【まだ結婚できない男】第10話「幸せになりたくて悪いか!!」感想ネタバレ(主演:阿部寛)

主演:阿部寛
フジテレビ系  (火曜日21時~) 

【内容・ネタバレ含む】

【桑野とまどかの新しい物語がはじまる!?】
桑野(阿部寛)は、設計依頼者・木村(伊藤正之)の離婚裁判に証人として出廷することになる。木村は夫婦仲は特に喧嘩をすることもなく悪くはなかったという。それなのに木村が定年退職した途端に妻が離婚してくれと言い出したようだ。桑野は夫の家を設計することになった経緯や作業の進行状況を証言するだけで大したことではないと引き受ける。
一方木村の妻・玲子は、まどか(吉田羊)に夫は仕事に真面目で性格は穏やかなのだが一緒にしてもどこか孤独だったという。そして離婚が決まった途端にこれ幸いと家を建てて悠々とセカンドライフを過ごそうとしていることが許せないようだ。

早紀(深川麻衣)は、パグが縁で知り合った男性・工藤のことを「あの人と話しているとなんか癒やされる」と話し、少し前までストーカーだと怖がっていたのが嘘のように良い雰囲気だ。

桑野は設計と寸法が少し違うことを棟梁(不破万作)に問う。予算削減で変更したんだといつもの口調で反論する棟梁。そして桑野に棟梁の息子を紹介し、跡を継ぐことになったからよろしくという。「俺たち仲良かったのか」と憎まれ口調でいう桑野。

有希江(稲森いずみ)のカフェで、英治(塚本高史)と桜子(咲妃みゆ)の結婚式の写真を見ながら話すまどかと桑野。 ブーケトスの写真をみながら効果はあったのかと桑野は、まどかに尋ねる。そしてブーケトスの起源が花嫁の身につけているものを奪われないようにするための防止策でいわば、先に餌をまいてごまかす作戦だと心無い言葉でうんちくを披露してしまい、まどかをがっかりさせてしまう。

桑野が証人として裁判に出るため、有希江や早紀らも傍聴にやってくる。早紀は「知り合いが裁判に出るなんてめったにない」とどこか楽しそうだ。
裁判が始まる。まどかは、1人で住みたいと言う木村が本当は妻以外の誰かと住むのではないかと質問する。それに対して桑野は、いかに快適に一人暮らしができるか考えて造られた家の設計だから誰かと住むなんて不可能だと説明する。その証拠に趣味である鉄道模型が家の中を縦横無尽に走るように壁に穴が開けてあるのだと言う。鉄道模型が好きだったのに木村だが、インテリアが趣味の妻に気をつかって我慢していたのだった。
桑野に「誰かと暮らしたいに決まっているという固定観念が生み出した邪推だ」といわれ、まどかは「ひとりは寂しい、誰かと暮らしたいというのは人として自然な感情でしょう」と熱くなってしまう。そして妻だって寂しかったのだと訴える。「お互いがほんの少しでも心を開いて、相手の立場に立てば…」とまどかの気持ちを口にする。
裁判が終わり、桑野は木村に尋ねます。「どうして、奥さんに模型のことを言えなかったのですか」と。「どうしてですかねえ」と答える木村だった。

桑野は家で、やっくんの一人暮らし満喫ブログを見ている。これまでの投稿とは異なり、そこにはふたりでキャンプをしている姿があり、「ひとりよりふたりが楽しい」とコメントが添えてあった。
インターホンが鳴り、早紀にパグのタツオを預かってほしいと頼まれる。工藤と映画に行くようだ。「あいつと激しい恋ができるといいな」という桑野に、「激しい恋を経験しなくてもそういう演技はできる」と強気に答える早紀。演技への迷いはなくなったようだ。
部屋に戻った桑野は、設計図を見ながら「誰かと暮らしたいと言うのは、自然な感情でしょう」「お互いがほんの少しでも相手の立場に立てれば」というまどかの言葉を思い出していた。

まどかは有希江に、長野の母親が体調を崩したため、実家に戻ろうか考えていると打ち明ける。まどかはまだ決心できずに悩んでいるようだ。有希江は「桑野とちゃんとケンカできる人はまどかしかいない」と言う。桑野といい感じで話すことができるのは有希江だし、先日桑野と食事に行って楽しかったと言っていた有希江の方が桑野と相性がいいというまどかに、「それはまどかを焚きつけるための嘘だ」と明かす有希江。

