【MIU404】第3話「いたずら通報事件!?夢と涙と青春の日々」感想ネタバレ(主演:綾野剛・星野源)

2020春のドラマ一覧

主演:綾野剛・星野源
TBS系  (金曜日22時00分~) 

【内容・ネタバレ含む】
【#03分岐点】電話ボックスの公衆電話から110番通報する若い女性。電話ボックスの外には、黒い野球帽を深く被った男が今にも扉を開けて女性に襲いかかりそうだ。無線で要請を受けた401号車陣馬(橋本じゅん)と世人(岡田健史)が現場に到着する。そこには野球帽を被った男がおり、勢いよく走り去った。
芝浦署の玄関口、桔梗(麻生久美子)が誰かと電話をしながら歩いている。親しげな相手に「お仕事頑張ります!」「私も大好き!」と普段の厳しい桔梗からは想像できない甘い声で話していた。後ろに志摩(星野源)と伊吹(綾野剛)が居ることにも気が付かず…。伊吹はその様子がおかしくて堪らず、必死に笑いをこらえるも口元がにやけてしまう。ふたりが分駐所で報告書をまとめていると、陣馬らが戻ってきた。西武蔵野署管内で頻発しているいたずら通報に振り回されたと腹を立てる陣馬らだった。西武蔵野署の刑事・毛利(大倉孝二)と向島(吉田ウーロン太)によると、1年以内で10件近く強制わいせつ犯による事件が発生しているという。帰宅途中の女性をスタンガンで脅して長時間女性の体を撫で回すというものだった。そして現場には青いビニール手袋と結束バンドが残されていた。警察はパトロールを強化するものの、犯人は忘れた頃に再び犯行を犯すため逮捕には至っていないのだった。一方のいたずら通報は、通報したプレイヤーが警察から逃げ切ったら勝ちというネット上のゲームのルールを模倣した愉快犯の遊びであるという。これまでそのイタズラ通報に対応した警官全員が犯人に逃げ切られていると聞いた伊吹は「足で負ける気はしない」と、犯人逮捕に名乗りを挙げた。
404号車の志摩らがパトロール中、110番通報が入る。またしても若い女性の声で「黒い帽子の男に殺される」と助けを求める。電話ボックスの外からは野球帽を被った男が無言でバンバン扉を叩く。男が電話を切ると、若い女性は「眠いから先帰る」といって男の頬に軽くキスをすると「捕まるなよ~」と手をふって帰っていった。思わぬキスに舞い上がった男は、意気揚々と準備運動するのだった。通報の無線に「きたきたきた~」と嬉しそうな伊吹。物陰に隠れてパトカーの到着を待つ男。そこへやってきたメロンパンの移動販売車(404号車)を警察と疑いもしなかった。通報のあった電話ボックスにやってくると伊吹は突然「警察でーす。悪い人出てきてくださーい」と大声を上げる。隠れている男は「やばい奴が来た」とイヤホンで仲間に報告するが、仲間にはとりあえず走れと煽られる。おどおどしながらも階段上に姿を現した男。階段下にいる伊吹はやる気十分だが、男は逃げる素振りを見せない。合図が要るんだなと志摩と伊吹が「待て!!警察だ」と叫ぶと男が走り出し、伊吹も後を追う。伊吹が猛スピードで追いかけるも男は軽々と逃げていく。
男が逃げ切り、仲間に「逃げ切ってゴール!」というと仲間たちも一緒に喜んだ。公園の入り口で小さく体育座りをする伊吹。そこへ404号車に乗った志摩がやってくる。「あれ?さっきは余裕とか言ってたのに」という志摩に、「あんなのインチキだ」「ウサイン・ボルトでもリレーには勝てない」と不貞腐れながら伊吹は言った。
分駐所に戻ると伊吹は「走り負けたんだ」という世人の言葉に「違う。角を曲がるたびに入れ替わってる」「雰囲気が違った」と反論する。『ふいんき』か『ふんいき』か世人と伊吹が言い争っていると、志摩が「犯人役は全部で4人。全員同じキャップでリレー方式で走った」「この目で見た」と話す。404号車の車内から志摩は見ていた。同じ服装をした若い男達が4人、自動販売機の前でジャージを脱いで楽しそうに喜び合っていた。そして4人は気づいていなかったそれが防犯カメラ付きの『みまもり自動販売機』の前であることを…。食事をしながら陣馬は顔が分かれば任意同行できると安心した様子を見せたが、伊吹はなぜ志摩が公園の裏側に車をまわしたのか納得いかないようだ。志摩に「伊吹が走り負けたときのため」と笑いを堪えきれない様子でいわれると「それは言っちゃダメでしょ、相棒だもん」と怒りを爆発させた。
