【密告はうたう~警視庁監察ファイル~】第1話 感想ネタバレ(主演:松岡昌宏)

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主演:松岡昌宏
WOWOW (日曜日22時00分~) 

【内容・ネタバレ含む】
【#01】
雑踏に紛れ、ある女性の行動を監察する男性・佐良正輝(松岡昌宏)、警務部人事一課監察係。佐良に監察されている女性は、皆口菜子(泉里香)、交通部運転免許本部府中試験場免許課。
佐良は相方・須賀透(池田鉄洋)、警務部人事一課監察係係長の車に乗り込む。佐良の心の内を読み取るように、須賀は「1年半ぶりで人が変わってたか」と問う。佐良の脳裏には、後輩・斎藤康太(戸塚祥太)の葬儀での皆口の顔が思い出される。皆口には、機密情報漏洩の疑いがかけられていた。業務用メールには痕跡がなく、USB等を用いて情報を直接売人に渡していると考えられた。皆口がバスから降車し、佐良が車を降りて尾行しようとすると、須賀が佐良を引き止めて自分が行くと言う。須賀は「マルタイ(皆口)同様、お前の事も信用していないからな」と佐良に言った。

ー警視庁 7時間前ー
佐良は食堂で食事をしようとしていた。しかし周囲から嫌な視線を浴びて居心地が悪い。するとそこへ北澤勝俊(眞島秀和)、刑事部鑑識課がやって来て「なんだ、まだ辞めてないのか」と声をかける。「後輩を見殺しにしてどんな気分だ」「お前のせいで斎藤は死んだんだ」北澤は佐良を責める。佐良の脳裏に、口から大量の血を吐く斎藤の顔が思い出され「その事は俺が一番良く分かっている」と佐良は言葉を絞り出す。
佐良が昼食を終えて業務に戻ると上司から「能馬監察官(仲村トオル)がお呼びだ」と指示される。能馬慶一郎、警務部人事一課監察官は「佐良君にはしばらくの間、私の元で働いてもらいます」と一つのファイルを佐良に差し出す。佐良は開いたファイルに皆口の顔写真があった為、驚く。能馬は『警告 皆口菜子巡査部長が免許証データを売っている』という密告文書が届いたと説明する。能馬は、早速須賀と共に皆口の行動確認を始めるよう指示するが、佐良は戸惑う。そんな佐良に能馬は「親しい仲だからこそ、僅かな変化に気づく事が出来る。適任だ」と言う。「それに佐良君もいつかは皆口巡査部長を洗ってみたいと思っていた、違いますか?」能馬の言葉に佐良は反論する事が出来なかった。「期待していますよ、その密告が何をうたっているのか聞き分けてくれるのをね」能馬に言われた佐良は「密告がうたう?どういう事でしょう」と尋ねる。能馬は「それは終わった時に分かるはずです」としか言わなかった。

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佐良は商業施設に入った皆口を追う。キョロキョロと周りを見渡しながら歩く佐良は「いつまで捜査一課のつもりだ。相手は訓練を受けた警察官だ。そんな事もわからないなら今すぐ辞表を出せ」「風景に溶け込め」と須賀から厳しい指摘を受ける。いつの間にか佐良の隣にすっと現れた須賀は、お店の看板を指差す。何も知らない人から見れば、サラリーマン二人が入るお店の相談をしているような風景だが、須賀が示す先には店内で食事をする皆口の姿があった。
食事を終えた皆口はトイレへと入る。しかし中々出て来ず、須賀は「マルタイの事、良く知っているんじゃないか」と佐良を疑う。そして須賀は、トイレの先に『関係者以外立ち入り禁止』の場所がある事に気づいて中に入っていく。佐良が見張りをしながら周囲を伺っていると、喫煙所に皆口を発見した。喫煙所の皆口は、とても悲しそうな表情をしていた。

ー2年前 冬ー
佐良は同僚4人で食事に来ていた。斎藤は皆口とつきあっている事を何気なく明かすと夏木麻美(秋元才加)、早稲田署生活安全課は「もしかして、そういう事!?」と茶化す。すると斎藤と皆口は満面の笑みで、「結婚することになりました」と報告する。
別の日、佐良と斎藤はある事件現場にやって来た。社長が胸を刺されて亡くなっていた。防犯カメラの死角で、胸を一突き。「素人の犯行ではない」佐良と斎藤が話していると近くに皆口の姿もあり、斎藤は「何か調子狂うなぁ」と照れた。

