人生で重要な局面にこそ、裏では金の臭いを嗅ぎつけた悪党が暗躍している」「人間は欲のためなら簡単に人を裏切る、もちろんそんな人間だけでないと信じたいですね」という。

テレビ局でひとり神代は大学で撮った人影をみている。そして前回ミスパンダが現れた愛菜の葬儀会場にもいた男だと気づく。

囲碁喫茶では春男とレンの主治医・門田(山崎樹範)が話している。春男はライターの火をみて怯えたレンの様子を説明し、「10年前の記憶に怯えているようだ」と話す。門田は薬も処方しているし、そんな症状でるはずがないと考えるも「何か外部から別の力が加わっているのかも」と推測する。

レンの母・麻衣子(山口紗弥加)は病室でタバコに火をつけようとして看護師に止められる。すると麻衣子は「私にはもうひとり娘がいたの」「りこが死んでくれてよかった」と話す。それを病室の入り口でレンが聞いてしまう。そして幼い頃を思い出す。テーブルに着席するレンと麻衣子は、スイーツを食べている。麻衣子はレンの様子をみて「かわいい」と笑顔だ。すると部屋の方から「ママ」とりこが呼ぶ。すると麻衣子の表情は一変して怖い表情になり、りこの方にバナナを一本放り投げる。そのバナナを拾って食べるりこは柵のなかに入れられていた。

【みんなの感想】
30代・女性
最後の麻衣子の表情の変化が強烈すぎて、不正入試のことが吹き飛びそうでした。レンがここまでネガティブなのは10年前の火事でりこが亡くなったことにあるのは間違いなさそうです。きっと火事も麻衣子のたばこか姉妹がライターで火遊びをしてしまったとかではないかと思います。姉妹であんなにも親からの愛情の偏りがあるなんて麻衣子の想像以上の毒親っぷりが怖いです。そしてもしやレンはレンではないのかもと感じました。考えすぎかなと思いつつも実はレンはりこで、本当はりこではなくレンが亡くなっているとか…。そしてりこへの愛情欠如を知っている春男と門田は、りこに生きる術を与えるべくカウンセリングと称してレンとして生きるよう一種のマインドコントロールをしているのでは??次回、レンの過去を知る同級生の話です。次回以降もレンのバックグラウンドから目が離せません。

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