【推しの王子様】「大切な居場所とは?無くした情熱と好きを取り戻す皆への想い」最終話 感想ネタバレ(主演:比嘉愛未)

2021夏のドラマ一覧

主演:比嘉愛未
フジテレビ (木曜日22時00分~) 

【内容・ネタバレ含む】
【#11】
『ランタン・ホールディングス』の傘下に入ったものの、ランタン側からの一方的な要求に翻弄される状況に皆は違和感を感じ始める。そんな中、泉美(比嘉愛未)はコンシューマーゲーム化を目指した企画の大事なプレゼンでも失態を犯してしまった。泉美は光井(ディーン・フジオカ)や航(渡邊圭祐)ら『ペガサス・インク』のスタッフたちに迷惑をかけてしまったことに苦しむ。そしてかつてのような乙女ゲームへの情熱をも失ってしまった泉美が出した結論は、『会社を辞める』。泉美は、つき合い始めたばかりの光井にも別れを告げて立ち去る。その後、航が泉美のマンションへ駆けつけるも部屋には何も残されていなかった。会社では水嶋(船越英一郎)も部下に命じて泉美の行方を探させている。

ー10日後ー
ペガサスインクはランタンから来ていた小島(竹森千人)が新社長に就任する。新体制にテンションが高いのは小島一人で、有栖川(瀬戸利樹)らスタッフは皆やる気を失ってしまっていた。「向こう(ランタン)の干渉がもっときつくなる」織野(谷恭輔)やマリ(佐野ひなこ)は肩を落とす。「航君のゲームもアプリとして採用されるわけだし…」光井は皆の士気を高めようと声を上げるが、それを遮るように芽衣が「それも思い通りに作らせてもらえるんですか?」と不安を口にする。「やっぱり泉美さんが抜けた穴は大きいよ…」織野も弱音を吐く。

その頃、泉美は実家に戻っていた。部屋から呆然と外を眺めて『何もかも捨ててしまった…何が自分を動かしていたのか今では分からない』『どこに行けばいいのだろう、私の居場所はどこなんだろう』と考える。泉美の母は「こっちで仕事を探したらいい。女の子が社長をするなんて大変な事をしていたんだから」「(泉美の)同級生の子の子供が大きくなった」と他愛もない話をするが、泉美は応じずに席を立つ。近くで黙っていた父も心配して「何があったんだ!?」と母に尋ねるが、母も理由が分からず困惑しているようだ。

会社では航の元へ光井がやって来た。航はあの日のプレゼンの様子を思い出し「泉美さん、ゲームについて何も話せなくなっていた」と振り返る。泉美の居場所について本当に心当たりがないのかと問われた光井は、「俺達、別れたんだ」と明かす。光井は航に言われた『なんで側に居ながらあんなになるまで放っておいたんだ!?』という言葉を思い出しながら、「航君の言う通り、本当の悩みを救ってやれなかった」「支えるだけじゃ駄目だったんだ」「おまけに皆の事もまとめきれないで不甲斐ない」と自分を責める。航は「光井さんにはそんな言葉似合わないです」と言う。そして「会社のことは出来る限り協力します」と決意を口にして立ち去った。残された光井も航の言葉に背中を押されたような表情を浮かべる。
その頃、泉美は街に買い物に出ていた。ふらりと立ち寄った書店で、航が表紙の雑誌を見つける。しかし泉美はそれを手に取る事さえせずに立ち去る。ただ歩いているだけの泉美が突然驚いて早足になる。目の前に改札から出て来た光井を発見したのだ。
海辺のベンチで二人は話す。泉美は、『なんで乙女ゲームを好きになったんだっけ』とずっと考えていると明かす。光井は「泉美ちゃんは乙女ゲームが嫌いになった訳じゃない」「ランタンの傘下に入って社長として皆のため、背負う物が大きすぎた。それで根っこの部分が分からなくなっただけだ」とフォローするとそんな泉美に気づいてあげられなかった事を謝る。それでも泉美が「何をしたらいいか分からない」と戸惑いを口にすると「泉美ちゃんが居た証ならある」と光井は言う。サービスが終了したラブペガだが、SNS上ではファンの書き込みが続いていた。そして『今年もケント様の誕生日にはお祝いをしよう』と盛り上がっている事を知らせる。さらに泉美が頑張った証は航の様子からも見て取れると光井は言う。ランタンからどんな無理難題が来ようとも航はそれを乗り越えようと取り組んでいた。それは泉美に育ててもらった証を残そうとしているようだと光井は思った。「泉美ちゃんも自分の気持ちに素直になっていい」光井の言葉で泉美に微笑みが戻る。

