【恋はDeepに】「別れは3日後 満月の夜に海へ帰る…運命の恋、感動の結末 命がけの最後のキス」最終話 感想ネタバレ(主演:綾野剛・石原さとみ)

2021春のドラマ一覧

主演:綾野剛・石原さとみ
日本テレビ (水曜日22時00分~) 

【内容・ネタバレ含む】
【#09】
トラックから海音(石原さとみ)をかばおうとして、倫太郎(綾野剛)は頭を打ってしまった。「何ともない」倫太郎は立ち上がり、海音の足を気遣って自宅へ連れて行く。そして倫太郎は母の形見である指輪を海音に渡す。海音は「この指輪が私をここまで導いてくれたのかもしれません」と指輪を愛おしそうに見つめる。しかし「これは倫太郎さんやご家族の想いがたくさん詰まっているから元に戻るべき場所へ」と倫太郎が持っているように言う。倫太郎が椅子から立ち上がった瞬間よろめいてしまうが、倫太郎は海音に心配かけまいと足をぶつけてよろめいたと演技する。
研究室では鴨居(橋本じゅん)が手帳を見返しながら考え事をしている。空にはあと数日で満月になろうという位の大きな月が浮かんでいる。手帳には過去の天候、風速等が記されており、鴨居は「満月…」とつぶやく。そしてMr.エニシ(福山翔大)は海音に頼まれた通り、先日の教授会の動画を編集する。「海音さんの素晴らしさ、バズってくれ!」祈る思いで動画をアップした。同じ頃、鴨居家に戻った海音は、ウツボの声が断片的に聞きとれることに気づく。そこへ鴨居が帰宅する。鴨居は手帳を海音に見せながら「満月の周期によって海と陸の境を超えられたのだと思う」と仮設を説明する。そして最後のチャンスは3日後のスーパームーンだと話す。海音は、地上の生活、そして倫太郎との別れが間近に迫っていることに呆然とする。

海音は辛い体であることを隠しながらいつものように研究室で水槽を掃除している。すると染谷(高橋努)が「迷惑メールかな??」と英文のメールを藍花(今田美桜)に見せる。藍花は「海音さん!国際海洋会議からオファー来てます!!」と歓喜する。そこには先日海音が発表した論文についての講演依頼が書かれていた。喜ぶ藍花、染谷、椎木(水澤紳吾)とは対照的に海音の表情は暗い。意を決して鴨居が「海音ちゃんは今日付で除名処分になった」と説明する。海音が研究室を去ること、論文をアピールするチャンスである国際会議に出られないこと様々な悲しみでいっぱいになる。その後、海音は「経歴の問題で研究室を辞めることになり、蓮田トラストの担当も変わります」と倫太郎に連絡する。倫太郎は努めて明るい声を出し「困るなぁ、海中展望タワーに変わる目玉を一緒に考えてもらいたいのに」と答えた。海音は3日後に海へ帰ることを言い出せなかった。そして「海音さん、遠くに行ったりしないですよね」と涙を流す藍花に海音は返す言葉が見つからない。
蓮田トラストには、40%の株を得た香港投資会社のトップがS計画を進めるよう太郎(鹿賀丈史)や光太郎(大谷亮平)へ迫る。光太郎は冷静に長期的な星が浜の有効利用を訴えるが、トップは「我々は短期的に株価が上がれば他へ行くからそれでいい」と言い放った。同じ頃、鶴川(藤森慎吾)が倫太郎にある動画を教える。それは海外の有名アーティストが海音を「素晴らしい海洋学者だ」と説明する動画だった。そこへ珍しく光太郎がやって来て、倫太郎と海音をプロジェクトから外そうと躍起になっていたことを謝罪する。「気にしてない」と倫太郎は光太郎を許し、海音の考えは俺達の思いと同じだと話した。
蓮田家では、家族が揃って亡き母の誕生日を祝っていた。「5等分ってことは72°で切り分けるんだぞ」そこにはこれまでとは別人のように優しく息子に接する光太郎の姿があった。食後、倫太郎は形見の指輪をみんなに見せる。太郎は「信じられない…」とつぶやき、光太郎にプレッシャーを掛けすぎたこと、倫太郎に寂しい思いをさせたことを謝る。そして榮太郎(渡邊圭祐)には兄弟がばらばらにならないよう繋ぎ止めてくれていたことを感謝した。
その後、指輪を眺めながらひとり酒を飲む太郎の元へ倫太郎がやって来た。倫太郎は「海中展望タワーは諦める」と話す。これまで過去に囚われすぎていたが、今大切な人を守ることが大事だと気づいたという倫太郎に太郎は「そうだね」と優しく頷いた。

