主演:上白石萌音
TBS系 (火曜日22時00分~)
【内容・ネタバレ含む】
【#01どうなる!?平凡女子の上京生活】
東京で公認会計士をしている幼馴染で片思い中の相手・日置健也 (犬飼貴丈) を追いかけ、熊本の田舎町から上京してきた就活中の鈴木奈未 (上白石萌音) 。実家は書店を営んでおり、父・義郎(橋爪淳)は今でも小説家になることを夢見ている。そんな父に苦労させられた母・真未(宮崎美子)の口癖は「普通の人と結婚しなさい」。こうして育った安定志向の奈未は、大手出版社・音羽堂出版の備品管理部の求人募集を見つけて面接を受けることになっていた。面接の時間は15時だが、奈未は2時間も早く着いてしまったため、近くのベンチで参考書を読んで時間を潰そうとする。奈未がベンチに腰掛けようとした瞬間、それを阻止するように潤之介 (玉森裕太)は「セーフ」と奈未を抱きしめてにっこり。しかし訳がわからない奈未は潤之介を突き飛ばしてベンチに座ってしまった。そのベンチはなんとペンキ塗りたて…奈未のスーツはペンキまみれになってしまった。潤之介は途方に暮れる奈未をセレクトショップに連れていき、全身コーディネートをしてあげた。その後なんとか面接を乗り切った奈未。そして面接会場を後にする奈未の姿を物陰から見ている男がいた。
後日、熊本の実家には落ち込んだ様子の奈未の姿があった。備品管理部の面接に落ちてしまったのだった。上京叶わず、手元には22万円のセットアップだけが残った。あの日、潤之介の申し出を断って自分で支払った洋服は22万円もしたのだ。そこへ知らない番号から電話がかかってくる。電話の相手は、面接会場の物陰から奈未をこっそり見ていた男・音羽堂出版『MIYAVI』の副編集長、半田進(なだぎ武)だった。半田は新設されたファッション雑誌編集部に来る気はないかと奈未に尋ねた。「音羽堂出版で雇ってもらえるなら何でもします!」奈未は即答する。「東京で幸せになりまーす!!」こうして奈未の東京生活がスタートした。
初出社当日、社内で迷子になってしまった奈未は、通りかかった宇賀神慎一 (ユースケ・サンタマリア) に編集部の場所を尋ねる。「今日が初出社?」「期待しています」と声を掛けられて奈未は「ありがとうございます」とガッツポーズをして答えた、それが副社長であるとも知らずに。編集部に到着した奈未は元気よく挨拶するが、編集部の面々が慌ただしく荷物を移動しており誰も相手にしてくれない。どうしたら良いかわからず立ち尽くす奈未に、後からやって来た上司の半田は「行けばわかる」と急いで青山のレストランへ行くように命じた。指定されたレストランに着くと外国人男性と優雅に食事をする女性(菜々緒)の姿があった。食事を終えて席を立った女性は「荷物お願い」とだけ言ってスタスタと歩いて行ってしまう。そして奈未は、レストランのスタッフから大量の荷物を渡された。急いで女性を追うが、「もういいから」と言って女性はひとりタクシーで去ってしまった。やっとの思いで編集部に戻った奈未は、女性のことを「あの人何なんですか?わがままモデルですか!?」と愚痴ると、編集部メンバーの顔が強張っている。奈未が振り返るとそこにはその女性が立っていた。半田は中沢涼太 (間宮祥太朗) や和泉遥 (久保田紗友) 、和田和美 (秋山ゆずき) 、加賀栞 (太田夢莉) をはじめとした編集部のメンバーを集めると、この女性・宝来麗子 (菜々緒) が新たに創刊したファッションモード誌「MIYAVI」の編集長であることを紹介する。「私は結果を出すためにここに来た」「結果を出せない無能は必要ありません」厳しい口調で麗子は言った。業界のカリスマ麗子が笑う時それはお金が動くときといわれ、通称“悪魔のほほ笑み”とよばれている。事態が飲み込めない奈未に半田はこの超ストイックな編集長の雑用係という仕事だと説明した。毎朝、麗子が飲むコーヒーを用意することから始まり、移動手段の手配、荷物持ち、麗子の全ての発言をメモして編集部に伝達すること、その他適宜麗子からの指示に従う奈未。奈未は麗子の指示でショップへ行き、出版社から来たと言うが店員に相手にされない。ところが『宝来麗子』の名前を言った途端に店員達の態度が急変して奈未は驚く。
