主演:生田斗真
日テレ系 (土曜日22時~)
【内容・ネタバレ含む】
其の七「アイスと夜の散歩」
めずらしく満(生田斗真)が朝から起きている。綾子(小池栄子)は自分のリュックを満が勝手に使ったことを「2万くらいするのに雑に扱った」と怒っている。「朝から相手するのしんどい」と言う綾子に満は「じゃあ朝型の生活にしろなんて言うな」と反論する。
学校で春海(清原果耶)が、陸(水沢林太郎)の彼女から「秋葉光司って春海のお父さんでしょ?」「何で陸がお父さんとメールしているの?」と尋ねられる。陸は「やりとりしているけど春海とは関係ない」と言っているようだ。
光司(安田顕)は仕事終わり、後輩に悩みを聞いてほしいと言われ飲みに行く。しかし、その場で光司は後輩から「過去の自分を断ち切って努力するかもっと向いている仕事を探したほうがよい」とダメ出しされてしまう。
帰宅し綾子に「転職したいって言ったら怒る?」と切り出す。会社で嫌なことあった?と綾子に聞かれても本当のことが言えず光司はため息をつく。
ある朝岸辺家の食卓には房枝(原田美枝子)が、常連客・牧本(西村まさ彦)にもらったという佃煮がある。牧本はこの頃房枝に対して積極的らしい。房枝が手伝いをお願いすると他の人を差し置いて申し出たり、房枝が興味を持っていた吹き矢クラブに入ったり、完全に勝負かけていると他の常連達は噂する。
光司は陸とのやり取りに困っている。変な画像のやり取りもお互い10人目に突入していた。ベースを買いたいからつきあってほしい」とメッセージが届いたというが、それも光司と会うための口実では?とつっこまれる。どうして光司と接点を持ちたいのか分からないとますます困惑するばかりだ。
家では房枝がアイスのゴミを捨てた人を探していた。分別の注意をしたいらしい。満は「それ俺のアイス 誰が食った」と犯人探しを始める。テーブルの上に置きっぱなしだったゴミを綾子が捨てていた。綾子が以前住んでいた地区と分別方法が異なっていたから間違えてしまったのだ。ゴミは捨てたが食べてはいないという綾子は、光司が似たアイスを食べていたと証言し光司が疑われる。光司はレシートと自室ゴミ箱からゴミを取ってきて無実を証明する。今度は「冷蔵庫のものを食べるのにいちいち誰かに許可取るなんて」と呆れる春海を疑いだし、終いには房枝の手伝いでキッチンにいた牧本まで疑い始める。時系列に出来事を整理する満。そして一言「犯人はいません…」。「まず一週間前アイスを食べた満がゴミをテーブルに置きっぱなしにした。その上に房枝が気づかずに新聞を置き、さらに綾子が新聞を捨てないでとお願いしていたため、その上に一週間分の新聞が積み重ねられた。資源ごみの日に房枝が新聞を処分し、新聞の下敷きになっていたゴミを綾子が捨てた。これが犯人なき完全犯罪の全てだ」という満。みんなに謝れと言われる中、房枝と牧本の再婚には反対だと話をすりかえて謝らずに自室に逃げてしまう。
アイスの話をしていたら食べたくなったと春海が言い出し、春海と光司が買い出しに行く。春海は光司になぜ陸と連絡先を交換したのか尋ねると「もし断って春海に不利益が及んだら困ると思って、黙っていて申し訳ない」と光司は謝罪するが、春海は「嫌じゃなければ仲良くしてやって」と言うのだった。
其の八「バーニャカウダと犬の散歩」
Barで光司が満に春海と陸について話したときのことを話している。その時駒野(杉野遥亮)からオーナーの犬の散歩を依頼される。家族に内緒で朝夕の散歩と食事の世話を引き受けたため、常連客・諸角(浜谷健司)に「満に似ている人がマラソンしていた。これをきっかけに就職する日も近いのでは」と言われ、房枝は「だといいんだけどね」と答える。一方薗田(本多力)は房枝に「満が高そうな犬を散歩させていた。中途採用があるから受けたらどうか」と名刺を置いていく。
光司は陸と会う。そこで陸の母も再婚していることを打ち明けられる。外務省の官僚をしている義父からみたら陸は信じられないくらいバカだと思われていて、面白くて悩みとか聞いてくれそうな義父をもつ春海が羨ましかったという。
