【向こうの果て】第3話 感想ネタバレ(主演:松本まりか)

2021春のドラマ一覧

主演:松本まりか
WOWOW (金曜日23時00分~) 

【内容・ネタバレ含む】
【#03嘘つきな女】
律子(松本まりか)、公平(松下洸平)の幼馴染・姫昌(加治将樹)の宿泊先へやって来た津田口(柿澤勇人)は、さっそく青森時代の律子について尋ねる。「河原乞食って言葉知ってるか?」姫昌は話し始める。河原乞食とは、昔歌舞伎などの芸能をする役者を卑しめて言う言葉。姫昌は「わと律子と公平はその卑しい奴の子供。そんな奴の気持ちなんてわかるまい」と渋る。そして、「当時は唄い手が一番偉かった」「わと公平の父親は律子の父親の下僕」「津軽の芸者達に仲間意識なんてものはない」と吐き捨てるように言う。

ー昭和35年 青森県弘前市ー
律子の父・喜平(塚原大助)は「お前ら二人して俺の歌を潰す気か!?」と公平の父・隼吾(浜谷康幸)を突き飛ばす。姫昌の父・松夫(泉知束)は隼吾をかばうような体勢を取った。幼い律子達はその様子を見ているしか出来なかった。

その様子を振り返る姫昌に津田口はさらに質問を続けようとするが、姫昌は「何でもかんでも人に聞いて楽するな!!」と怒り出す。そして「わは律子だけ幸せになることは絶対に許さない」「嫉妬と妬みで出来ている、それが河原乞食に流れる血だよ」と言った。
その頃、拘置所内の律子(松本まりか)は民謡を口ずさんでいる。他の収容者が「うるさくて眠れない」と注意するが律子は止めない。その内に律子は叩かれたり蹴られたりするが、それでも律子は壊れたスピーカーのように続けた。

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ー昭和35年 青森ー
この日も池松喜平一座の公演は大盛況だった。楽屋で子供達がそれぞれの親を格好良かったと讃えているとそこへ喜平がやって来て、隼吾を殴りつけた。「口より先に手が出るのは良くない」松夫が間に入ると喜平は「踊り手ごときが唄い手に注意するとはどういう事だ」と見下す。「お前が天才三味線弾きだったのは過去の話、今は俺のおかげでおまんま食べられてるんだからな」喜平は隼吾に酷い言い方をするが隼吾は「その通りだ」と謝るしかなかった。さすがにこの時は律子(伊礼姫奈)が「公平のお父さん、口から血出てる」と苦言を呈すと喜平は「ガキが口出しするな」と律子を突き飛ばして行ってしまった。公平(南出凌嘉)がそっと律子に手を差し出し、ふたりは他の部屋へと歩いていく。その後ろ姿を姫昌(田村継)は寂しさや嫉妬を含めたような表情で見ていた。誰も居なくなった楽屋で松夫は「もう喜平さんは頭の狂った暴君だ」「あんたと喜平さんは一緒に居るべきじゃない」と隼吾に進言する。妻が不倫して出来た子が律子だという村の噂を信じた喜平は、そのストレスを発散するように日々隼吾に当たっているようだ。それでも隼吾は「喜平の言う通り、喜平の歌がなければ食っていけない」と言う。

姫昌(加治将樹)が律子(松本まりか)と再会したのは20歳の頃だった。高校卒業後、津軽で警察官になった姫昌は非番の度に東京へやって来ては律子を探していたのだ。

ー昭和46年 東京・新宿ー
姫昌が律子を見つけたのは、風俗店だった。姫昌は律子にすぐ店を辞めさせ、そこからふたりは自然と男女の仲になった。ある日、姫昌が律子の家へ行くと律子は三味線を弾いていた。「ラジオから三味線が流れてきて懐かしくなった」と律子は言う。すると姫昌は「まだ公平の事、忘れられないのか」と怒り出した。「お前は言い寄ってくる男を全部受け入れる。だから他の男の匂いがすればするほど意地になって…」と姫昌は婚姻届を律子に投げつける。「一緒になろう」と言う律子に「嘘つくな!」と姫昌は怒りながら、小説家になった公平がサイン会をする情報を律子に明かす。「私達には関係のない人」「私達ふたりでちゃんと幸せになろう」律子は言った。この時の姫昌は、律子の言葉が本心ではないとわかっていた。生まれた時からお互い好き合っていて、姫昌はそれを一番近くで痛いほど感じていたからだ。

ー東京地検中央支部ー
津田口が律子(松本まりか)に「先日、姫昌に会った」と話すと、律子は黙ったまま大粒の涙をぽろぽろと流す。「あの時の私の本当の気持ち…最後までわかってもらえなかった…」律子は、姫昌と婚姻届に印を押したときのことを思い出し「過去もひっくるめてやり直そうと思った」と言う。

ー昭和46年ー
公平のサイン会の日。律子は公平が幸せならそれでいいと遠くからひと目だけ見に行くことにした。そしてその様子を姫昌に見られてしまう。何も知らない律子が帰宅すると、部屋の中が荒れていて律子は驚く。そしてテーブルの上にはビリビリに破られた婚姻届があった。そして律子は『私達三人はすれ違う運命にあるのだ』と悟った。

律子の取り調べが終わり、律子と津田口らが拘置所へ歩いているとそこへ「先日の検事さんの質問の答えを言いに来た」と姫昌が現れた。そして「池松律子は、嘘つきな女だ」と姫昌が言うと律子は大声でケラケラと笑い出す。

【みんなの感想】
30代・女性
なぜ姫昌がこんなにも律子を憎んでいるのか不思議に思っていたが、今回その原因が明らかになって腑に落ちた。純粋な好意なのか公平への嫉妬なのか、どうしても律子を手に入れたかった姫昌。心の奥底では公平を想いながらも、言い寄られれば受け入れざるを得ない人生を歩んできた律子。公平だけは純粋に律子を想い続けていたのかな。すれ違う三人を最後まで見届けたい。

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