【MIU404】第8話「未解決の連続殺人!?警察官になった理由」感想ネタバレ(主演:綾野剛・星野源)

2020春のドラマ一覧

主演:綾野剛・星野源
TBS系  (金曜日22時00分~) 

【内容・ネタバレ含む】
【#08君の笑顔】 機捜の隊長・桔梗(麻生久美子)の家に刑事や鑑識がやってきた。桔梗宅に仕掛けられた盗聴器について捜査をしている。桔梗は、土曜日の朝急にお湯がでなくなったこと、翌日来るはずだった修理業者が来なかったこと、手違いがあったと言われて月曜日なら修理できると言われたが勤務中で自分は立ち会えなかったことを話す。近くでそれを聞いていた志摩(星野源)は、桔梗の代わりに自分が立ち会った。その際、5分ほど目を話した時間があったと話す。刑事に不審な点に気づかなかったのかと尋ねられた志摩はバツが悪そうに「はい…」と答えた。桔梗は、自分や警察ではなく、同居している羽野麦(黒川智花)が暴力団・辰井組とエトリという男から狙われていると話した。そのお陰で、羽野と桔梗の息子・ゆたか(番家天嵩)は警備の手薄なホテルではなく、警察官だけが住んでいるマンションに住めることになった。
伊吹(綾野剛)と志摩が機捜404号車で送り届けることになった。伊吹は「メロンメロメロメロンパン号~」と明るく接するが志摩は責任を感じているのか表情が暗い。伊吹はそんな志摩に「お前がそんな顔してるとゆたかが不安がるだろ」と笑顔で喝を入れるのだった。ゆたかは住み慣れた我が家をいつまでも見つめていた。
2ヶ月後、ゆたかは新しい友達も出来て、楽しそうに登校していく。その姿を見て伊吹は、夏休みを新しい友達と過ごせたお陰で、新学期から友達の輪に馴染めたことを喜ぶ。しかし、志摩は2か月経った今でもエトリに繋がる手がかりがないとマイナス思考だ。「お前が目を離したのは俺が電話したからだ」とフォローする伊吹に、「それは香坂の件で掛けてきたから俺に帰着する」と志摩はネガティブだ。「じゃあ夏が暑いのも、メロンパン号に虫が集るのも全て志摩のせいだ~」と論点がズレていくふたり。そこへ遺体のようなものが発見されたと無線が入る。
現場に到着すると、遺体のようなものは布で包まれてロープで縛られていた。そしてロープには中国語で獣を意味する『兽』の文字がタグ付けされていた。その場で包まれている布が開けられると中には、死後1か月経っていると思われる成人男性の遺体があった。胸部は最低5箇所刺された跡があり、両手の人差し指、中指、薬指の三本が切り落とされていた。そして首からロザリオを下げていた。
その時、規制線の周囲が騒がしくなる。最近流行りのナウチューバー・Nightcrawlerが現れたのだ。Nightcrawlerとは特派員REC(渡邊圭祐)が配信するチャンネルで、撮影のバイトを雇っては救急車やパトカーを追いかけ回しているのだという。そこへ野次馬を蹴散らして捜査一課の刑事・刈谷(酒向芳)らがやって来た。刈谷は大声で「これより本件は捜査一課の担当になる。情報は機捜ではなく自分にするように」と告げた。志摩が初動をすっ飛ばして早いなというと、刈谷の相棒は「これは単独の事件ではなく、未解決の連続猟奇殺人だ」と言い、志摩と伊吹は手伝いとして捜査会議に参加することになった。
遺体①は20年前千葉の海岸に、遺体②は15年前荒川区の公園で発見されていた。両方とも、胸部をめった刺しにされて両手の中3本の指が切断されていた。指を切断することと中国語のタグについては外部には未公表の情報であり、犯人しか知り得ないという。今回の被害者は、堀内伸也という男だった。これまで2回服役していた前科者だという。