陣馬と伊吹が仮眠に入り、世人と志摩が食事の後片付けをしている。世人は志摩に「隊長に進言して人員入れ替えてもらえばいいのに」と伊吹のことを悪くいう。志摩は「九重さんってさ、自己評価高いよね。自分は周りに迷惑かけてないって思ってる」とチクリという。そして反論する世人を制止して「俺は意外とあいつをかっている」という。尚も伊吹を野生の勘と足が速い以外他に何か?と小馬鹿にする世人に、志摩は「俺らにないところ」と答えた。そしてピタゴラスイッチの話をする。パチンコ玉を持ち「この人が誰と出会うか出会わないか…」と言って玉を手離す。玉は書類の坂をくだり、コップのスロープを抜けると仮眠している伊吹の顔の上に落ちる。がしかし、伊吹は持ち前の瞬発力で玉を手でキャッチすると「寝てるんだからいたずらすんなよ」とソファからは見えない位置にいる世人に的確に玉を投げた。その能力をみて笑う志摩。
とある高校。いたずらの犯人達はここの生徒だった。ひとりの男子生徒が「こないだは本当にやばかった」というともうひとりの男子生徒は「でも捕まらなかっただろ」と答えて去っていく。女子生徒に呆れられるも残された男子生徒は「やめようなんて言えない」と本音を吐露する。傍らには陸上競技で使用するハードルに『廃棄処分』の張り紙がされている。そしてもうひとり陸上部の部室前に男子生徒がいた。彼は部室の扉に張られた『使用禁止』の張り紙を破り捨てるとその場に座り込んだ。泣きながら短距離競技で使用するスパイクを履いていた。
バシリカ高校に西武蔵野署の刑事・毛利と向島がやってきた。校長室に通された毛利は「捜査員が若い陸上経験者の可能性が高いというので近くの高校を周っている」と探りを入れる。みまもり自動販売機の画像を見せて、心当たりはないかと尋ねるが校長は「ここの生徒ではない」と即答した。毛利は「校長は全生徒の顔を把握しているのか」と尋ねると校長は「うちには陸上部がない」と答えた。
豆治(生瀬勝久)と昼食をとっている桔梗は、「『いたずら』という表現やめませんか」「日本語は柔らかくて美しいけれど、重大なことまでオブラートに包んでしまいかねない」と問題提起する。すると豆治はこの捜査を4機捜に任せることにした。西武蔵野署からの資料には、武蔵野市内の高校の陸上部員全てに該当なしとなっているものの、一校バシリカ高校に『要確認』と注意書きがされている。校長が何か隠していると疑われていた。詳しく調べるとバシリカ高校は、去年まで陸上部の大会出場記録が残っていたという。
とあるコンビニの前でバシリカ高校の男子生徒4人がたむろしていた。店長は彼らに店の前にたまらないよう注意した。そして「少し前までは部活帰りに立ち寄るくらいだったのにな」といって何かあったのか心配する。
4機捜は周辺の高校に聞き込みを行う。志摩と伊吹が西武蔵野高校陸上部の女子生徒に話を聞くと、自動販売機画像の4人がバシリカ高校の生徒であるという証言を得ることができた。伊吹はさらに個人的に関わりがあるか尋ねると、急に彼女達の口が重くなり「先輩にバシリカ高校とは関わるなと言われている」と答えた。その理由は「なんだかよく分からないトローチみたいなのを売りつけられそうになったからだ」と話した。陣馬と世人が聞き込みをした他校の生徒も「バシリカとは関わらないほうがいいと後輩に言った。変なトローチみたいなものを売りつけられそうになった」と証言した。ドーナツEPというドラッグだと陣馬は気づいた。
西武蔵野署。4機捜の4人と桔梗が、毛利らに経過を報告している。ドーナツEPは、この2年くらい六本木を中心に広まり始めていた。従来のMDMAよりも粗悪で安価なため、若者が軽い気持ちで手を出してしまうという。そしてバシリカ高校の陸上部にも広まっていたため廃部処分になったと推測した。毛利が「あの校長が素直に名簿を出すか…」と躊躇すると桔梗は「強制的に出させる!」とキッパリいった。バシリカ高校では、校長が慌てた様子でダンボール箱を運んでいる。そして教員に全てをシュレッダーにかけるよう指示していた。校長室に2人の男子生徒が呼ばれた。校長は彼らに「もし警察がきても何も答えてはいけない」「君たちのためです」と告げた。ひとりの男子生徒・成川岳(鈴鹿央士)が「陸上部復活できませんか」「俺たちは薬なんてやってない」と校長に直談判するが、校長は「連帯責任」と繰り返すだけだった。
4機捜の捜査会議で、400m競技の入賞者・成川の名前が上がるも未成年のため慎重な聞き込みが必要だと判断される。しかし、音声解析の結果いたずら通報4件が全て同じ女性の声であることが分かった。志摩は陸上部のマネージャーかもしれないと推測する。伊吹はバシリカ高校の全女子生徒の声を録音しようと提案するが、毛利に校長が許可しないでしょうと却下される。
