主演:菅野美穂・浜辺美波
日テレ系 (水曜日22時00分~)
【内容・ネタバレ含む】
【#01トモダチ母娘】
下町情緒漂う都会の一角、すずらん町―。 水無瀬碧(菅野美穂)は、シングルマザーとして娘を育てつつ連載を抱える小説家。“恋愛小説の女王”としてかつて一世を風靡した碧だが、目下の心配事は大学生の娘・空(浜辺美波)に浮いた話がまるでないこと。空は、筋金入りの二次元オタクとして三次元の恋とは無縁の生活を送っていた。
そんなある日、続編を見込んだ碧の渾身の初ミステリー『アンビリカルコード』が大コケしたことで、碧は編集長・小西(有田哲平)から連載の打ち切りを告げられる。沈む中、新しく担当についた雰囲気イケメンの編集者・橘漱石(川上洋平)から次回作にと久々の恋愛小説を発注されて碧は悩む。その頃、地元商店街の老舗鯛焼き屋・おだやでアルバイトをする空の方は、4代目店主で碧の幼馴染・ゴンちゃん(沢村一樹)に、いくつになっても危なっかしい母の心配を漏らしていた。訳あって碧と同じ独身、幼い時からの腐れ縁のゴンちゃんは先代の俊一郎(中村雅俊)と共に頼れるご近所さん。友達のような相棒のような、仲良し母娘の碧と空を温かく見守ってきた。
碧はゴンちゃんに「仕事がなくてローンがきつい」と漏らす。ゴンちゃんは引っ越せばと言うが、碧はそれは出来ないと答える。そこには空が関係しているようで…。その頃、鯛焼きをおしゃれなカフェに配達した空は、店長から新商品のフラペチーノをご馳走してもらい上機嫌で歩いていた。空はとある珈琲屋と蜂蜜屋の前で足を止める。そこはかつて、水無瀬寫眞館という老舗で空の家でもあった。ところが都市開発で地上げに合い、空の祖父母はこの土地を手放した。これを期に祖父母は念願だったスイスへ移住し、ひとり放り出された母・碧はまだ駆け出しの小説家だったもののヒット作『空の匂いをかぐ』を生み出し、現在のタワーマンションを購入した。空の匂いってどんな匂い?空が空想にふけっていたとき、空は段差につまづいて転んでしまった。「大丈夫?」と声を掛けられて空が顔を上げるとそこにはイケメン(東啓介)が立っていた。イケメンは空の歪んだ眼鏡を直してくれた。そのスマートな優しさと技術に空は心をときめかせた。その夜、自宅で空は碧に「家計がヤバい、引っ越そう」と提案する。しかし碧は、『アンビリカルコード』を売ってベストセラーにし、連載を打ち切った出版社を見返してやる!と宣言するのだった。
大学で空はひとりタブレットで漫画を読んでいる。その近くでは、同じゼミの生徒達が楽しそうにはしゃいでいた。それを見た空が『あれは陽キャ、私は陰キャ、住む世界が違う』と呪文のように唱えているとその中のひとり(大地伸永)が「きみも来るよね」と声をかけてきて空は戸惑う。一方、碧はあらゆるツテを辿って各出版社に売り込みを掛けるが全く相手にしてもらえない。碧の目から悔しさの涙がこぼれた。そこへ漱石から電話がかかってくる。漱石は鼻声の碧を気にかける。そして「水無瀬さんは真面目な方です。小説を読むたびに仕事に真摯に向き合う方です」と言った。その言葉で碧は残り2回の連載に懸命に取り組むのだった。その夜、居酒屋の入り口で入野光(岡田健史)やナオキ(大地伸永)らが空の事を、陰キャ、オタクと話しているとそこへ空がやってきた。空は彼らを気に留める様子もなく店内に入っていった。席について飲み会が始まるも空は端の席でひとりぽつんとしていた。そして空が食べようとした枝豆が空の眼鏡に当たってしまったところを入野が目撃していた。「馬鹿にしないで!」怒った空は枝豆を入野に投げつけると店を後にした。同じ頃、碧は真摯にパソコンに向かうも一文字も書けずくじけていた。
翌日、空は学校帰りに見つけたという手頃な物件を碧に見せるが、碧は頑として引っ越さないという。「この家は母ちゃんの見栄に食い尽くされる」という空に「プラダやヴィトンを着ていないと水無瀬碧が終わっていく気がする」と碧はいう。ついには「誰がここまで育ててあげたのか」「勝手に書けなくなっただけだ」、「出ていけ」「出ていく」と母娘喧嘩になってしまい「やってらんないよ」と空は家を飛び出した。空はおだやで泣いていた。そして碧は窓の外の象印のマークを見つめると「書かないと」と気合を入れるのだった。おだやで落ち着いた空はゴンちゃんと話している。ゴンちゃんは「碧があの家を売らないのは空のためだ」という。空も自分が小さい頃、象印を見ると泣き止んだと碧から聞かされていた。そして窓の外に見える象印は、父親のいない空にとっての守り神だという。その証拠に空は象印を携帯の待受にしていた。「空にとって大事なものは、碧にとってはもっともっと大事なものだ」というゴンちゃんの言葉は空に勇気を与えた。空はおしるこを持って碧の元へと急いぐ。空が家に入ると碧がしゃがみこんでいる姿が見えた。心配した空が駆け寄ると碧は「これを見ていた」という。碧が見つめる壁には、空が描いた母娘と象印の絵があった。空は碧を何も言わずに抱きしめた。「もう恋とかわかんない、書けないよ」と自信をなくす碧に空は「母ちゃんは書くしかないんだよ、私が協力する!」「私が恋をする」と言った。こうしてオタク腐女子が恋愛したら素敵だ!!とふたりは強力タッグを誓い合った。
翌日、碧は馴染みの整骨院にいた。整骨院のおばちゃんに「腐女子が主人公じゃ私が書くのとはジャンルが違う…やっぱり私が恋しなきゃ」と愚痴をこぼす。碧の肩は相当酷いらしく、おばちゃんは「仕上げは先生にお願いするわ」と退席した。そして引退した院長に代わって現れた渉周一(東啓介)によって、肩が楽になったことに感心する碧は渉の顔を見てさらにときめいた。帰り際「小説も全部読んでます!ファンです」と言ってくれた渉に碧は『か…かわいい…』とキュンとした。不覚にも同じ人物にときめいてしまった母と娘の恋がはじまる。
【みんなの感想】
30代・女性
予想以上に面白かった!!とにかく菅野美穂さんと浜辺美波さんの母娘のやりとりがリアルでありながらも羨ましい関係性であり、空が「母ちゃん」と呼ぶのがすごくかわいい。そして年齢に抗いながらも可愛らしさを失わない碧が素敵。てっきり碧は漱石と、空は入野とと別の相手と恋すると思っていたら、まさかふたりとも渉とは。そして渉も嫌らしさがない爽やか青年なのが高ポイント。これまで真面目な印象が強い岡田健史さんが、今どき陽キャを演じるのも意外で気になる。しかもどうやら隠れオタクで空とお近づきになりそうな…。文章に書けない雰囲気や細かいセリフがとってもいい感じで次週も楽しみ。