皆口が自宅マンションに入ると、佐良が停車させていた車に須賀が戻って来た。須賀は皆口の買い物の内容を報告し、「金の羽振りが良さそうには見えないな、まぁケチな不正をはたらく奴ほど元からケチだからな」と言って佐良を不快な気持ちにさせる。車内から皆口の監視を続けて23時過ぎ、須賀は「後は任せる。馬鹿でも出来る仕事だ」と言って車を降りた。車外から運転席の窓をノックした須賀は「マルタイを恨んでいるのか?お前が捜査一課を外されたのは、あの女の裏切りが原因なのか?」と尋ねる。「裏切りなのかどうか分かりません」と答える佐良に、須賀は「なぜ捜査中に死者が出た?誰かが犯人側に情報を漏らした事が原因じゃないのか?」「お前じゃないなら、皆口菜子か?斎藤か?」と続けた。

1年半前、斎藤の葬儀。親族に並んで座った皆口は、瞬き一つせずに真っ直ぐ前を見据えていた。途中で退席した佐良を夏木が追いかけるが、佐良は夏木の呼びかけに応える事なく立ち去った。

午前0時をまわり、ようやく皆口の部屋の電気が消えた。佐良はようやく休めると気を緩める。しかし次の瞬間、皆口がマンションから出て外出していく。佐良は、そっと車を降りて皆口の後をつけて行く。すると皆口は、とあるBarに入って行った。午前1時、皆口が一人で店から出てきた。その直後、赤いパーカーの男が店から出てくると周囲を気にする素振りを見せた。男は洋服で顔を隠すようにして、皆口と反対方向へと小走りで走り去った。佐良は男の姿を携帯で録画し、男の後を追う。男は慣れた様子で古びたアパートの部屋の中へと入って行った。

翌朝、佐良はこの事を須賀に報告する。須賀は「婚約者を亡くしたのに、もう新しい男か」と言ったが、佐良にはそのような関係には見えなかった。「(皆口が自宅から)出て来なかったらどうする」須賀は、暗に佐良が男の後を追っている間に皆口の尾行を外した事を責めた。
皆口が無事に職場へ出勤した事を見届けると佐良達は、本庁の能馬の元へと向かう。能馬から率直な感想を聞かれた佐良は「驚くほど印象が変わっていたが、その事が密告と結びつくとは思えない」と答えた。それを聞いた能馬は「何の根拠もないのにどうしてガセネタだと決めつける」と厳しい口調で問う。「率直な感触を述べたまでです」と言い返した佐良に能馬は「それはお前の願望だ」と言い、引き続き皆口の監察を指示する。「監察係は最後の砦だ。その意味が分からないのならば今すぐ消えろ」能馬は佐良に告げた。