編集長室では、麗子が苛立っていた。そこへ宇賀神がやってくると麗子は態度を改めて対応する。宇賀神に「新しいチームはどうか」と尋ねられ、「チームがどうであれ、結果を出すのは私ですから」と答える麗子に宇賀神は「肩の力を抜いて」と進言する。「半年後には結果を出しますから!」と宣言する麗子に宇賀神は「期待してますから」と言って去って行く。宇賀神がいなくなると麗子はしまったという感じで頭を抱えるのだった。その頃、雑用係として忙しくしながらも奈未は、あの日お守りとして自分のブレスレットをくれた潤之介を密かに探していた。一方、撮影をしている潤之介の元に母・香織(高橋ひとみ)がやってきた。香織は潤之介に取引先の社長令嬢とのお見合いを勧めるが、潤之介にその気は一切ないようで、「そのうち継ぐよ」と適当にやり過ごす。
編集部では、創刊号の表紙モデルについて話し合っている。和田らはパリコレで活躍中のモデルはどうかと提案するも、麗子はタブレットを見て他の仕事をしており、話をきちんと聞いてくれない。すると麗子が突然「モデルは3日後に手配済み」と告げ、皆はスタジオやカメラマンの手配に忙しく取り掛かる。そんな中、食事に行くという麗子の姿を見て奈未が驚く。麗子は奈未が受け取ってきた洋服を着ていたからだ。「てっきり雑誌に載せると思って」と話し掛ける奈未に麗子は「あなたが話し掛けていいのは私が質問した時だけ」と言い放つ。
翌朝、奈未が編集長室にコーヒーを届けるとそこに麗子の姿はなかった。麗子が居るらしいスタジオに向かう途中、奈未は採用試験を受けた備品管理室の前を通りかかる。中では社員達が和気あいあいとお菓子を食べながらのんびり仕事をしており、「いいなぁ」と奈未は心の声を吐露する。奈未がスタジオに到着するとそこに麗子の姿はなかったが、モデル撮影のキラキラした雰囲気に奈未は息をのむ。すると「ブルゾン持って来い」と中沢(間宮祥太朗)の声がとぶ。奈未はブルゾンがわからず、近くのラックにあったジャケットを中沢に手渡すと、中沢は土足禁止エリアに靴のまま立ち入ったあげく、ブルゾンもわからない奈未に苛立つ。編集部に戻った奈未は、中沢に撮影中の無礼を謝る。すると中沢は、「用語がわからないやつは迷惑だ」とぶっきらぼうに1冊のファッション辞典を差し出した。その辞典にはたくさんの付箋やマーカーがされており、カルチャー誌出身の中沢もそつなくこなしているように見えて努力していることがわかった。その時、麗子から呼び出しがかかる。麗子からあんみつ羊羹を手に入れたら上がっていいと言われた奈未は「やっと健ちゃんに会える」と喜ぶ。しかし。目的の和菓子屋に着いて奈未は愕然とした。あんみつ羊羹2時間待ち…。