ある日、有栖川が小島に「どういう事ですか」と怒りをぶつける。ランタンの担当者が、ペガサスインクを通さずにデザイナーに仕事を発注していたのだ。小島は偉そうに資料の束をスタッフ達に配ると「新しい制作基準のご説明をさせて頂きます」と言い出した。資料には『ゲーム制作効率化のための新規フローに関するご提案』と書かれていた。今の皆で話し合って進めていくペガサスインクのやり方を全否定した小島は、これからは下請けに仕事を振っていけと言う。「ゲーム作りにはもっと大切な事が」感情的になる芽衣を航が制止する。「細部までこだわり抜く姿勢が」光井が発言すると「もう今までのペガサスインクとは違うんですよ、決定事項なんで」と小島が悪態をついた。皆が怪訝な表情を浮かべる。芽衣を制止した航も気持ちは同じで資料をグシャっと握りしめていた。

杏奈(白石聖)の手料理を食べながら、杏奈は会社の事を心配する。航は「社長は変わったけど、ゲームが作れなくなるわけじゃないから」と答える。「いつ何が起こるか分からないけど、もし悩んでいてもゲームをしている時位はそういう事を忘れてほしい」「それでまたいつか前を向けるようになってほしい」航はゲーム作りへの想いを口にする。

泉美は同級生と会う。「自分はゲームが好きなだけだった。それだけじゃ駄目だった」と自虐する泉美に、友人は「それが泉美の凄い所じゃないの!?」と意外な答えを返した。そこへ友人の長男がやって来た。お気に入りの戦隊モノのフィギュアを手に戦隊ごっこをしている。長男は「皆の一番人気と違って、僕はこっちが好きなんだ」と目をキラキラさせて泉美に話す。友人とわかれてバスを待つ泉美。少し離れた所で女子高校生達が『恋する森の中へ』について盛り上がっているのを聞いて泉美は少し嬉しくなる。すると高校生達が「あの炎上はないよね、終わっちゃうなんてないよね」と口にする。泉美はすぐにSNSを検索する。すると『デザイン画崩壊でファン激怒』『手抜き!?ファンに対して冒涜だ』『ファンを馬鹿にしている』信じられない書き込みで溢れていた。
この事は水嶋の耳にも入ったようで、水嶋は小島と担当者を呼んで厳しく追及する。「ファンの連中が目ざとくて…制作フローには問題ない」口答えをした小島に、水嶋は資料を投げつけると「もういい!!」と怒鳴りつけた。

実家に戻った泉美は、携帯画面を前に考え込む。これまで皆で和気あいあいと作り上げていく様子、航のキャラクターが採用された時の様子、様々な喜びの感情を思い出す。
一方、杏奈は新しいペガサスインクのオフィスを訪れる。「もう我慢出来ません!!ランタンが勝手したせいでこんな事になった」芽衣が悲痛な叫びを光井にぶつけていた。光井は皆をなだめようとするが「あいつらの尻拭いはしたくない」「私達の居場所じゃない」織野達も口々に言う。芽衣は「泉美さんが私達を見捨てた時に抜ければよかった」と言うと航が「泉美さんは見捨てたわけじゃない、訂正してください」と反論する。「見捨てたんじゃないなら、なんで行方不明なんだよ」「あんな泉美さん見たくなかった」皆の言葉に「泉美ちゃんは、皆の企画を通す事を条件に買収の話をのんだんだ」「皆に心から楽しんで自由にゲーム作りをしてほしかった」「何よりも大切なゲームをサービス終了してまで」光井が口を開く。「このまま終わったらあの人に何も返せない気がして嫌だ」航は訴える。「泉美さんに拾われて、皆さんにたくさんの事を教えてもらって」「居場所なんてどこにもなかった、だから泉美さんに作ってもらった今を無駄にしたくない」「泉美さんがゲームへの情熱が失くなったのなら、俺達の作るゲームでもう一度乙女ゲームを好きになってもらいたい」航の言葉が皆に染み渡る。
すると入口で話を聞いていた杏奈が「泉美さんはゲームを嫌いになんてなってないですよ」と入ってきた。杏奈は『この人の書いた事がすごく的確だ』と有名になっている一つの投稿を皆に見せる。『今回の炎上はユーザーへの裏切りだと思われてもしょうがない。・・・以下、改善したほうがいいと思う点をここに記したい。』そう始まる投稿は、登場人物の顎の角度を5度下げた方が魅力的だ等、詳細かつ的確な意見が記されている。『今回なぜこのような事になったかは分からないが、心配しなくて大丈夫。ペガサスインクのイベントは作り手の愛で溢れているから』『あの会社にはきっと妥協せず新しいコンセプトを提案するプランナー(有栖川)が居る』『それを迅速に体現する超優秀なエンジニア(織野)も』『誰よりもキャラクターを愛するデザイナー達(芽衣、マイ)が居て』『彼らをまとめ上げる最高のディレクター(光井)が居る』『そして未来の会社を引っ張っていく希望(航)がある』『そして恋森を推しを生み出してくれたことを感謝したい』
恋する森の中へをする泉美に乙女ゲームへの愛情が再び戻る。
「相変わらずの細かさだね」「懐かしい」文面から伝わる泉美の愛にスタッフ達は涙して喜ぶ。「これを元に今から修正作業を始めよう」光井の言葉に皆が一致団結する。ひとり静かに涙する航に光井は「恋森、プレイしてくれたみだいだな」と話しかける。「はい!」航もまた気持ちを新たに取り組み始める。

