【黒鳥の湖】第4話 感想ネタバレ(主演:藤木直人)

2021夏のドラマ一覧

主演:藤木直人
WOWOW (土曜日22時00分~) 

【内容・ネタバレ含む】
【#04】
彰太(藤木直人)が帰宅すると、家に岸本刑事(飯田基祐)が来ていた。そして岸本から「田部井専務(板尾創路)が階段から転落した」と聞いた彰太は、警察で取り調べを受ける。田部井は命に別状ないものの、頭部打撲と脊椎損傷のため今後自力で歩く事は不可能だという。そして岸本は「田部井専務の周辺で聞き込みをした結果、皆が口を揃えたようにあなたが怪しいと言った」と彰太に告げる。彰太はうなだれると「娘には何の罪もないんです。私が報いを受ける分には構いません。何の罪もないあの子を早く助けてください」と岸本に訴える。「…罪とおっしゃいましたが」「あなたには報いを受ける罪があると?」岸本の鋭い視線が彰太に向けられ、彰太は固まってしまう。
そこへ岸本の部下が慌てた様子でやって来た。手にしていたタブレット端末を岸本に見せる。SNS上に、由布子(吉瀬美智子)がマスコミを呼んで美華(服部樹咲)の誘拐を公表する動画が上げられていたのだ。その夜、由布子は自宅にやって来た岸本に軽率な行動を謝る。しかし、マスコミ報道が犯人を刺激する事を避けるために報道規制をしているという岸本の考えを理解出来ない由布子は「マスコミに公表して情報を集めるべきだ」と主張する。
そこへ部下から岸本へ連絡が入る。部下は「田部井に恨みを持つ人間は多そうだ。さすがに財前彰太が犯人の可能性は低いかと」と告げた。それを聞いた岸本は「会社の事、気を落とさずに」と彰太に言うと帰って行った。その後、彰太から会社での出来事を聞いた由布子は驚く。しかし「今は美華の事を」と言う彰太の言葉に由布子は頷く。

警察署に戻った岸本は「罪って何だろうな」と過去の資料を振り返っている。彰太が言っていた「18年前」「衣服の切れ端」と言う言葉で、岸本は彰太の叔父・出島(宅麻伸)殺害の現場に衣服の切れ端があった事を思い出す。同じ頃、彰太は美華の部屋で美華の写真を見ている。そして『ようやく見つけた20年前の被害者・市原奈苗は漆黒の切り裂き魔の被害者ではなかった…もしあの話が谷岡総一郎(酒向芳)の作り話だとしたら、なぜ今それと同じ事件が起きているのだろうか』『あの時の谷岡氏の証言を知っている人間は誰だ!?』『俺が作った報告書を読んだ人間がいるのか!?』彰太は考える。『やはり鍵は家政婦の清水皐月…』皐月の後ろ姿が写る写真を見た彰太は、はっとする。そこにはカメラを構える男性がガラス窓に反射して写り込んでいた。