その頃、潤之介はある会社のパンフレット表紙デザインを提出しに行く。担当者は素敵だとそれを褒めると次の仕事も潤之介にと依頼する。潤之介は喜ぶが、次の瞬間担当者が自分の取った写真の上に肘をつき、悲しい気持ちになった。この担当者はそんなことなど気にも止めずに潤之介の父は元気かと世間話を続けた。担当者は自分の才能ではなく、父の名で自分を見ていると感じた潤之介は、帰り道のゴミ箱にデザインを投げ捨てて悔しさを滲ませた。仕事を終えた奈未は、健也と電話で話している。週末のパーティーに奈未を誘い、皆に紹介したいと言われた奈未は小躍りして喜ぶ。そこへ和泉(久保田紗友)が通りかかり、ふたりは飲みに出掛けた。「週末、仕事入らないですよね…」と不安がる奈未に、和泉は「宝来麗子の元で働くチャンスなんて滅多にないから休日も出社して何でも覚えたい」「何が何でも宝来麗子にくらいついていく」と話す。そして和泉から、和田や中沢も語学や仕事に努力していると聞かされた奈未は「私には無理だな~」と他人事のようだ。そんな奈未の様子に和泉は「結婚までの腰掛けなら他にいっぱいある」「きちんと夢や情熱を持った人じゃないと務まらない」と苦言を呈す。
週末、奈未は健也への誕生日ケーキを持ってパーティー会場へとやってきた。奈未を見た周りのみんなが「可愛いじゃん」と茶化すと健也は奈未をエスコートして「紹介するよ」と言う。「今度、婚約する」と健也が言って奈未が身構える。「婚約する彼女のさり」と言った健也が指した先には笑顔で微笑む女性がいた。「そしてこっちが幼馴染の奈未」と紹介された奈未は自分だけが舞い上がっていたことを恥じて、用意したケーキを咄嗟に後ろに隠すと「仕事があるから」と逃げるように立ち去った。悪い事は続き、履いていたパンプスが壊れてしまう。さらに、麗子から容赦ない呼び出しが入る。麗子が指定した場所にやってきた奈未は、「新人だから雑用はやります。でもそれは雑誌を作るための雑用で、編集長の荷物を持ったり、編集長の彼氏の車を手配するのは違うと思います。召使いじゃありません」と意見する。さらに「私は人並みでいいから普通の仕事がしたい」という奈未に麗子は「人並みでいいとは、平均以上出来て使える言葉。雑用すらまともに出来ないあなたが人並みなんておこがましい」「雑用を軽んじるあなたにこの仕事は向いてない」ときっぱり告げる。奈未は「辞めます」と言って立ち去ろうとするが、麗子は奈未の後ろ姿に「人並みの根気すらないのね」とダメ押しの一言を言い放って去っていった。返す言葉もなく、奈未はその場で大粒の涙を流す。傷心の奈未がやって来たのは、あの日潤之介と出会ったベンチ。そしておもむろに健也へのケーキを箱から出していると、潤之介がやってきた。奈未は潤之介にあの日のお礼を言い、面接から今日までの経緯を説明する。潤之介は「お礼言われてるのかクレーム言われてるのかわかんない」と言いながらケーキの苺をつまみ食いする。驚く奈未だが「俺、甘いの好きだから」という潤之介。結局ケーキは潤之介が食べきってしまい、奈未は帰ろうとする。すると「次はしょっぱいもの食べに行かない」と潤之介が自分のバイクの後ろを指した。その子犬のような笑顔に奈未は断る理由がなかった。海にやってきたふたり。「どう?元気でた?」という潤之介の優しい言葉に奈未は、健ちゃんという年上の幼馴染を追って上京したこと、ずっと片思いしていたことを明かす。「婚約者がいてふられもしない…」「夢も希望もない自分は、世界に取り残されたみたい」と嘆く奈未に「夢はなくたっていい」という言葉はとても意外で心が軽くなるようだった。
そこへ和泉から電話がかかってくる。麗子から「薔薇を用意するように」と指示された和泉は麗子が誰かに贈るのだと思って薔薇の花束を用意した。しかし、今になって薔薇は明日の表紙撮影で使用するものだと気づいたのだった。「今から発注したのでは間に合わない…もうクビだ」と言う和泉に「私が薔薇買って戻ります」と奈未は宣言する。「仕事辞めるんじゃないの?」という潤之介に「あの人は辞めちゃだめな人だから」と奈未は語気を強めた。ふたりは何軒か花屋を回るが少ししか薔薇を手に入れられなかった。それでも編集部へ走って行く奈未の後ろ姿を潤之介は優しい眼差しで見つめていた。編集部では全員手分けして薔薇を探したが、時期も悪く十分な量が用意出来なかった。奈未が駆けつけると「なんでこんな事になったんだよ」と中沢がガッカリしていた。言い出せずにいる和泉を庇うように奈未は「私のミスです」と頭を下げた。そして「花を持って来れなくてもモデルなら連れていけます」とバラ園でのロケを提案する。