404号車に刈谷らを乗せて、不自然死究明研究所、通称「UDIラボ」にやってきた志摩たちだったが、刈谷に志摩と伊吹は車内で待機を命じられてしまった。伊吹はがっかりするものの、刈谷が車内に捜査資料の入った鞄を置いていったことに気づいてこっそり資料を見ることにした。そこで「メロンパンくださーい」とムーミンのぬいぐるみを腹話術のようにする臨床検査技師の坂本(飯尾和樹)と出会った。志摩はこれが警察車両だと証明するために自らの名刺を坂本に渡した。その時、捜査資料を盗み見た伊吹は、複数の前科があった被害男性・堀内の最初の事件を担当した刑事が恩師の蒲郡(小日向文世)だったと知る。伊吹と志摩は、情報を得ようと蒲郡の自宅に向かった。
蒲郡の自宅には、蒲郡が面倒を見ていた留学生が帰国前の挨拶に来ていた。部屋にある歩行器に気づいた志摩は、蒲郡が足を痛めていると思って自分がお茶を用意すると申し出たが蒲郡は、これは亡くなった妻のものだと説明した。蒲郡は留学生の世話をするのは一旦辞めようと思っていると言う。蒲郡は「頭に霧がかかったようで、もう妻の笑った顔も思い出せない」と切ない表情で妻の歩行器を見つめる。
蒲郡は、堀内のことを覚えていた。堀内は小心者でカッとなりやすい性格だと蒲郡は話す。しかし、その後の話で堀内に関する大切な部分を思い出せなかった。志摩は、蒲郡が服用している薬に気がつく。蒲郡の家を後にすると志摩は「あれはただの物忘れではなく脳欠陥型認知症だ」「これ以上症状が悪化するなら施設に入ったほうがいい」と話した。それを聞いて伊吹はやるせない表情を浮かべた。
捜査会議。一人目の容疑者は菅沼聡で、堀内が働いていたパチンコ店の同僚で、菅沼と堀内が喧嘩したことが原因で堀内はパチンコ店を辞めていた。二人目の容疑者は峯岸智明、中古車販売業の男で、堀内が峯岸から借りた中古車を勝手に販売してしまいトラブルになっていたという。その時伊吹は堀内の性格は小心者だがカッとしやすいと説明する。そして「蒲さんは必ず手がかりになる何かを思い出す」と自信満々に言った。
とある事務所。成川岳(鈴鹿央士)は男達に薬物を売っていた。仕事のギャラを受け取ろうとしたとき、パソコン画面に表示された羽野の画像に目がいく。成川は以前たむろしていたコンビニで買い物をするゆたかと羽野に会ったことを覚えていた。そして羽野に賞金1000万円が懸けられていることを知る。
志摩と伊吹は、羽野とゆたかが住むマンションにお土産を持って様子をみにいく。ゆたかは工作したピタゴラロボットが壊れたため、直してほしいと志摩にお願いする。伊吹とふたり残された羽野は「私が居なければ家を出なくて済んだ」「ゆたちゃんだってまだ小さいのに巻き込んで…」と申し訳なさそうに話す。それを聞いた伊吹は「蒲さんと3人で一緒に住まない?」と提案した。
そこへ志摩の携帯にUDI所長の神倉(松重豊)から連絡が入る。神倉は、捜査一課の刈谷と解剖医の中堂が言い争いになって大変困っていると話す。中堂は、過去の連続事件の解剖結果と比べると今回は不自然な点があると気づいたようだ。中堂は、両手の指の切断された向きが違うという。堀内は椅子に座った状態で手の甲側から切断されたと推測されるが、過去の2件は仰向けに寝かされた状態で掌側から切断されたと推測できるのだという。
分駐所では世人(岡田健史)が福岡名物ごぼう天うどんを振る舞っている。世人は「中の指を3本だなんてクリスチャン狩りのようだ」「幕府に色々な拷問をされた。その中に『この者は人にあらず、獣である』という意味で指3本を切断したという説がある」と話した。単独事件だとすれば峯岸が怪しいという志摩。しかし志摩は、勝手に車を売り飛ばされた位でそこまでするかと不思議がる。その話を聞きながら伊吹は考え事をしていた。
分駐所に刈谷がやってきた。志摩たちが単独事件だと進言したことについて「昔から情報をひとりで得て仲間を出し抜く」と腹を立てる刈谷。そんな刈谷に志摩は「その節は本当にすみませんでした」と頭を下げて刈谷を驚かせる。刈谷は自分が言ったこと以外、余計な事はするなと言い、蒲郡のこともアテにするなと言った。刈谷は、蒲郡について経歴から何まで調べ上げた上で自宅にまで行っていた。志摩は「認知症の症状そんなにでてました?」と尋ねると刈谷は「はぁ?事故でボケちまったんだろ」と答えた。