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彰太はすぐに写真の持ち主・久慈に電話をしてその男性について尋ねる。「カメラマンといえば…」久慈の証言から、彰太はカメラマンの福地を訪ねる。福地は全部の写真を取って置いているわけではないと言い、彰太はガッカリする。しかし、福地は「自分も清水皐月さんを探した時期がある」と話す。久慈の写真を撮ってから1年後位に雑誌の企画で優秀な家政婦の特集があり、福地は「ぜひ清水皐月を」と考えたのだ。「人づてに仕事を紹介してもらっている清水なら、その人達を辿っていけばすぐに見つかると思ったのだが途中で消息不明となった。最後に雇った人が言うには、ある日突然連絡が取れなくなったようだ」と福地は話す。そして皐月を最後に雇った人は、皐月が消息不明となる直前「もう何もかもが嫌になった」と言ったのを聞いていた為、自殺でもしたのではと警察に問い合わせたが手がかりを掴む事は出来なかったようだ。そもそも【清水皐月】という名前自体が本名である証拠すらなかった。「もうこの世には居ないのではないでしょうか」福地の言葉に彰太は愕然とする。
同じ頃、由布子はお寺に行こうとしていた。由布子を気にかけてくれている知人は「あまりのめり込まない方が…」とやんわり忠告するが、由布子は「心の支えになってもらっている」と聞く耳を持たなかった。そこへ彰太から『今から帰る』とメッセージが届き、由布子は『一緒に行きましょう。大黒様のところへ』と返信する。
彰太と由布子が流雲寺に到着すると若院(三宅健)が本堂に二人を招いた。大黒(財前直見)は住職の世話をしているという。若院が「住職もなぜ善良なご家族がこのような目に合わなければならないのかと気にかけていた」と話すと彰太はバツが悪そうにした。「あの子に何かあったら私は…」すがるように話す由布子に若院は「確かに因果応報はありますが、全てを自分のせいだと考えるのは間違いです」「自分の知らない所で良い影響を与えている場合もあります」と諭すように話す。そこへ大黒がやって来て彰太に「田部井専務はバチが当たったのね。あなた達家族は何も悪くないわ」と言った。

彰太達が帰宅すると家の前で、秘書・権田(大澄賢也)が待っていた。権田は、田部井の件で聴取を受けた際に岸本から娘の事を聞いたと明かす。権田は「教えてくれていれば、あの取締役会も止められたかもしれない。現に社内では財前社長の決議を取り消そうという動きがある」と言う。しかし彰太は「会社の事はもういい」と取り合わない。権田は「見せたいものがある」とタブレット端末を取り出す。社内に出回っているというそれは、病床の田部井が「財前彰太に突き落とされてこのような状態になった。あいつは自分の職務怠慢で解任されたのに自分の事を恨んでこんな事をした」と訴えている動画だった。「完全な思い込みのようですが、しっかりと否定された方が良いのでは」と言う権田に彰太は「もうどうでもいい」と答える。それでも権田は諦めずに「我々はあなたを必要としています。少なくとも私はあなたをお待ちしています」「あなたが辞めるのなら私も辞める。私はあなたに人生を救われたと思っている」と話す。彰太の脳裏に『知らない所で良い影響を与えているかもしれない』という若院の言葉が思い出される。「社長、やれる事からやるべきです」権田の言葉が彰太の気持ちを動かす。
彰太は田部井の病室へ行く。すると田部井は「今度は私にとどめを刺しに来たのか」と言うので彰太は「私は何もしていませんよ」と話す。「ならばどうして私が」と言う田部井に「報いじゃないですかね」と彰太は話す。すると田部井は「お前の娘が拐われたようにか?」「心配か?そうでもないか、自分の娘じゃないからな」と悪態をつく。「何でそれを!?」驚く彰太に「あんたの事は何でも知っている。骨の髄まで利用しようと思っていたからな」と明かす。「最初から利用価値があると思った。正解だった、それなのに何でこんな事」鬼の形相を浮かべる田部井に「もうその位にしたらどうですか」と八木(杉本哲太)が入ってきた。
病室を後にする彰太と八木。八木も容疑者として警察の聴取を受けたようだ。そして彰太は、八木のメモにあった【市原奈苗】に会ったが彼女の事件は漆黒の切り裂き魔とは無関係だったと話す。その時、彰太の携帯が鳴る。着信の画面を見た彰太は固まってしまう。