翌朝早く奈未はバラ園に撮影の交渉へ行く。中沢も加わって頭を下げるが、バラ園の人は以前テレビの撮影に場所を貸した時、あちこち踏み荒らされた経験から許可してくれない。そんな中振り返った奈未は「うそ…」と驚く。そこには土下座をした麗子の姿があった。薔薇を育てる大変さをよく知る麗子の薔薇を思う気持ちが心を動かし、撮影が始まった。そこへやって来たモデル(冨永愛)は「麗子のためなら」と快くスケジュール調整をしたようだ。そしてテキパキと指示を出して最高の一枚を創り出そうとする麗子や撮影スタッフ達の姿に奈未が見惚れていると和泉がやって来て「辞めなくて済みそう」と感謝を述べた。そこへ奈未が以前麗子の彼氏だと思った男性がやってきた。和泉に世界的に有名な染色者だと教えられる。和泉が「メディア嫌いなのに編集長どうやって」と感心している間、奈未は麗子がこの染色者の洋服を着こなして何度も会っていたのだと合点がいった。
後日、出来上がった表紙はとても美しく奈未は「この表紙が本になるところ見てみたいです」と言葉を漏らす。気持ちを新たに歩いていると奈未は宇賀神に出会った。「辞めるのはやめにしました」と笑う奈未に宇賀神は「彼女を支えてください」と麗子に目をやった。麗子の元へ駆け寄った奈未は、「ファッションって夢を与えるものなんですね」とバラ園を口説いた時の話に感動したと興奮気味に話すが、麗子はその気持ちを断ち切るように「今後ウチに入る広告料5000万、5000万なら私の土下座も安いものね」と悪魔の微笑みを残して去っていった。
その後、潤之介に会った奈未は薔薇もろもろを含めたお礼をする。すると「今度は俺のお願いきいて」と潤之介に頼まれた。「俺の彼女になって」という潤之介の言葉に奈未は大慌て。すると潤之介は「お見合いを断る口実で彼女がいると言ってしまったから、彼女のフリをしてほしい」と付け加えた。状況を理解した奈未はこれを了承して、お姉さんを味方につければ母親を説得できるという潤之介の作戦とおりに潤之介の姉に会う。潤之介の姉に会った奈未は絶叫する。そこにいたのは編集長・宝来麗子だったのだ…。
【みんなの感想】
30代・女性
相関図を見てからずっとなんで潤之介と香織だけ名字がないのだろう??きっとすごい人物と繋がっているというサプライズなのだろうと思っていましたが、なんと麗子様のご家族だったとは驚きました。そして巻き戻してみると、奈未のセットアップを購入しようと出したブラックカードに『JUNNOSUKE HORAI』とありました!奈未と潤之介が出会ったシーンは、そんなことないでしょ…と見ているこちら側が恥ずかしくなってしまう有様でしたが、海のシーンはさすがでした。これからふたりの恋愛模様が発展していくと予想して楽しみにしたいです。それにしても思わせぶりな態度から突然婚約者を紹介した健也の非道っぷりにはガッカリです。
さて、次週からは麗子がさらに厳しく奈未に接するようです。奈未は弟の彼女だから気に入らないのだ!!と考えますが、麗子は奈未の仕事への姿勢(心の小さな変化)に期待しているのではないでしょうか。麗子や編集部のファッションに注目しつつ、奈未の成長をほのぼの見ていきたいです。
20代・男性
【プラダを着た悪魔】の日本版なら、奈未は上白石萌音さんよりも身長が高い萌歌さんの方がよかったのでは…。冷徹な編集長は、スタイル抜群な菜々緒はまり役だな。