主演:千葉雄大・永山絢斗
WOWOW (土曜日22時30分~)
【内容・ネタバレ含む】
【#04】
宝田多家良(千葉雄大)は、トラブルを乗り越えて黒津監督(津田寛治)の新作映画オーディションに合格する。『自分が多家良の可能性を潰してしまったのでは…』と気にしていた鴨島友仁(永山絢斗)は我が事のように大喜びする。
鴨島達が所属する劇団の団長・水野英雄(板橋駿谷)は、「おめでとう」と喜ぶも話が見えない。多家良が報告する事を忘れていたのだ。その場で報告を受けた水野は「稽古中!?」と映画撮影スケジュールが自分達の劇団の稽古期間と被っていることに慌てふためく。鴨島(永山絢斗)は「稽古なら、二役いけます」「代役やります」「撮影後、合流すれば多家良ならいけます」と申出た。
多家良(千葉雄大)と鴨島(永山絢斗)が台本を読み込んでいると、轟九十九(堀井新太)が「受かったなら俺に報告しろよ」と鴨島の部屋にやって来た。「とにかく受けて良かったな、多家良」轟はそう言うと他の撮影現場へと向かう。多家良にそれを言うためだけに、1時間もかけてやって来たのだった。
後日、新作映画『露命』の顔合わせが行われ、黒津監督(津田寛治)は「一番の日本映画を創りましょう」と意気込みを話した。
同じ頃、中華料理店で仕込み中の水野(板橋駿谷)は「多家良、一人で大丈夫かな」と呟く。鴨島(永山絢斗)は「マネージャーさん(桜庭ななみ)が現場に慣れさせようと仕事をたくさん取ってきてくれるから、あいつ最近忙しい」と説明する。安心しきった鴨島の表情に水野は「ハングリー精神!」と鴨島を鼓舞する。
一方、多家良(千葉雄大)は緊張の面持ちで自己紹介をする。その後、本読みがあるため他の役者達は移動して行くが、他家良はぐったりと机に突っ伏している。「お辛いですか?」とマネージャー・冷田(桜庭ななみ)に声をかけられた多家良は「お辛いです」と正直に答える。冷田に促されて席を立った多家良は、女優とぶつかってしまった。女優が「二日酔いですか?」と多家良に聞くと多家良は「人酔いです」と答える。女優はカバンからラムネを取り出すと多家良に渡して立ち去った。
冷田は、彼女がヒロイン役の今切愛姫(工藤遥)だと説明する。「今切はアイドルグループの中心メンバーでありながら映画や舞台で活躍する注目の若手女優だ」と冷田(桜庭ななみ)が言っても多家良(千葉雄大)はピンと来ず「すごい人だと思っておけばよいのですね」と認識した。
鴨島(永山絢斗)の部屋には、黒津監督(津田寛治)作品のDVDや台本、関連書籍などが散らばっている。台本には何度も書き込み直した跡があり、大量の消しカスがある。鴨島はこの作業をしながらテーブルで眠ってしまったのだろう。8時のアラームが鳴ると目を覚まして、隣の布団で眠る多家良(千葉雄大)を起こした。
二人並んで歯磨きをすると、二人はランニングに出かける。多家良が「二人で本読みしたんだ。俺達の”アラタ(露命での役名)”だろ」と言うと鴨島は「…かもな」と言って走るスピードを上げた。
多家良(千葉雄大)は「黒津監督からお話がある」と言って出かける。カフェのような場所には、主演と彼に親しい役を演じる7名の俳優達が揃っている。その中には、主人公の親友を演じる轟(堀井新太)やヒロイン・今切(工藤遥)の姿もあった。黒津監督(津田寛治)が情景を説明し、各々が台本を手に取る中、多家良(千葉雄大)だけは黒津の顔を見てにこにこしていた。
その後、若手6名は親睦会として飲みに行く。そこで多家良(千葉雄大)は、今切(工藤遥)の事を役名の”レン”と呼び、少し驚かせてしまう。轟(堀井新太)が「レンは役名だから~。いつまで引きずってるんだよ」と言って場の雰囲気を和ませた。他の俳優が「役作りに困っている」と相談する。どうしているか聞かれた多家良は「俺は友仁(永山絢斗)さんと創ってる」と答える。轟が、鴨島について説明する。「友仁さんの言葉を俺は目を閉じて聞いている。そうすると見えるんだ、その人の子供の頃が」と多家良は話す。今切は、多家良の不思議な魅力と鴨島との関係に惹かれるように話を聞いていた。
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他のメンバーが酔って寝てしまっても今切は、多家良の役作り方法に興味があるようだった。すると多家良(千葉雄大)は、突然”アラタ”になって”レン”(工藤遥)に馴れ馴れしく触れる。轟(堀井新太)が「(アイドルの)愛姫(工藤遥)ちゃんに失礼だぞ」と止めに入るが、今切(工藤遥)はノリノリで”レン”口調で話した。
翌日、多家良(千葉雄大)は「アラタはレンが好きなのだと思う」と黒津監督(津田寛治)に話す。黒津は「そうかぁ」と嬉しそうにこの意見を受け入れ、役者達に共有する。そして黒津は、実際に多家良と今切が仲良くする事で、”アラタ”の嫉妬心が表現される事を期待した。
翌朝、鴨島(永山絢斗)が多家良(千葉雄大)の部屋を訪ねると珍しく多家良はすでに起きていた。多家良は荷物をまとめると「頑張ってこいよ」と笑顔の鴨島に見送られて撮影現場へと向かった。
多家良達は、スタッフに”アラタ”達のアジトを案内される。スタッフは「ここのスタッフは皆思ってる。監督の頭の中の一部になりたいと」と思いを明かす。視線の先では、構想を伝える監督とそれを自分の感覚に落とし入れようと懸命なスタッフ達の姿があった。
程なくして、撮影が始まる。1シーン目のカットがかかると、黒津監督(津田寛治)は”アラタ(千葉雄大)”と”マル”に「置いて行かれた感情を表現して」と指示する。多家良は、鴨島(永山絢斗)から「好きな女を連れて行かれたらどう思う?」と聞かれた時の事を思い出す。”アラタ”になった多家良は「クソ」と感情を表して、テイク2の演技をする。
しかし監督の思う”アラタ”ではないようで、黒津(津田寛治)は「異物(鴨島)を持ち込むな!」と怒鳴る。多家良は「これは二人で考えた演技プランです」と目に涙を浮かべて反論する。その想いが黒津に伝わることはなく、黒津は「多家良君。君、死んでくれるか」と吐き捨てた。日は暮れて、辺りはすっかり暗くなっていた。多家良の目から大粒の涙がこぼれ落ちた。
【感想】
30代・女性
最後の「二人で創り上げた」と言うシーンで、多家良の背後から鴨島が現れる所がぞわっとした。これぞ『ダブル』の意味がよく出ていると感じた。
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