桑野がまどかの事務所にやってくる。木村夫婦の離婚裁判は、裁判官から和解の提案がでているようだ。それを聞いて桑野は変更した家の設計図をまどかに見せる。ふたりがやりなおせるように、ふたりで新しい生活を始めるための家にしてみたという。そしてそれをまどかから提案してほしいと頼む。急に気持ちが変わったのはどうしてかと聞くまどかに、まどかが一人は寂しいとあまりに言うからだという桑野だった。設計図をみて嬉しそうなまどか。

桑野の母・育代(草笛光子)と桑野、中川家が食事をしている。ゆみ(平祐奈)は留学して自分でお金を稼げる人間になりたいという。良雄(尾美としのり)は医者と結婚して病院を継げばお金の心配はいらないというが、ゆみは女性を好きになるかもしれないし、自分の可能性は無限にあると反論する。黙って聞いていた桑野は「やっぱりひとりの方がいい気がしてきた」とつぶやく。家族には楽しい時間が流れていた。

有希江の喫茶店に桑野とまどかがいた。木村夫妻は、離婚するのことをやめてやりなおすことにしたようだ。二人共やり直したい気持ちはあったものの言えずにいたようだが、桑野の設計図のおかげでお互いに素直になれたという。そして木村夫妻は桑野とまどかが喧嘩する様子をみて「自分達はちゃんと喧嘩していなかったと思った」と感じたのだった。
そして、まどかは長野の母の事務所を引き継ぐことに決めたと報告する。桑野は「お母さんお大事に」とだけ言ってコーヒーも飲まずに有希江の店を後にする。

桑野は、まどかと並んで歩きながらいつ長野に帰るのかと尋ねる。東京でのやり残した仕事もあるし、「もしかしていかないでほしいって誰かが言ってくれたら。そんな感じです」と言うまどか。
桑野は、長野から帰ってきたまどかを呼び出す。そして「あなたの話を聞く前に、僕の話をしてもいいですか」と切り出す。桑野は、長野に帰るのはどうなんだと言いだす。一から長野で人間関係をつくるより東京でやっていってはどうかという。そして「長野に帰るのはやめたほうがいいと思う」「あなたがいないとつまらないし、寂しくなる」と素直な気持ちを伝える。
まどかは、涙ぐみ「桑野さんがそこまで言うなら仕方ないですね」と長野行きをやめる。
すると「じゃあ、次は本番で」という桑野。訳がわからず困惑するまどかに桑野は「昨夜寝ずに考えた」「さっき大事なところで噛んじゃったから」という。
涙までみせたのに台無しになったと、なげくまどかは「変な人!!!」と怒って帰ってしまう。

後日まどかから、仲直りしませんかと桑野に申し出る。桑野は、映画のチケットが2枚ありますと誘う。桑野の解説つきですか?と質問するまどかに、桑野はあなたがどうしてもというならという。以前桑野の解説つきを拒絶したときとは違い「しょがないから聞いてあげます」と答えるまどかだった。そしてふたりは映画に行くのだった。

みんなの感想
40代・女性
桑野とまどかの掛け合いが楽しいドラマでした。とても思い合っているとは思えない言い合いだったのに、お互いに相手がなくてはならない存在になっていた、という二人の関係でした。 大人でありながらどこか子供のような。でも、相手のことを真剣に考えているのは素敵な大人の恋だなと思ったのです。 「ケンカするほど仲がいい」というのは、こういうことかとおもしろく観ることができました。 桑野の告白シーン。もう一回というのが、なんともお茶目でした。 どうしても憎まれ口ばかり叩いてしまう桑野でしたが、心の底ではいい人なんだなというのが伝わってくる言葉が多かったと思います。 思ったことを口にしてしまう桑野が設計に対してはとても真剣で、依頼者のことを一番に考えているというあたり、プロだなと感心させられました。 映画に行く話からまだ続くのかと思っていたらドラマは、終わってしまいました。桑野とまどかの恋の続きがどうなるのか気になるところです。

30代・男性
前作と比べると少し期待ハズレだった。 前作と比べるとなんだかあっさり終わってしまったような印象がありました。メインの3人の女性陣はイマイチ感情移入できませんでした。やはり前作がちらついてしまい夏美だったらこんな返しをするんだろうなと考えてしまい困りました。でも全体で見たらなかなか面白かったです。少し出演者が多すぎるのが引っかかりました。桑野の変人ぶりは少しマイルドになっていましたがやっぱり好きですね。桑野と吉山のその後を想像させるような終わり方だったのは良かったです。

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