蒲郡宅。勤務を終えた伊吹はお弁当を持ってやってきていた。ふたりで食事をしながら、伊吹は先日蒲郡が思い出せなかった堀内の情報について切り出す。しかし、蒲郡は「なんだっけ?」と初めて聞いたような態度をしてぶつぶつ話しながら一人の世界に入っていってしまい、伊吹と話していることを忘れてしまう。そんな蒲郡に伊吹は「俺と一緒に住まない?」と提案する。蒲郡は「俺にはこの家とれいこ(妻)が居るから」「れいこは何て言うかな…」と話す。伊吹は涙ぐみ「れいこさんは病気で死んだでしょ?」というと蒲郡は「そうだったかな?」と他人事のように答えた。
分駐所でひとり、志摩はある捜査報告書を読んでいた。それは刈谷が言った蒲郡の事故についてだった。報告書によると蒲郡は頭部外傷により入院そして高次脳機能障害、妻の麗子は内臓破裂により即死とあった。事故現場の写真には、大きな石に麗子が車にひき逃げされた際についたと思われる車の白い塗料が残されていた。それを見て志摩は何かに気づく。
翌日、志摩はひとりで峯岸の元を訪ねる。張り込みしていた刈谷に咎められると志摩は「俺が調べているのは別件です。手柄はいらない、協力してください」と刈谷に頼んだ。
休日、伊吹は自宅でひとり堀内が身につけていたロザリオの写真を見ながら考え事をしていた。そこへ志摩から「今から会えるか」と連絡があり、伊吹宅へ志摩がやってきた。伊吹は「休みの日は会わないんじゃ?」と志摩を茶化す。テーブルに置いてあった物件情報を見た志摩に、伊吹は「ハムちゃんと蒲さん、仲良く暮らせたらいいじゃん」と話す。志摩は「伊吹お前さぁ、良い奴だな」と初めて伊吹を褒めた。伊吹は、「学生時代オラオラして腐ってた」「でも蒲さんに出会って警察官を目指すようになった。他人は馬鹿にしたけど蒲さんだけは向いてると信じてくれた」と話した。伊吹は志摩が何か言いたくてここに来たのだろうと勘を働かせる。志摩は「お前の勘が働かないときはいつも感情が蓋をしているときだ」と話す。伊吹の場合は、動体視力や聴覚が鋭くて脳に情報がたくさん入るのに、情報を理論たてることが出来なくて勘だと言ってしまいがちだと、志摩は分析する。そして「お前の勘は今何を感じている?」「蒲さんの家の壊れた歩行器。お前も気づいていただろう」と伊吹から言葉を引き出そうとする。それでも黙ったままの伊吹に「麗子さんは病気ではなく事故で死んだ」「蒲さんも事故の記憶がない」と説明する。伊吹は涙目になりながらも「そうか!それで記憶がね」と努めて明るく返答した。志摩は「本当に記憶を失ったと思うか?」「事故現場の塗料と堀内が借りていた峯岸の車の塗料が一致した」と資料を見せるが、伊吹は目を反らしたままだ。話し続ける志摩を止めるように、怒りに任せて伊吹がテーブルを強く叩く。「それは全部志摩の想像だ」「動機があっても…蒲さんは刑事だ」と訴えるように話した。
蒲郡宅では、蒲郡が妻・麗子の写真に向かって手を合わせている。麗子の写真の横にはキリストの十字架とキャンドルが飾られている。訪ねてきた伊吹に蒲郡は「俺の一番好きな写真だ」と麗子の写真を見せる。写真の麗子は首からロザリオを下げている。「麗子さん優しかったなぁ」と懐かしむ伊吹に、蒲郡は「麗子が良く言っていた、キリスト教の教えは許しなんだと」「俺たち刑事の仕事は、罪を犯した人間を捕まえて許しを与えることなんだ」と話す。ふたりの会話を家の外で志摩が聞いていた。伊吹は「麗子さん病気じゃなくて事故だったんだね」と切り出すと「事故のことも犯人も忘れたよね」と頼むように尋ねる。蒲郡は微笑むと「定年後に夫婦でゆっくり過ごそうとこの家を買った。3年位良い時間だった」と話し始める。出所した堀内は蒲郡を頼って連絡をしてきた。しかし蒲郡が「俺はもう刑事じゃない」と答えると堀内は「お前は俺を見捨てるのか、他の奴らと同じか」と逆上して電話を一歩的に切ってしまった。それを心配した麗子に蒲郡は「俺にだって刑事じゃない余生を送る権利がある」と答えた。それを聞いた麗子は「これやってみない?」と留学生をサポートするボランティアを勧めたのだった。「英語できないとダメだろう?」と笑い合うふたり。
