【向こうの果て】第1話 感想ネタバレ(主演:松本まりか)

2021春のドラマ一覧

主演:松本まりか
WOWOW (金曜日23時00分~) 

【内容・ネタバレ含む】
【#01夜叉のような女】
ー被疑者・池松律子の口から出てくる言葉は、どこか他の人とは違っていた。いつも曖昧でするりとかわされる。捜査が進むにつれて池松律子には様々な顔が見えてきた。激しい女、優しい女、弱い女…ある男はこう証言した『律子は夜叉のような女だ』とー

昭和60年11月東京地検中央支部
検事・津田口亮介(柿沢勇人)は池松律子(松本まりか)に事件の事実確認を行う。事件とは、律子の幼馴染・公平(松下洸平)が自宅マンションの一室で火事によって亡くなったというもの。そして警察は、律子が公平を刃物で殺害した後、放火をしたとして律子を逮捕した。律子は髪もぼさぼさでだらしなく椅子に座って大あくびをしている。津田口の話を真面目に聞く様子はなく、不気味な程にケラケラと笑い声を上げている。

昭和35年青森県弘前市三世寺
寺のお堂に多くの人達が集まっている。賑やかな三味線が響く。【津軽民謡 池松喜平一座】ののぼりが掛けられていて、三味線に合わせて男性が民謡を唄い、側では扇子を持って舞う男性が場をさらに盛り上げている。そこへやって来た三人の子供達の中に池松律子10歳(伊礼姫奈)の姿もあった。演奏が終わり、三人の中の一人、村上姫昌(田村継)が手踊り担当の父・村上松夫(泉知束)に声をかけると松夫は陽気に返事を返し、三味線奏者の君塚隼吾(浜谷康幸)も息子・君塚公平(南出凌嘉)に微笑む。一座の歌手・池松喜平(塚原大助)だけは律子の声に応えることなく立ち去った。

東京地検中央支部
支部長・木田(辰巳琢郎)は、津田口らに「律子の弁護士が決まった」と告げる。律子の最初の夫・京波久雄(豊本明長)が雇ったらしい。話を聞いていた検察事務官・南川(山野海)は「末期の膵臓がんだった公平への嘱託殺人を主張してくるかも」と心配する。津田口は「律子が放火したという証拠がなく、弁護士はそこを突いてくる可能性がある」と危惧するが木田に「そんな事で起訴出来ないようでは検事失格です」と苦言を呈されてしまう。

昭和60年東京・新宿
律子(松本まりか)はホステスをしている。ある日、店の入口付近で酔いつぶれていると入口の外から君塚(松下洸平)が律子を見つめていた。律子は君塚の姿を見つけると「テメェ遅いんだよ、ヒモのくせに!お前なんか私が居なきゃ息もしてねぇ」「ほら早く謝れよ」「死ねよ、死んでみせろ!」と突如暴言を吐きながら殴りかかり、無抵抗の君塚に殴る蹴るの暴行を加える。

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東京地検中央支部
律子は先程よりも落ち着いて津田口の話を聞くものの津田口からの質問には「どうだと思う?」と挑発するような態度を取る。「事実が知りたいだけです」毅然とした態度を取る津田口に律子は「私は保険金目当てで公平を殺したの」とおどけてみせる。
その夜、津田口の姿はある病室にあった。ベッドでは姉・津田口美奈子が眠っている。『両親に捨てられたのに検事になったあんたは偉い』元気な頃の姉の笑顔が浮かぶ。
翌日、東京地検中央支部では律子達の両親について質問されている。南川が言う、当時の喜平と隼吾の評判をあざ笑うように律子は「ねぇ、池松喜平一座が何で出来てたか知ってる?」と津田口に問う。「淫売、嫉妬と妬み、あの人達はそれで食いつないでいたの。親友なわけないじゃん」と笑った。

昭和23年青森県弘前市
そこには律子の想像以上に仲良さそうに三味線を奏でる喜平達の姿があった。ある夜、「昔のことは忘れろ」と優しく諭す隼吾に喜平は「あいつらを見返してやる」と憎しみを浮かべた表情で宣言する。そしてその後喜平は歌のコンテストで優勝すると池松喜平一座を立ち上げ、青森で有名な一座に押し上げていく。

昭和35年秋 青森県弘前市
隣り合った平屋に暮らす姫昌(田村継)、公平(南出凌嘉)、律子(伊礼姫奈)は一緒に学校へと向かう。そこへ同級生の男子達が数人集まり、律子に「お前の母ちゃんは淫売してるんだろ」「お前は不倫の子」とはやし立てる。喧嘩腰に否定しようとする公平を姫昌が「学校遅れちゃうよ」と仲裁した。公平は律子の頬や腕のアザを見ると「またあいつにやられたのか」「今日は学校サボるぞ、隠れ家に行こう」とかばった。
その後、律子の両親は自宅の火事によって命を落とした。幼い3人は家の外から燃え盛る炎を見つめていた。

「両親を火事で亡くし、あなたは今、放火殺人の疑いがかけられている」「一体、何があったんですか」津田口の問いかけに律子(松本まりか)は黙ったまま前を見据える。

【みんなの感想】
30代・女性
1話だけでもう一筋縄では語れない律子の過去。この先、全話に【○○な女】とあるように律子の人生で出会う男達が証言する律子像が明かされていくのが楽しみ。最後に公平が見た律子はどんな女だったのか。律子は公平に理不尽なまでの暴力を振るっていたけど、心の奥底では公平をちゃんと愛していたのだと思う。そして公平もそれが分かるからこそ律子の側に居続けたのだろう。ただの殺人には思えない今度の解明が楽しみな作品。

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