その夜の帰り道、「泉美さんが泉美さんで安心した」有栖川は光井に話す。そして有栖川は「皆、戻ってきてほしいと思っている。いいんですか、本当に!?」と終わってしまった二人の仲を心配する。光井は「ふっ」と笑うと「吹っ切れたよ」と話す。「これからは恋愛ではなく、俺のやり方で想っていく」と言う光井に有栖川は「それ良い考えですね」と賛同する。「会社の今後についても明日皆に話したい事がある」と言う光井に「なんか…かっこいい」と有栖川は惚れ惚れし、光井は「だろっ」とキメ顔をした。そして「俺自身、やってみたい事もある」とゲーム会社で映画製作をするのはどうかなと有栖川に相談する。
同じ頃、杏奈は航に1年就職浪人をして別会社への就職を目指すと明かす。杏奈は「今日ようやく決心出来た。航君の本心が聞けたから」と言う。「これからは好きなものを好きって言える航君で居てほしいの」杏奈は航に別れを告げる。「…ごめん」と言う航を遮って「今まで楽しかったありがとう」「ライバル会社に入ったら、ペガサスインクよりもっといいゲームを作るから覚悟してて」杏奈は誤魔化した。航に背を向けて歩き出す杏奈。その目からは大粒の涙が流れ落ちていた。その後、航は道端でそっと目を閉じる。再び開いたその瞳には、覚悟と決意が見て取れた。

ー1週間後ー
実家に居る泉美の携帯がなる。画面にはメッセージの着信を知らせる内容が表示される。メッセージを開いた泉美は目を開いて驚く。『ラブ・マイ・ペガサスサービス再開のお知らせ』が書かれていたのだ。
「どういう事だ!?」水嶋の怒り声が響く会議室。水嶋の前にはペガサスインクの皆が並んでいる。「今回の炎上を受けて、ランタンホールディングスから再度独立させて頂けないでしょうか」光井が冷静に答える。「ビジネスの観点から見て、制作効率化の方針は合理的な判断だ。しかしそこに真心のない作品は決して人々の心には残らない」「ユーザーの推しが誰かの人生を変えるのであれば、我々作り手は決して妥協してはならない」「これはペガサスインクの指針であり、日高泉美のゲームへの考え方です」光井は続ける。「もしこの申し出を断ったらどうする」脅しとも取れる水嶋の言葉に「覚悟は出来ています」と光井は退職願を机に起き、有栖川、織野、芽衣、マイもこれに続く。「なるほど、去っても尚、一緒にゲームを作りたいと思う人間。それが日高泉美か」水嶋は観念したようにつぶやく。「君たちにとって社長は彼女以外に居ないという事だね」水嶋の問いに「はい」と光井が力強く答えた。
光井達が去った後、水嶋は小島にペガサスインク売却の手続きを進めるように指示する。水嶋は、孫から恋する森の中へはおじいちゃんの会社がするようになってからつまらなくなったと言われた事を明かし、「顧客の気持ちの中に全ての答えがあるんだろうな」と言った。

