主演:アンセル・エルゴート、渡辺謙
WOWOW (日曜日22時00分~)
【内容・ネタバレ含む】
【#05 因果応報】
ー数年前ー
サマンサ(レイチェル・ケラー)は、北九州の空港に降り立った。首元までボタンを閉めた白いブラウスに丈の長いスカート姿のサマンサ、その右手薬指には『CTR』の指輪をしている。
『ポーター姉妹 末日聖徒イエス・キリスト教会』という名札をつけたサマンサは、『あなたの教えを分け合い、日本の人々に愛を与えます。イエスの名において。アーメン』と誓うと街頭でチラシを配り始める。サマンサは英語教師をしながら、家々を訪問して布教活動に励んだ。
サマンサ(レイチェル・ケラー)はポリーナを訪ねると、宣教師だった自分の過去を明かす。そして「教会から400万円盗んだ」「教会が要請を出せば、強制送還。犯罪者なの、東京に戻れなくなってしまう」と続ける。どうしても今の自分を失いたくないと困惑するサマンサにポリーナは「どうしたらその男を追い払える?」と聞く。
朝早く、ジェイク(アンセル・エルゴート)の電話が鳴った。それは故郷の母からで「妹の状態が良くない。少しでもいいから帰国してほしい」と言うものだった。ジェイクが「妹は大丈夫だ」と言っても母は聞く耳を持たないので、ジェイクは一方的に電話を切った。その後、道場でジェイクは宮本(伊藤英明)と向かい合う。互いに「よろしくお願いします」と礼をする。宮本が笑顔で手を出したのでジェイクは握手をしようと手を出す。次の瞬間、宮本は合気道の技をジェイクにかけた。ジェイクも負けてはおらず、一瞬の隙をついて宮本に技をかける。それでも、力では宮本の方が上手だった。
宮本(伊藤英明)は、片桐(渡辺謙)について「一匹狼で警察内外に敵が多い」「あいつはルールを無視する自分勝手な奴だ」と言い、「誰を信用するべきかよく考えろ」と助言した。
ジェイク(アンセル・エルゴート)は片桐(渡辺謙)と会う。片桐は「千原会の内通者の情報が入っている」と茶封筒を手渡した。ジェイクは、片桐がそこまでして何の得になるのか、なぜ石田(菅田俊)のためにそこまでするのかが気になった。片桐は「石田に情報が渡れば、彼らの中で問題が解決する」と答えた。そして片桐は「石田が恩義を感じて礼をすると言っても何も受け取るな」「ヤクザの礼を受け取ると扉を開くことになる。朱に交われば赤くなる、分かるな」と忠告した。
サマンサ(レイチェル・ケラー)は、ソファの下に隠すように置いていた赤いバッグを取り出す。それはサマンサが日本にやって来た時に持っていたバッグだった。持ってきた日本のガイドブックを懐かしそうに見つめる。そして聖書や伝道日記を開く。日記に挟んであった家族写真を見つけたサマンサは、考え込むように写真を見つめた。
佐藤(笠松将)はある家を訪ねる。父親が放蕩息子の現状を嘆き、千原会に「男にしてやってほしい」と頼んだのだ。佐藤は「俺も昔はお前みたいだった。でも今は違う。稼ぐんだ、自分の分も女の分も家族の分も」と言って自分の名刺を渡した。先輩・久米(羽田昌義)から「あのガイジン女(サマンサ)とはケジメつけたのか」と聞かれた佐藤は「はい」と答えた。
ジェイク(アンセル・エルゴート)は、片桐(渡辺謙)から受け取った封筒を石田(菅田俊)に渡す。中身を確認した石田はジェイクの協力に感謝し、「何をお返しすればいい、女か金か」と申し出たが、ジェイクは忠告通りに「何もいらない」と頑なに断った。ジェイクが立ち去ろうとした時、石田が「情報屋はどうだ?君が近づけない世界で自由に動き回れる」と言った。ジェイクは「では一つお願いが」と言い、闇金のマッチを見せた。石田は「ヤクザは皆金融業をしているが、客を自殺に追い込んで金を取るやり方は任侠道から外れる」と話す。ジェイクが「誰の仕業か知りたい」と言うと石田は「金を貸さなかった奴らを探れ」とアドバイスした。
ジェイク(アンセル・エルゴート)は急いで新聞社に戻ると「見当違いでした、すぐ来てください」と丸山(菊地凛子)を会議室に呼ぶ。会議室には、同期二人の姿もあった。ジェイクは「借金をした家族に再確認したところ、最初は皆ここに行っていた」と言って『すずのファイナンシャルHD』の冊子を見せる。そして「すずのに断られてここに行けと言われていた」と続ける。丸山は「追って」と許可した。
