【女の戦争~バチェラー殺人事件~】「鬼女!?結婚式で殺す真相!」最終話 感想ネタバレ(主演:古川雄大)

2021夏のドラマ一覧

主演:古川雄大
テレ東 (土曜日23時25分~) 

【内容・ネタバレ含む】
【#06】
哲也(古川雄大)は、若菜(葵わかな)がこの番組に参加した本当の理由が父・英一郎(羽場裕一)への恨みである事に気づく。若菜は、哲也に真実を打ち明けるも「英一郎さんは憎い、でも哲也さんの事は…」「どうしたらいいですか」と大粒の涙を流す。そしてその様子を遠くから麗奈(トリンドル玲奈)が見ていた。

哲也は、麗奈と若菜どちらを選べば良いのか葛藤を繰り返して苦悩する。そして若菜は部屋でひとり『父がやった事は許せない。僕が必ず鳴戸グループを変えてみせる』という哲也の言葉を思い出していた。
そんな中、麗奈が姿を消してしまった。「携帯にも連絡がつかない」と焦りだすスタッフ達。麗奈の部屋には、鞄が残されていて側には写真が挟んであった手帳が置いたままになっている。「未だ麗奈が見つからず、収録が遅れる」と連絡を受けた哲也は、ふと麗奈が居そうな場所が閃いて走り出す。予想通り、ジェットコースター横の水辺に写真を見ながら涙する麗奈の姿があった。麗奈は哲也に気づくと「今日が最後だと思うと怖くて…」と話す。そんな麗奈に哲也は「…かおり?」と呼びかける。「君だったのか」黙ったままの麗奈に哲也は確信する。初めは誤魔化して立ち去ろうとした麗奈だが、哲也の真剣な様子に「いつから?初めから?」と尋ねる。哲也は「あそこでキスした時」と明かす。麗奈(かおり)は「忘れられなかった。哲也がニューヨークに行くことになって、何となく私も就職活動して」「あの後、何やってもダメで」「つき合った人も笑い方まで哲也と一緒じゃなくちゃダメで、気がついたら哲也の事考えてた」「結婚したい人が居たって聞いてショックだった。私とは思わなかったのにって」と心の内を吐露する。「あの時は学生だったから」哲也が答えると「そういう所は変わらないね、優しいけど核心ついてくれない感じ」と麗奈は言う。「それでも私にはあなたが必要」「だからこれまでの自分を全部捨てて、もう一度出会いたいって思った」「私はあなたの為なら何でもする」麗奈は涙を流した。

収録が始まり、指輪を持った哲也が麗奈と若菜の前に歩を進める。哲也は麗奈の前に立って「麗奈さん」と呼ぶ。その瞬間、若菜は落胆の表情を浮かべ、英一郎は自分の思惑通りだとニヤニヤする。「過去がどうだとか関係なく、今のあなたは素敵だと思う」と哲也が言うと麗奈は「止めて、優しい言葉なんていらない」と答える。哲也は意を決して「僕が人生を一緒に歩みたいと思ったのは若菜さんだ」と言う。堪らず英一郎が「どういう事だ!」と割って入るが哲也は「これは僕の人生です」と一蹴する。そして「若菜さん、僕はあなたと未来を一緒に見たいと思いました」と若菜に指輪を差し出す。若菜の瞳から一筋の涙が流れ、若菜は「最初はあなたの事さえ憎んでいました。でもあなたは良く笑って胸を痛めて私を見てくれた」と笑顔を浮かべて指輪を受け取った。

収録が終わると英一郎は「どうしてあいつを選んだ!!もう一人を選べと言っただろ!!」「私の指示に従わないとはなんて事だ」と哲也を怒鳴りつける。哲也は厳しい表情で「逃げないで下さい」「あなたは若菜さんの大切な人を奪った。それだけでなく、あらゆるものを切り捨て、傷つけて今の地位に辿り着いた」と責める。「そうやって稼いだ金で今までお前は生きてきたんだ」英一郎は反論する。「僕が本当に欲しかったのは……あなたとの思い出です」「若菜さんとお父さんの思い出は綺麗でした。それがあなたと僕にはありません」と哲也が言葉を絞り出す。「そんな物何になる!」「お前に雑草のお茶が飲めるのか!?」態度を改めない英一郎に哲也は「若菜さんとなら飲めます」「母さんは死ぬ前、あなたの名前を呼び続けていました。母さんが欲しかったのは最先端の技術じゃない、あなたが側に居てくれる事だ」「そんな単純なことを彼女は思い出させてくれた」「僕は誰かを傷つけてまで幸せになろうとは思わない、僕はあなたとは違う」と哲也は言い、「鳴戸グループ新社長就任は辞退します」と宣言する。
「人生そんな甘くない」苦虫を噛み潰したような表情で言う英一郎に、哲也は「わかっています、でも綺麗事が現実を打ち負かす事があっても良いと思います」と言い負かした。「やってみろ、その強気な目がいつまで保つか楽しみにしている。辞退は認めぬ、お前が新社長だ。鳴戸グループを変えてみせろ」英一郎はこみ上げる感情を押し殺すように言い、哲也の顔を両手で包み込む。これまでとは違う父の感情を感じ、哲也は初めて親子の関係を築けたような気がした。
そこへ若菜がやって来た。若菜は哲也に「一緒に幸せになりたい人を探すのも大事だけど、この人となら不幸になっても良いと思える人を選びなさいと病床の母が教えてくれた」と話す。哲也はそんな若菜の言葉を突っぱねるように「必ず幸せにする」と宣言して若菜を優しく抱きしめた。その様子を見ていた英一郎は、満足そうな表情を浮かべた。一方、麗奈は落胆した様子で部屋に戻る。花瓶の花は枯れてしまっている。麗奈はおもむろに鞄からナイフを取り出すと哲也の写真に何度もナイフを突き刺した。