ー1年半前 夏 吉祥寺署ー
佐良や斎藤、皆口が担当する事件の捜査が難航していた。捜査会議が終わると、皆口は佐良に「半年経って、容疑者一人浮かばないなんてあの事件に似ている」「私、刑事になってこれだけなんです。未解決なのは」と言って『目白駅殺人事件』の犯人の似顔絵を取り出す。佐良は「俺もだ」とポケットから似顔絵を取り出した。「いつこの男とすれ違うか分からないからな」佐良は皆口にアドバイスする。
その時、ある刑事が事件について書かれた週刊誌を持ってやって来た。そこには、既にシロだと判明したものの記者発表していない情報が書かれていた。「確か以前も敷鑑班から漏れたよな」刑事が言うと「ウチの班から漏れたって事ですか!?」と皆口は声を荒げた。佐良が間に入って、皆口を別室に連れて行って諭しているとそこへ外出していた斎藤が「有力な情報を掴みました」とやって来た。
事件で亡くなった社長の後を継いだ副社長が、海外企業の開発担当部長と頻繁に密会しているという情報を斎藤は、佐良と皆口に明かす。もし業務提携の話を社長だけが反対していたとしたら…二人には動機がある。「次回の密会情報を探ります」斎藤が言うと「上への報告はそれが分かってからだ」と佐良は指示した。すると皆口は「それって捜査会議に上げない方が良くないですか?3人だけで追うべきです」と提案した。記者への相次ぐ情報漏えいと「ダメですか?」皆口の熱意に押される形で、佐良は皆口の提案を受け入れた。
職場の皆口は、暗い表情で煙草を吸っている。手にしたジッポをじっと見つめていた。その頃、佐良は先日皆口が接触したと思われる男のアパートに来ていた。先日と同じ服装の男は、【廃品回収クリーングリーン】という軽トラックで出掛けて行く。男は雑居ビルにあるビリヤード場へと入って行った。男が酒をテーブルに置くと、近くの台でビリヤードをしていた男がその酒を呑むのと同時に酒の下に敷かれていた紙幣をすっと取った。佐良はその様子を動画に収めた。
皆口の職場を監察していた須賀と合流した佐良は、この男について報告する。男が乗る軽トラに書かれた会社は登録がなかった。「情報屋な上に潜りの廃品回収者、免許証データを売るにはぴったりだ」須賀は決めつけたように言う。そして皆口の帰社が昨日より遅い事を指摘する。その頃、残業に見せかけて社内に残っていた皆口はある男性の情報をこっそり携帯で写真に撮った。

1年半前、佐良、斎藤、皆口は三人で捜査を始めていた。ある日、捜査会議が終わると署長が皆口を呼び出した。先に車内に向かった佐良と斎藤は、署長に動きがバレたのではないかと心配する。少し遅れて車にやって来た皆口は「この件ではないから大丈夫。披露宴の主賓について、新郎側と新婦側で階級が釣り合わない件です」と話した。
「密会は早朝5時、埼玉郊外の工場。それぞれ車で来て、裏門から入る」斎藤は説明する。独断での極秘捜査に斎藤は緊張するが、皆口は「あれだけ情報が漏れてるんだから仕方ない」と鼓舞する。斎藤は「この情報はテッパンだ」「例え婚約者でも誰からの情報かは言えない」と自信たっぷりに話した。「でも仮に空振りだったら…反対に俺達の情報が向こうに漏れている」三人は覚悟を決める。

佐良と須賀が皆口のマンションを見張っていると、「今日は自分が見ているから帰ってよい」と須賀が言う。しかし佐良が、昼間に仮眠を取ったと断ると須賀は「明朝6時に戻る」と言って車を降りた。
佐良は、斎藤、皆口と密会現場を張っていた時の事を思い出す。もっとはっきりとした写真を撮るため、副社長らが出てくるのを待とうと佐良が車を移動させる。次の瞬間、男性の叫び声と複数発の銃弾の音が鳴り響く。すると斎藤が佐良の制止を聞かずに現場へ走り出してしまう。慌てた佐良は皆口と斎藤を追いかけようとする。しかし皆口は足がすくんで車から降りる事が出来なくなってしまった。

この日も深夜遅くなって皆口が外出する。行き先は先日と同じBar。皆口が入るのを確認していたかのように、すぐ後から赤いパーカーの男も店に入った。男の様子を動画に撮った佐良は、再びあの日の事を思い出す。
佐良は斎藤が走って行った方向へ向かう。そこには銃弾に倒れて息絶えた開発担当部長の姿があった。そして佐良は、首から大量出血する斎藤を発見する。成すすべなく、斎藤は息絶える。佐良はその奥に走り去る何者かを目撃する。そして背後から足音がして振り返るとそこには皆口が立っていた。「私のせい…」「こんな事になるなんて」皆口は立ちすくむ。
一方、店内の皆口は隣に座った赤いパーカーの男に【目白駅殺人事件】の資料を見せながら「これが昨日お話したものです」と煙草に火をつけた。

【感想】
30代・女性
1年半前と現在が交互に出てくるので、勝ち気な皆口と覇気のない皆口の対比が鮮明。今の所、裏切り者は皆口みたいな見せ方をしているけれど、本当は独自に捜査をしているのかなと思う。登場人物全員が怪しく、続きが気になる。

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