ジェイクはすずのファイナンシャルHDを訪ねる。杉田の顔を見たジェイクは一瞬息をのむ。杉田は、先日戸澤(谷田歩)と会食していた男だった。ジェイクは同僚の手伝いで個人負債の増加について取材に来たと言って話を続ける。穏やかな雰囲気の中、ジェイクはすずのファイナンシャルHDの安定した経営について取材をする。しかし「見せたいものが」と言ってジェイクは被害者達の写真を並べる。ジェイクが「”目利き”のあなた方が断った彼らは自殺に追い込まれた」と言うと杉田は「私の責任ではない」と答える。
ジェイクは「あなたが考えた事ではなく、指示されたんですよね」と言う。杉田が黙っているのでジェイクは「あなたが話さなくても記事は書く」「あなたの事には触れない、戸澤の事を話せば」と続けた。杉田は悩んだ後、ボイスレコーダーを停止させた。
ジェイク(アンセル・エルゴート)は、『客をヤクザ絡みの闇金に行かせた』と杉田が認めたと丸山(菊地凛子)に電話で報告する。録音は出来なかったが戸澤への送金記録を仕事の後、杉田の自宅で受け取る約束も取り付けていた。「一人で行ける」とジェイクは言ったが丸山は「誰かを同行させる」と譲らなかった。
千原会には、あの放蕩息子の姿があった。佐藤(笠松将)は丁寧にアイロンの掛け方を指導している。そこへ久米(羽田昌義)がやって来た。「お前、ガイジン女とケジメつけてないってな、俺に嘘つきやがって。親父がケジメつけて来いって」静かな口調には只ならぬ気持ちが込められていた。佐藤は久米と事務所の屋上に上がる。屋上には、短刀と板、サラシが用意されていた。久米は、佐藤に左手小指にきつくサラシを巻く。そして刀を佐藤に手渡す。そこへ石田(菅田俊)がやって来て「てめぇでやった事はてめぇでケツをふけ」と言う。石田は拳銃を取り出すと「組を売るような真似してタダで済むと思ってるのか」と言い、銃口を久米に向けた。
すずのファイナンシャルHDの杉田は「少し様子を見た方がいいって言いましたよね。マスコミに嗅ぎつかれました。これからどうするつもりですか」と戸澤(谷田歩)に抗議する。戸澤は「これは君達の問題だ。やるべき事をやればいい」と突き放した。
千原会に片桐(渡辺謙)がやって来た。片桐は出されたお茶を一口飲むと「席を外してくれないか」と組員に言い、石田(菅田俊)と二人きりになった。石田が片桐に一報を入れたようだ。片桐は久米(羽田昌義)の件について「現状では自殺には見えない。そうなると捜査せざるを得ない」「裏切り者はわかった、ケジメもつけた。これ以上やっても…」と話す。そして「(戸澤に対して)無茶は禁物だ。協力していただけますね」と石田に迫った。
ジェイク(アンセル・エルゴート)は同期と共に、杉田の自宅を訪ねる。インターフォンを鳴らしても応答がない。門戸が開いていたのでジェイクは中に入る。進むと玄関の鍵も開いている。「どなたかいらっしゃいますか」大声をかけながらジェイク達は家の中に入る。リビングには誰も居ない。すると部屋から音楽が聞こえて来た。椅子に座る杉田の後ろ姿に声を掛けたが杉田は無反応だ。その時、同期が『キケン!触らないで』と書かれた紙を見つけた。電流装置のようなコードが杉田の心臓に取り付けられていた。ジェイクは机上の遺書を読む。『欲に目が眩んだ無慈悲な行いで多くの方を苦しめ人生を狂わせてしまった事を後悔している。家族は無関係。全ての責任は自分にある。今までありがとう』と書かれていた。「何てことだ!」ジェイクは悔しさを爆発させた。
杉田の家に警察がやって来た。野次馬に紛れてジェイク(アンセル・エルゴート)は「彼に責任を追わせて戸澤は逃げるなんて」と怒りをあらわにする。同期は「俺達が彼を自殺に追い込んだのにそんなに記事が大事か」と言う。ジェイクが「仕事だ」と答えたので、同期は怒って立ち去ってしまった。
戸澤(谷田歩)の元へ編集者の男がやって来た。男はへりくだりながら戸澤を紹介する雑誌記事を戸澤に見せる。男は報酬として現金と覚醒剤を受け取って帰って行った。その後、戸澤に片桐(渡辺謙)からの伝言が伝えられる。『石田は停戦を受け入れた』と聞くと戸澤は「腰抜けが」と吐き捨てた。
新聞社では、ジェイクが「今、記事にしたら大きな事を逃してしまう」と莫(豊原功補)に意見している。丸山(菊地凛子)も助け舟を出すが、「今日のネタは明日のゴミ、さっさと記事にしろ」と莫は聞く耳を持たなかった。気持ちが収まらないジェイクを丸山は「今歯向かったらクビ。それは会社にとって大きな損失」となだめた。