それから程なくして事故は起きた。夫婦で買い物から帰宅する際、車に跳ねられてしまい倒れる蒲郡。何とか麗子の方を見ると麗子は車の下で倒れていた。大きな車は後ろに下がる際、再び麗子の上をタイヤが乗り上げる。「やめろーーーー!」蒲郡が叫ぶが車は止まらない。運転席から蒲郡を見下ろす堀内は笑っていた。
1週間病院で寝たきりだった蒲郡は、何も覚えていなかった。記憶が戻る可能性は半々と言われたが、処方された薬を飲み続けたある日蒲郡は事故の日を思い出した。「二度と笑わない麗子」「警察に連絡しても、轢いた証拠があるだけで目撃者もいないため過失致死になるだけだ」「だがあれは殺人だ」という蒲郡。「罪を犯す者をどうしたら救えるのか、そう話していた妻は殺された」救いがあるかと開いた本にキリシタンが迫害されて指を切断された記述を見つけたと続ける。
とある日、浴槽に座らされて拘束された堀内。堀内は「殺そうとしたわけじゃない、脅かしてやろうと思っただけだ」と命乞いをする。蒲郡は「お前は二度逮捕され二度保釈された、二度も許された。それでもまだ許されたいのか」「俺はまだお前を許すべきなのか」と詰め寄る。「許して」と繰り返す堀内に、「麗子ならお前を許すだろう」といってロザリオを掛けた。「堀内は何度も「許して」と叫び、俺は何度も「許さない」といった」「刑事だった自分を捨てても俺は許さない」という蒲郡。「俺は蒲さんがいたから、刑事になれた」「誰でもやり直せるって蒲さんが教えてくれたじゃん、俺に」と伊吹は涙目で訴える。「俺はどこで止められた?いつなら蒲さん止められた?どうすればよかった?」という伊吹。
表に志摩や刑事がいることを分かっていた蒲郡は、彼らに向かって「殺したのは俺だ」「これは自首ではない、逮捕しろ」「死刑にしろ」と坦々と話す。そして麗子の写真に「同じ場所に行けなくてごめんな」と話しかけると、刈谷に逮捕された。蒲郡は、真っ直ぐ前を見据えて伊吹の方を見ることはなかった。家の外で待っていた志摩は「あなたはどんな事があっても人を殺してはいけなかった」「全警察官と伊吹のために」と蒲郡に話しかける。蒲郡は「あの子に伝えてくれ「お前に出来ることはなかった、何もだ」と志摩に伝言を託した。部屋の中では、子供のように伊吹が泣き崩れていた。
ひとり分駐所の屋上で空を見上げる伊吹の元に志摩がやってくる。志摩は「はい、休憩時間終わり。仕事の時間だ」と努めて普通に接する。「行くぞ、相棒」そう言って志摩は、伊吹が差し出した手を固く握った。

【みんなの感想】
30代・女性
蒲さんが…途中まで全然気づかなかったし、今でも信じられません。志摩の気づきの場面で、いつもある伊吹の勘がないことや前半の描写が線で繋がったときは恐怖を感じました。そして蒲さんの自白、愛する妻の死の場面が悲しすぎました。蒲さんは自分が刑事になったこと、堀内に関わってしまったこと、あそこに家を買ったこと、あの日買い物に出たこと、たくさんのことを後悔し、自分を責めたのだろうと思うと言葉にならないくらい苦しかったです。蒲さんが志摩や伊吹の会話で見せた認知症の症状は、本当なのか演技だったのか?どこまで記憶がはっきりしているの?と小日向文世さんの凄さを感じました。見終わってもしばらく傷心な気持ちが続きましたが、最後の相棒の堅い握手がせめてもの救いでした。

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