自宅に戻った彰太は、岸本が漆黒の切り裂き魔からの封筒を開封する様子を祈る想いで見守る。中から出てきたのは切られた白鳥のキーホルダーだった。一同は剥ぎ取られた爪でない事に少しだけ安心する。由布子は「美華が鞄につけていた物です」と証言した。しかし彰太はこのキーホルダーが、美華を引き留めようとした時に千切れて鞄から落ちた物だと気づく。
『どういうことだ』彰太は美華の部屋へ行く。『私はサイレントレンジャーかもしれない』美華が友達に話した言葉が頭をよぎる。そしてクローゼットや机の引き出しを開ける彰太。すると引き出しの中に白鳥のキーホルダーを見つける。彰太が階段を下りていくとリビングでは、由布子が「情報提供がある」と再びマスコミを集めようと電話をしていた。その時彰太の電話が鳴り、彰太は由布子に見つからないように急いで自室へ行く。彰太が知らない番号からの着信に出ると少しの間をおいて「……パパ」と美華の声がする。「無事なのか!?」彰太が尋ねると美華は「私、誘拐なんかされてないよ」と答える。そして「迷惑かけてるとは思ったけど、ネット見てびっくりして」と続ける。美華は「北海道の牧場で働かせてもらっている。私はもう帰らない、あの人の元へは帰れない」そう言って一方的に電話を切った。
彰太はリビングに戻ると由布子に美華の無事を伝える。「よかった、よかった」と繰り返す由布子に彰太は「やはり君は美華が誘拐されていないと知っていたんだね」と言う。彰太はテーブルの上に白鳥のキーホルダーを置くと「美華の私物が送られて来たのは君の自作自演だったんだね、どうしてこんな事を」と問う。由布子は警察やマスコミが動けば、本人や周囲の人から連絡があると思ったと謝る。「警察の捜査が混乱したり、次の犠牲者が出たらどうするんだ」と憤る彰太に「私はどんな手を使ってでも美華を探したかった」と由布子は言い訳する。彰太から「君ひとりで考えたのか?」と聞かれて由布子はバツが悪そうにし、「大黒様か」と彰太が問うと由布子は頷く。彰太が詳細を尋ねようとすると、「明日ちゃんと話す」と由布子は答える。彰太は「明日二人で警察に行こう」と約束した。

翌日、警察に行った由布子は岸本から「これは偽計業務妨害罪という立派な犯罪だ」と怒られる。そして岸本は、彰太が話した【市原奈苗】も【清水皐月】も嘘なのではと疑う。岸本の部下から「記憶違いでは」と言われた彰太は「そうかもしれない」と答える。
その後、彰太は八木に、由布子は大黒に美華の無事を報告する。由布子の行動が大黒の入れ知恵だったと知った若院は大黒を責める。「警察のような権力に胡座をかく人達は上手く動かさないとね」と悪びれない大黒に若院は「それは因果を乱す行為、すべきじゃなかった」と厳しく言う。すると大黒は「いくら優秀なあなたでも、母親の気持ちは分からないでしょうね」と皮肉って立ち去る。