ジェイク(アンセル・エルゴート)は、片桐(渡辺謙)に会い、記事のゲラを見せる。片桐は「いい記事だ」と言うがジェイクは「最初はよかったのに戸澤の部分を削除された」と憤る。片桐は『知らぬが仏』という言葉をジェイクに教える。しかし「俺はそうは思わないけどな」と片桐は付け足した。
取材に行き詰まっていたジェイクがどうしてここまで調べる事が出来たのか、片桐(渡辺謙)は疑問に思う。ジェイクは「多分、僕には記者の才覚があるのでしょう」と誤魔化す。以前『息子のように思っている』と言ってくれた片桐に、石田(菅田俊)から礼を受け取ってしまったとは言えなかった。ジェイクは「杉田さんは、自分が追い詰めなければ亡くならなかった」と後悔を口にする。片桐は「あの銀行員は自分で墓穴を掘ったんだ。あまり考えないほうがいい」と答えた。
デューク(萩原聖人)の店のカウンターに佐藤(笠松将)が来ていた。そこへジェイク(アンセル・エルゴート)がやって来る。ステージでは、サマンサ(レイチェル・ケラー)が歌っている。ジェイクが「嫌なことあった?俺もだ」と言っても佐藤は黙ってサマンサを見ている。そして客席には、松尾(山田純大)の姿がある。松尾は意味深に微笑み、サマンサに向かって乾杯する仕草を見せた。
歌い終わったサマンサは、佐藤(笠松将)の存在が見えていないかのような態度でジェイクに声をかける。ジェイクと記者の仕事について話している間もサマンサは松尾の動きを気にしている。サマンサが自分の話に集中していないので、ジェイクは不機嫌をぶつける。サマンサは冷静に「これは私の仕事なの、邪魔しないで」と言って席を立った。サマンサは、松尾が置いていった書き置きを取りにカウンターへ行く。すると佐藤が強引にサマンサの腕を引っ張って控室へと連れて行く。
接客口調であしらうサマンサに佐藤は「ルールを守れ、金を払うんだ」と怒鳴る。サマンサは「払ったわ、これで満足」と札束を佐藤(笠松将)に投げつけるように渡した。佐藤は言い過ぎたと反省するような表情でサマンサにキスをし、サマンサも受け入れた。
客席ではジェイク(アンセル・エルゴート)が一人、悪酔いしている。そこへポリーナがやって来て、「サマンサはヤクザと裏口から出て行った」「私は2時間空いている。私の好きな場所へ行こう」と誘った。ポリーナとジェイクは神社でお参りをする。ポリーナはジェイクに星座を聞く。そして「サマンサは牡牛座。とても現実的でとても頑固」「あなたは射手座。夢に向かって矢を放つ」「相性が悪い。それにタイミングも」と言う。ジェイクがポリーナを食事に誘うとポリーナは「あなたとは寝ない」とはっきり断った。そして「火の星座の女性なら幸せになれる」とアドバイスした。
サマンサ(レイチェル・ケラー)は、「厳しい父と宗教に熱心な家庭で育った」と生い立ちを話す。そして「ずっと忘れていた人との繋がりをあなたと出会って思い出した」と明かす。佐藤(笠松将)も「俺もだ」と答える。その時、ふと現実に呼び戻されたかのように佐藤がベッドから勢いよく起き上がる。「アニキが昨日死んだ。このままだと自分も危ない」と言う佐藤にサマンサは「生き方は変えられる。とても難しいけど」「私は変えた、罪を犯したけど。檻の外に出た」「あなたにも出来る」と言った。
サマンサ(レイチェル・ケラー)は松尾(山田純大)の家を訪ねる。サマンサは、お金が入った紙袋を叩きつけるように松尾に渡す。「これで私は見つからなかったと言って」と言うサマンサに松尾は「欲しいのはお金ではない。君が売ろうとしないものだ」と言う。松尾の要求を拒否するサマンサに、松尾は「電話一つで強制送還だ。君はそうならないためのチャンスをもらえたんだぞ」「私を怒らせるな」と言った。
佐藤(笠松将)は石田の屋敷へ向かう。すると玄関や部屋で、息絶えた千原会の組員達の姿を次々に発見する。佐藤は遺体から短刀を抜くと、争う声がする2階へと上がっていく。部屋では石田(菅田俊)が一人で、二人の男と闘っていた。佐藤は一人の男ともみ合いになり、初めて人を殺めた。何かが吹っ切れた佐藤はすぐに石田の元へ行き、もう一人の男と対峙する。男が佐藤に馬乗りになって首を絞める。佐藤の意識が遠のきかけた時、男は血を吐いて倒れた。背後には倒れたはずの石田が立っていた。
【感想】
30代・女性
これから宮本とアキラがどのように関わってくるのか楽しみ。
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