バシリカ高校では、過去の名簿のほか成川の賞状までもがシュレッダーされていた。教室で話すふたり。成川は連帯責任に納得できない様子で「ネットで全部暴露してやろうか」というが、もうひとりの男子生徒に「何も知らない生徒達の推薦や就職を台無しにすることはできない」「このまま我慢するしかない」と諭す。成川は「最後にやるか」というともうひとりの男子生徒も「やるか」と提案を受け入れた。やりきれない思いを発散する手段であるかのようだった。
4機捜と毛利らの会議中、志摩は「いくら音声が同じとはいえ、本当に追われていたと言われてしまえばそれ以上追求しようがない」と危惧する。「高校生なのにそんな悪知恵が…」と話すメンバーの声に世人は「大人が馬鹿なんだ、若い人が何も考えていないと思っている」「相手が未成年でも厳しく対処するべきだと思う」と思いを述べた。桔梗は世人の意見を尊重しつつも「それは教育を受ける機会を損失した結果だ。5年後10年後の治安はこういった子達を救うことができるかどうかにかかっていると思う」と話し、志摩も頷いた。「生徒達はもう通報してこないといいけど」と話す桔梗と「もうしないでしょう」という世人を否定して、伊吹は「絶対もう一度する」と断言する。志摩がどうしてやると思うか尋ねると伊吹は「走りたいから」と答えた。
高校の教室で地図を広げる成川らは、その後原っぱで入念にストレッチをおこなっていた。そしていつも大会前におこなっていた円陣を組み掛け声をかけてモチベーションを上げていく。最後のバシリカ高校の部分は「くそったれクズ高校」と叫んだ。その表情はみな笑顔でレースに挑む前そのものの雰囲気だった。
日が暮れ、車で配置につく401号車。世人は「走るなら広場でもグラウンドでもいくらでもある」「もっと違ったことにエネルギーを使うべきだ」と憤る。「正しい道に戻してやらんとな」と陣馬は落ち着いていった。404号車も道をパトロールしていた。そのとき110番通報の無線が入る。声紋鑑定の結果、今回も前回までの通報者と同じ人物だと特定された。容疑者確保の指示がでた。電話ボックスにひとり近づく伊吹。その風貌に男子学生は「警察?」と疑いを持つ。「自首するなら今だぞ」伊吹はいう。伊吹に犯罪といわれ、離れたところで順番を待つ学生達も戸惑う。しかしその迷いを払拭するかのように第一走者の生徒が伊吹の前に姿を現して走り出す。「そうだよな」伊吹はゆっくりサングラスを外すと「ドン」といって走り出した。学生達は黒い野球帽をバトン代わりにして二人目が走りだすと一人目は物陰に隠れた。その背後から世人が声を掛けると学生は世人を蹴って逃げようとしたが、取り押さえられた。「警察だ逃げろ」と仲間に呼びかけるが、走り出した学生達は状況を把握することができない。ひとりの学生がメロンパンの販売車に気づく。成川は前回伊吹がこの車に乗っていたことを思い出し「それ警察だ、逃げろ」と叫ぶ。メロンパン販売車からは志摩がマウンテンバイクを取り出し、学生を追っていた。徐々に混乱してく学生達。伊吹もあと少しで追いつけそうな距離まで走ってきていた。しかし、突然ロープに躓き転んでしまう。成川らがロープで伊吹の足を引っ掛けたのだ。なおも逃げる成川らを伊吹達も追っていく。少し離れたところでは女子生徒が「遅いな」と携帯を気にしていた。そこへひとりの男が近づく。「ひとり?可愛いね」と男が話しかけると携帯を取り上げてスタンガンをチラつかせた。女子生徒は急いで電話ボックスに逃げ込んで110番通報した。警察では、声紋鑑定の結果4機捜が対応にあたっているから問題ないと判断し、電話ボックスの電話が切れた。しかし「いいですか」と対応に当たった女性警官が挙手をした。
取り押さえられた男子学生が乗る401号車の陣馬から志摩と伊吹に指示が飛ぶ。「再び同じ女性から緊急通報があった。声に切迫感があり、本当に襲われた可能性がある」という。陣馬が「女性はマキカオリと名乗った」と続けると車の学生は「うちのマネージャーだ」と伝えた。志摩は逃げる学生に追いつくと「おい!マキカオリがわいせつ犯に襲われた」と告げる。逃げるのをやめた学生に「お前達が犯人逮捕を遅らせたんだ」と強くいうと現場に急ぐ志摩。世人と伊吹もそれぞれ学生を取り押さえるところだったが、陣馬の「全員電話ボックスへ向かえ」の指示に従って掴んだ手を離す。伊吹は逃げようとする学生に「今から襲われたマキカオリを助けにいく。逃げるか来るか今決めろ」という。世人が追った成川だけが逃げた。伊吹が現場に到着すると、マキの物と思われるローファーが片方落ちていた。すると伊吹について来た学生が「自分と成川が中心になって計画した。後輩は言いなりになって走っただけでマキは頼まれて電話しただけだ」と自供した。「どんな罰でも受けますマキを助けてください」と涙を流す学生。
