主演：千葉雄大・永山絢斗
WOWOW (土曜日22時30分～)
【内容・ネタバレ含む】
【#08】
「話さなければならない事がある」華江(神野三鈴)の舞台を降ろされた轟九十九(堀井新太)は、鴨島友仁(永山絢斗)の家を訪ねる。鴨島は作ったカレーを振る舞いながら、轟の別の作品への出演決定を祝福する。鴨島は、華江から「轟が他の大きな作品への出演が決定したから代役を探している」と聞いていたのだ。ところが轟は「華江さんには、降ろしたい役者に大きな仕事を与えるという噂がある」と明かす。「九十九君じゃなくてあなたに…とか言われたのでは？」と轟は疑うが、鴨島は「言ってない、お前の事も俺の事も」と言う。
華江(神野三鈴)が鴨島のアルバイト先にやって来た時、華江は「あなたが代役をした時に輝いていたの、多家良君が」「九十九君が相手の時よりもずっと」と興奮気味に話していたのだ。
「結局、多家良なんだよ」と鴨島が言うと、轟は「俺じゃダメだけど、お前も添え物ってことか」と同情する。「最近仕事がなく、多家良のおまけでも何でもいいと思った」鴨島の本音を聞いた轟は正座をして「頼んだぞ」と言った。
鴨島を迎えての稽古が始まる。華江は、鴨島の演技をわくわくした表情で見守る。一方で、多家良(千葉雄大)はとてもつまらなそうな表情をしていた。休憩時間になると今切愛姫(工藤遥)は「どうして皆平気なの！？九十九さんが居なくなって」と不満をもらした。
プロデューサーから「チケット完売につき、追加公演が決定した」と発表される。華江(神野三鈴)は「特別公演として、多家良君と友仁君のダブルキャストにしようと思う」と提案する。鴨島(永山絢斗)は快諾したが、多家良(千葉雄大)は「これ以上、友仁さんを混ぜたくない」と涙ながらに訴える。華江は理由を尋ねるが、多家良は「混ぜたくない…」と言うだけだった。次の仕事があり多家良が退出すると、プロデュサーは「どうするんだよ」と困惑する。鴨島は「大丈夫です。僕が多家良とちゃんと話します」と言った。
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その時『ひとり！？』と鴨島の幻が見えた。多家良は「いや、一人ではなかったんだけど」と微笑む。新居でひとり、多家良が「俺、もう大丈夫かも」と呟いた時、鴨島の幻は『そうだな、俺が居る』と返事をした。稽古場からの帰り道でも、誰も居ないはずの多家良が見つめた先から鴨島の幻が『帰ったらストレッチな』と言っていた。タクシーで「うるさいな、友仁さんは」と呟いた時も多家良には助手席から茶化す鴨島の幻が見えていた。
空間を見つめたままの多家良に、黒津は「君の悩みの種は何なんだい」と聞く。多家良は「友仁さんの事が好きだ」と明かす。黒津は、何の問題もないと受け入れるが、多家良は「駄目だ、僕は友仁さんと同じ舞台で闘えるようになりたい」「友達や兄弟、親子にも恋人にもなりたい。敵も味方もなりたい、全部になりたい」「だから…離れるんだ」「絶対に秘密なんだ」と真剣に話す。すると黒津は「君の天命は人を喰い荒らすことだ」「君を知った役者達は”宝田多家良”に喰われたくて君と同じ舞台に立つ」「役者なら素性を持ち込まず、全てを糧にしろ」と言った。
雨の中、多家良(千葉雄大)が帰宅すると鴨島(永山絢斗)の靴があったので驚いて部屋に入る。鴨島はダブルキャストの件を話そうとずっと多家良を待っていたのだ。慣れた様子でバスタオルを差し出し、風呂を勧め、ご飯を食べたか心配する鴨島。
鴨島は、過去のダブルキャスト映像を借りてきていた。「俺の”ヤマザキ”じゃなくて他の”ヤマザキ”も見てみろ。一晩中つきあう」と鴨島は言う。舞台映像を見ながら鴨島は自身の考えを話す。その後、二人は布団を並べて横になる。「もう一晩中は無理だな」鴨島はそう言って多家良に背を向けた。多家良は切ない気持ちがこみ上げ、鴨島の背中に手を伸ばす。鴨島は「止めろ」と制止するが、多家良の感情は今にも溢れそうで「言わせてくれ」と取り乱す。鴨島は不意に多家良にキスをする。「お前は俺に抱かれたくて役者になったのか、側に居たのか！？」と敢えてきつい態度を取る。そしてこれまで多家良のためにしてきた事について「…お前に尊敬されたくて…言葉にすると虚しいな」と明かす。
「多家良、俺にはお前しか居なかったんだ」鴨島は涙を流し、多家良の瞳からも涙がこぼれた。
【感想】
30代・女性
多家良の苦悩は想定外だった。そして様々な感情が入り混じった表情がなんとも言えない切なさを伝えていた。
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