彰太と由布子が警察を後にしようとすると、警察の入口にマスコミが集まっていた。「財前社長の娘誘拐について進展は?」「他の家へ服の切れ端が届いたというのは本当ですか?」「漆黒の切り裂き魔は2件の事件を同時に行っているということですか?」マスコミが警察官に向ける質問を聞いた彰太は驚く。
自宅で由布子は「あなたに話さないといけない事があるの」と彰太に声をかける。由布子は真剣な表情で「あの子が家出した本当の理由は、私があの子の本当の父親と一緒に居る所を見たからなの」と打ち明ける。由布子はずっと関係が続いていた事は否定したが「最近再会して目をつけられた」「美華の相談役を買って出て、しつこく迫られた」と話す。「前の婚約者の事なら俺だって知っているのにどうして言ってくれなかった」と言う彰太に、由布子は「あの子の本当の父親は前の婚約者じゃない」「婚約者と別れた寂しさを埋めるために、あの人に体を預けてしまった」「本当に馬鹿だった、黙っていて本当にごめんなさい」と頭を下げる。「美華の様子がおかしくなったのを知っているなんて、ずっとつき纏っていたんじゃないか!?」「そいつを警察に突き出せないのか」と言う彰太に由布子は「その人は直接話を聞いていたの、あなたから」と言う。「あの子の本当の父親は…八木之典」「彼が脅してきたの、もう一度関係を持ちたいと」由布子の告白に彰太は雷に打たれたような衝撃を受ける。
「今思えば、あの人は私と関係を持つために婚約者に嘘の報告書を渡したのかもしれない」「妊娠した事をあの人に言ったら実は妻子がいるから堕ろすように言われた。でも子供を産みたかった」「私はあなたに救われたの」と話す由布子。彰太は自分が授賞式で由布子と八木を再会させてしまったのだと気づく。ある日、由布子の後をつけていた八木は玄関が開いた隙に由布子の自宅に入った。そして「美華の本当の父親が自分だと知られたくなかったら一度位良いだろう」と無理矢理関係を迫った。その瞬間を帰宅した美華が偶然目撃してしまった。その日以来、美華が帰らなくなった。行き場のない怒りがこみ上げる彰太に由布子は「これは私の問題だと思った」と言い、離婚を受け入れる覚悟はあると告げる。「私を愛してくれて、美華を受け入れてくれて嬉しかった」「私は身勝手な女だと言われても仕方ない」と言う由布子に彰太は「美華が帰ってきたら三人でまた温かな家庭を築こう」と提案する。「秘密を抱えさせてすまなかった」彰太は優しく由布子を抱きしめる。
『俺だけじゃない、由布子も過去を背負って生きている』『やはり俺の罪は俺ひとりで背負うしかない』彰太は覚悟を決める。

警察署では、新しく豊原家に送られてきた郵送物が1件目と同じだプリンターの型であると判明して捜査が始まる。
一方、彰太は会社へ行くと社員の前で『娘の誘拐は社長夫人の自作自演』というネット記事について「弁明の余地はない。迷惑をかけて申し訳ない」と頭を下げた。「社長解任は受け入れる。これからは皆が会社を背負っていってくれ」そう言って立ち去る。すると「財前社長にお世話になった事実は変わりません。ありがとうございました」と二人の社員が頭を下げた。彰太は心が救われる思いがした。「社長」権田に呼び止められると彰太は、穏やかに微笑み立ち去った。
彰太の携帯にカメラマンの福地から電話が入る。福地は「清水皐月の写真が見つかった」と言う。そして皐月が【究極のお節介家政婦】と呼ばれていた事を思い出したと言う。そして「働く家の息子が虐められた時、虐めた子を池に突き落としたという話がある」と続ける。『お節介』『気配りが出来る』『厳しい相手にはとことん厳しい』『仕返し』『突き落とす』彰太の中で何かが繋がっていく感覚が芽生える。そこへ福地から皐月の写真が送られてきた。それを見た彰太は驚く。『清水皐月はこの世を捨てた…』その顔は大黒だった。
『俺は自分の過去にけじめをつける為にも、清水皐月と話さなければならない』彰太は流雲寺へ向かう。彰太が本堂へ足を踏み入れると、御本尊の前で座っていた大黒が「そろそろいらっしゃる頃かと思っていました」と振り返る。

【感想】
30代・女性
様々な断片が分かってきてもまだ真相がわからない。次週が楽しみ。
大黒(清水皐月)・・・田部井転落の犯人?ただのお節介なのか!?憔悴する由布子の為に田部井を突き落とした。でも由布子は彰太の解任を知らなかったという事は、彰太のため?なぜ?
八木・・・出島殺害の犯人?彰太と由布子を結婚させるために彰太の叔父を殺した?由布子のためか我が子・美華が相続する財産が目当てなのか?
18年前の漆黒の切り裂き魔とは?18年前の被害者が大黒で、犯人の元から逃げて世捨て人となったと仮定しても犯人がわからない。まさか住職??または八木が切り裂き魔で、自分の犯行を隠すためにわざと彰太を巻き込んだのか??

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