4機捜のメンバーと毛利らは地図を広げる。走っていたとき怪しい人物は見なかったこと、エンジンをふかした車も見ていないこと、通報から7分徒歩で行ける範囲などの条件から範囲を定めていく。伊吹は待っていられず思うままに走り出す。志摩が自転車に跨ったとき、地面に残された跡に気づく。
わいせつ犯が押す台車には結束バンドで手足を拘束されたマキが気を失って運ばれていた。マキが気が付き、大声で助けを呼ぶも犯人は「誰もきませーん」と気味悪く笑う。「このまま帰してくれたら誰にも言わないから」というマキ。そこへパトカーのサイレン音が聞こえて少し動揺する犯人。志摩はマキのもう片方のローファーを発見して伊吹に場所を伝える。
マキの目に涙がつたう。「おとなしくしようね、いい子だね」とスタンガンを手に近づく犯人。マキにスタンガンが当てられる瞬間「このボケナスが!!」と犯人の背後から伊吹が飛び蹴りをくらわした。伊吹が自分の上着をマキの膝にかけてあげると、犯人は伊吹の足にスタンガンを当てて逃走を図る。志摩がスタンガンを蹴り飛ばして犯人を確保したが、スタンガンをもうひとつ隠し持っていた犯人に志摩も感電させられてしまう。今度は伊吹が犯人に掴みかかった。大きな水槽の上で犯人ともみ合いになる伊吹。犯人が水槽に落ち、その勢いで伊吹も落ちそうになったところを志摩が手を掴んで助けた。次の瞬間、勢いよく水槽に落ちるふたり…。「お前のせいだ」と言い合うふたりに犯人がニヤリとスタンガンを振りかざした瞬間、背後から陣馬が取り押さえた。無事に保護されたマキの元に、捕まった男子生徒達が集まる。「ごめんなさい」と涙を流す男子学生にマキはグーパンチするもふたりは泣きながら抱き合った。その周りを他の2人の学生も抱きついた。
「確保された学生達は家裁送りになった。十分反省しているようだし重い処分にならないといいけど」と桔梗はいうが世人は「甘いんですね」と冷たくいう。桔梗は「甘いこともいいたくなる」と続ける。理由は未成年にも関わらず実名と顔写真がネットに出回ってしまったためだった。ナウチューバー・特派員RECも意気揚々とこれを配信していた。これにより社会的制裁を受けてしまったのだった。捕まらなかった成川岳は行方不明となり、少年課に引き継がれていた。薬の件は、学校に名簿をシュレッダーされてしまったが、このまま逃がすつもりはないと桔梗は案件を専門部署に引き継いでいた。
伊吹が4機捜の親睦会といって桔梗を飲み会に誘うが、「私これからデート」と断られてしまう。桔梗の彼氏に興味津々な伊吹に、陣馬が「子供だよ、まだ小さな子供がいる」と明かした。水族館で息子と楽しそうに合流する桔梗。息子の隣には若い女性(黒川智花)が付き添っていたが、なぜかストールで口元をしきりに隠す仕草をしていた。
ところ変わってビルの外階段に、この女性が頭から上着を被って座り込んでいる。階段の下から派手な服装の男(菅田将暉)が階段をのぼってくると「なーりーかーわーくん」と声を掛けた。「俺の陸上部の…」と男の胸ぐらを掴む成川だが、男は余裕の表情で「大変やったな、俺は味方」といった。「全部忘れて楽しもうや」という男の手にはドーナツEPの小瓶が握られていた。

【みんなの感想】
30代・女性
若者の興味本位でのドラッグ、大したことないと思ったいたずら通報、いたって普通の子が少しのきっかけで堕ちていってしまう怖さを、そしてそれは友達思いの優しい子ほど巻き込まれてしまうのかなと感じました。マキさんもオオカミ少年状態になってしまい、もしあの時通報を受けた女性警察官が違和感を感じなかったら、その報告をうけても問題ないと上に判断されてしまったら、と思うとぞっとします。そして学生達がネット上で必要以上に社会的制裁を受けてしまう点も現代社会を色濃く表現しているなと感じました。現代の問題に鋭く切り込むドラマ、来週も楽しみです。伊吹の走る姿は美しかった…。

←2話はこちら   4話はこちら→