ー3ヶ月後ー
哲也と若菜の結婚式が行われることになり、星(真飛聖)や利子(成海璃子)らが会場へやって来る。利子は選挙に落選したようだが気持ちは次の選挙へと向かっているようだ。そして星は番組のお陰で業績が持ち直したとしたり顔をする。そこへMC・ケリー豊田(松大航也)とAD・楓(喜多乃愛)が仲良く腕組みをして現れたのでふたりは驚く。
ウエディングドレスに身を包んだ若菜の元へ哲也がやって来た。哲也は「若菜が父さんを変えてくれた」「若菜が居なければ父さんも僕もきっと間違った道に進んでいた」と感謝し「若菜に出会えてよかった」と若菜を抱きしめる。そしてチャペルへと一足先に向かう哲也を若菜は笑顔で見送った。通路を歩く哲也の背後から麗奈が姿を現した。一方、ラウンジで談笑する星達の元へ「お久ぶりで~す」とワイン片手に酔っ払った理恵(北原里英)がやって来る。「りお(寺本莉緒)さんと一香(尾碕真花)さんの二人は脱落の理由が強烈だったので式は辞退、その代わりにビデオレターを預かってきた」とケリー豊田は話す。
庭では哲也が仕事の電話をしている。そして庭を歩く赤いヒールの女。式の前にトイレに行こうと席を外した利子と星。星は「ちょっと電話」とトイレとは反対方向へ歩き出す。赤いヒールの女は麗奈で、意味深にハンドバッグを開ける。そして酔ったと言ってフラフラとひとり歩いていた理恵が、突然すっと背筋を伸ばして真顔になる。そして星も電話などではなさそうだ。麗奈がバッグからナイフを取り出す。
電話をしていた哲也が人の気配を感じて振り返る。そして相手に微笑みかけた瞬間、哲也の左胸にナイフが突き刺さる。そこに立っているのは若菜。信じられないという表情を浮かべながら哲也は膝から崩れ落ちる。「鳴戸英一郎を許すつもりはなかったのに、最初から何があっても」「あなたが頑張って鳴戸英一郎に認められてよかった、これで大切な人を奪われる痛みを味合わせてやれる」表情一つ変えずに若菜は告げる。「…全部…嘘だったのか…」と言う哲也に「さっき君に出会えてよかったって言ってくれたでしょ、どうしてあの時私もって答えなかったと思う?」と若菜は問う。「あなたは本当に素晴らしい人だった。こんな形で出会いたくなかった。それ位素敵な人」「でもね」そう言うと優しく哲也にキスをする。そして「だから復讐には最高なの」と続けた。哲也は一筋の涙を流して倒れる。若菜は何事もなかったかのようにその場を後にする。

ラウンジでは何も知らない招待客達の楽しそうで賑やかなおしゃべりが響く。一方、誰にも気づかれる事なく、哲也は涙を流して息絶えた。
そこへ上機嫌の英一郎が「みんなが待っているぞ」と哲也を呼びに来る。そして倒れている哲也を発見した。哲也の息がない事に気づき「哲也!哲也!!」英一郎は泣き叫ぶ。その頃、若菜は橋の上にいた。左手の薬指には哲也とお揃いの結婚指輪がはめられている。若菜の瞳から涙が溢れる。そして次の瞬間、若菜は橋から身を投げる。水面には、若菜のベールだけが浮かんでいた。

【感想】
30代・女性
切ない。「こんな形で出会いたくなかった」この言葉が全て。この最後は予想出来なかった。素晴らしい。

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