満は薗田に会いに行くと薗田の後輩・渡利(間宮祥太朗)も一緒に居た。「会社には興味ないが薗田君という人間に興味が湧いた」と満。薗田は「去年までバックパッカーで世界中を放浪していた」と渡利を紹介する。渡利は満が南米を旅していたこと、珈琲店を起業したことに興味があるという。そして「好きなことを仕事にしたいと思っていたが、想像以上に難しい。収入がないと好きなことさえできない」といい、「うちの会社気に入ってもらえると思う」と入社を勧めるのだった。
家では綾子が「なぜ今の偏差値より5も低い高校が第一希望なのか」と春海に尋ねる。「制服がかわいい」「校舎がきれい」という春海に「もっと上のいい高校行けば選択肢の幅が広がる」と綾子が言う。そんな綾子に春海は「満兄ちゃんだっていい高校、いい大学いっても何の意味もなかった」「自分の気持ちに嘘をつかず後悔ない人生を生きたい」と伝える。
渡利はフリーターの頃全く相手にされなかった子が、就職したら告白してきてもうすぐ結婚するという。そんな渡利に満は「就職した途端につきあえるなんて怖い。本質を全然みていない」「ここまでたっぷり話す時間を与えているのに会社の魅力が全然伝わってこず、営業向いてないのでは?」と言う。なおも「自分の負い目を強みと評価してくれるいい会社だ」と渡利はいうが、「大学中退の無駄遣い」「バックパッカーも自分のことを冒険心があって勇敢だと勘違いしている」「バーニャカウダもひとり一種類なのに勝手に好きなものだけ食べるなんて社会人失格だ」「こんな非常識な人間と働けるのが御社のうりなのか」と皮肉たっぷりに言われてしまう。たまらず薗田が「6年も働いてない人に何でここまでいわれないといけないのか」と怒る。満は「俺には働かなくていい才能がある」と言う。「東京に実家があってひとり暮らしする必要がない才能、母親が未亡人で息子の将来より寂しさが勝ってしまう才能、薗田のように家族のために働く苦労とは無縁の星にうまれた才能」だと。そして働く気がない人間に上から目線で働くことを強要するのは、動物園のライオンに檻からでて餌を取れといっているようなものだ」「動物園のライオンは戦っていないように見えて、客に笑われながら夢と孤独の間で野生ライオンより戦っている」と独自の理屈を展開する。すると感化された渡利が「仕事を辞める」と言い出してしまう。すると満は「今のは全部冗談」と言ってバーニャカウダを食べさせるのだった。
秋葉家の三人は満について話している。春海と光司は「ただ楽をしたくて働かない人とはちょっと違う気がする」「安易に実家を継ぐことを自分に許さないのは相当ストイックだ」と満をフォローする。
薗田は「あの短時間で渡利の気持ちを変えた満には営業向いている」という。光司はもしかしたら春海は陸と同じ高校に行きたいのでは?と気づく。
満と光司が話している。光司は陸から恋愛相談されたが「別れたほうがよいとは言えなかった。頼りない父親だ」と嘆く。満は預かっている犬には、お金持ちのオーナーに可愛がられるという才能がある。犬の服3万円!」という。「俺より全然高いじゃん」という光司に「でも光司さんのほうがかっこいい」といって送り出すのだった。
【感想】
陸を共通の話題として光司と春海の距離が少し縮まったところがよかったです。素直に「春海が不利益を被ったら困る」と春海のことを大切に思っている言葉を伝えられたところがほっこりしました。春海も思春期の女の子、実の親でも毛嫌いしてしまいそうな時期なのに、不器用ながらも光司の優しさを受け入れる言動はとても可愛らしかったです。陸と同じ高校に行きたい春海の気持ちを綾子が理解してくれたらいいなと思います。陸よ、春海が好きなら頑張って成績アップしなよと応援したいです。
満に簡単に感化された渡利…満は営業向きなのか??だいぶ屁理屈がすぎるので万人受けしなさそうですが、たしかに頭の回転が早くてどんなお断りの言葉もいい負かせることができそうです。頭がよい満がニートなのも何か理由があるのかな、何か考えがあってのことなのかなと今後の展開が気になります。
次回オーナーと接近しそうです。恋のお相手としてかビジネスのきっかけとしてなのか楽しみです。