すっきりとした表情でランタンを後にする光井達。有栖川は「光井さんの野望」として光井の新たな挑戦を皆に明かす。その頃、泉美は緊張の面持ちでかつてのペガサスインクへとやって来た。残された机や棚を懐かしそうに見ていると、背後から足音がして驚く。そこに現れたのはケント様の衣装を纏った航。泉美はその姿に目を奪われるがすぐに「ぷっ」と吹き出してしまう。「だから嫌だって言ったのに」航は不貞腐れる。光井が、ラブペガサービス再開にあたって『会社に来てほしい』と泉美にメッセージを送り、ケント様の誕生日イベントのために予め衣装を着ておくよう航に指示したのだった。「泉美さんが喜んでくれると思って」航の素直な気持ちに泉美は「似合ってるよ」と微笑む。
航は、ランタンを皆で退職したと明かす。「これで皆振り出しに戻った」「大きな資本に頼ってゲームをたくさん作るのは自分たちが望んでいた事ではなかった」「それよりも自分たちが大切に思うゲームを大切な人たちと作っていきたい、だからラブペガも再開したいと提案した」「時間がかかっても皆で楽しく作っていきたい」「だから戻って来てください。泉美さん」「泉美さんがいないとペガサスインクじゃない」航は真剣に伝える。
何も無かった航が初めて目にした職場の世界は、航にとって憧れの世界だった。そこから泉美にたくさんの事を習った。「感謝するこの気持ちも」航は話す。その後、泉美から卒業しなさいと言われた時、航は『もっと先に進まなきゃ』と考えた。そこから視界が広がって新しい知識が増えた。そして、それでも変わらない物に気づいた。「泉美さんに出会えてよかった」航は言う。すると泉美も「体の良い事ばかり並べて素直な気持ちが言えなくなっていた」「全部失くしてやっとわかった」と言う。恋森をした泉美は、ゲームに対する気持ちを思い出す事が出来たと話す。「乙女ゲームを好きになって、あなたに出会えて本当によかった」泉美は笑う。
泉美は「あっ」と閃くと航からケント様の衣装を剥ぎ取る。Tシャツ姿になった航を見て泉美は「よし、完璧」と頷く。そして「航君の事が好きです」泉美は告白する。航は最高の笑顔を見せて泉美を抱きしめる。二人がキスをしようとした時、光井達が会社に入って来る音がした。「もう…なんだよ」航はガッカリすると、部屋の入口に鍵をかける。驚く泉美に「まぁまぁ」と航は笑ってみせ、泉美に軽くキスをする。その後、二人は長いキスを交わした。
「鍵がかかってるって気づかなくて」締め出された事に文句を言いながら入ってくる皆に航は言い訳をする。光井が「で、どうなったの?」と尋ねると航は動揺する。光井はすかさず「ウチの社長は戻って来てくれるの?」と聞くと航は「その返事はまだ…」と照れる。泉美は「ケント様の誕生祭までに前髪は3センチカット、靴もこれじゃない」と指示する。いつも通りの変わらない様子に光井は「泉美ちゃん、おかえり」と言い、泉美は「ただいま!」と答える。

ー1年後ー
ビジネススーツに身を包み、テキパキと電話をかける杏奈の姿があった。杏奈は希望の会社に入社でき、生き生きとしている。ふと見上げた先には、『ラブ・マイ・ペガサスZ』リニューアル配信の看板があり、杏奈はより一層気合の入った表情を浮かべる。
会社では有栖川が嬉しそうに皆の会話の輪からはずれる。「あなたと日本の歴史を変えていきたい」と告白されて彼氏が出来たようだ。皆が温かく見守っていると光井が戻ってきた。光井は織野から「世界の光井さん」と茶化される。光井がプロデュースした映画が評価されて、光井の机には立派なトロフィーが飾られている。そしてそのお陰で会社が潤ったと織野は感謝する。
そこへ天華楼の蓮(藤原大祐)が出前を持ってやって来た。蓮は事務所に所属する事が決まり、歌手への第一歩を踏み出していた。

『ようやく気づく事が出来た』『彼らと出会い好きなものを当たり前のように分かち合える、そんな時間がどれほど得難いものだったか』と泉美は思う。今日は木曜日。泉美恒例のゲーム休暇日。家でゲームに興じる泉美の隣には航の姿があった。泉美の部屋には、ケント様グッズが飾られ、ふたりはケント様Tシャツを着ながら主人公の髪型について楽しそうに議論している。
『だから大切にしよう』『側で笑ってくれるあなたが推せる今を』幸せそうな笑顔がそこにはあった。

【感想】
30代・女性
ベタだけど、ハッピーエンドよかった。

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