翌日、遥香(泉里香)が息子を迎えに来る。光太郎は「お前は倫太郎みたいに自分のやりたい道へ進め」と話すと息子は「僕はお父さんみたいに頭が良くて仕事ができる完璧な男になりたい」と答えた。光太郎はたまらず息子を抱きしめて「また遊びに行くからな」と言う。そんな以前と違う光太郎の様子を見て遥香は、嬉しそうに微笑む。
倫太郎は蓮田トラストの開発メンバーに、海音にはサプライズで今日送別会をしたいと提案する。そこへ『今日、会えませんか?』海音からメッセージが届く。海音は倫太郎に、海との境がない水族館を提案する。笑顔で賛同する倫太郎。「これなら海音が海に帰ってもまた会えるな」と素直に気持ちを吐露する。海音との別れが近いことを察する倫太郎に海音は「これから先の海のこと、倫太郎さんにお任せしてもいいですか」と問い、倫太郎は「もちろん」と答えた。
同じ頃、役員達が集まった蓮田トラスト。光太郎は株価チャートを指しながら「ダニエルカッパー社は動きが止まった。急な株価上昇に資金が追いつかなくなったのでしょう」と話す。株価上昇の裏には、海音の海を守れというメッセージが世界中に支持されていることが関係していた。その頃、海音は染谷に自分の代わりに国際会議に出席してもらえないかと頼むが、染谷は英語が話せない。一方、椎木は英語が話せるものの人前が苦手で「ふたりを足して2で割れれば…」と海音は頭を悩ませる。すると染谷と椎木は協力して国際会議に挑むと海音に約束した。
そして、研究室には倫太郎達も集まって海音の送別会が始まる。途中、椎木達はこっそりと暗幕を張って海の中を再現する。そんな中、悪ノリした染谷が「海音ちゃんには幸せになってもらいたい!永遠の愛とか誓っちゃう!?」と言い出す。鶴川が牧師のように「永遠の愛を…」と言う声を遮るように「誓いますっ!!」と倫太郎が宣言すると海音も「誓います」と照れながら答え、ふたりはたくさんの祝福を受ける。会がお開きになり、海音は倫太郎を門まで送っていく。倫太郎は「明日も明後日もその次も…また会いに来る」と話す。海音が「倫太郎さん、私明日帰ります」と笑顔で明かすと倫太郎が突然倒れてしまった。
緊急搬送された倫太郎はそのまま緊急手術を受ける。海音を守ろうと頭を打った事が原因だった。太郎達は医師から「予断を許さない状態だ」「あとはどれだけ持ちこたえられるかだ」と告げられ愕然とする。その頃、病室の海音は倫太郎の酸素マスクを外すと意を決してキスをする。ところがキスをしても目を覚まさない倫太郎に「えっ何で!?」海音は動揺する。依然眠ったままの倫太郎を心配そうに海音が付き添っていると鴨居がやって来た。「まだ居たい」と言う海音に鴨居は心を鬼にして星が浜へ行くよう諭す。病院の光太郎の元へ、ダニエルカッパー社が買収を断念して全株を売却したと連絡が入る。同じ頃、鴨居が慌てた様子で研究室へ駆け込んできた。蓮田トラスト名義で榮太郎から3億5000万円が研究室に寄付された。それは「研究室のみんなと一緒に居たい」と言う藍花の願いを叶えるための榮太郎から藍花への誕生日プレゼントだった。
病室の倫太郎はまだ目を覚まさない。しかし空は夕暮れ、満月の時が迫っている。その時、握っている倫太郎の手が少し動いた。呟く倫太郎に海音は「はい、倫太郎さん…よかった」と涙する。それからしばらくして倫太郎が目を覚ました。たくさんの機械に繋がれた状態に驚きながらも倫太郎は『倫太郎さんへ』と書かれた置き手紙に気づく。
その頃、鴨居は自宅でウツボの水槽を眺めている。夕方、海音から「星が浜へはひとりで行きます」と言われたのだった。別れ際「いってらっしゃい」という鴨居に海音は「いってきます」ととびきりの笑顔を見せた。病院を抜け出した倫太郎は星が浜へと車を走らせる。海音が残した手紙には『倫太郎さんは最高に感じ悪くて、最高に優しくて、最高に可愛くて、最高に愛おしいです』『温もりを私はこの先一生忘れません』とあった。倫太郎が浜辺に着くと海音はまだ浜辺に佇んでいた。お互いに海へ会いに行くと約束し、ふたりはキスをする。ふたりは最後にきつく抱きしめ合って海音は海へ倫太郎は陸へ歩を進める。倫太郎が振り返るとそこに海音の姿はなく、白い貝殻が残っていた。

ー3年後ー 海音に代わって蓮田トラストの担当になった藍花の説明を光太郎達は熱心に聞いている。そして研究室は存続され、榮太郎も経営者側になって仕事に励んでいる。そして星が浜には【MARINE SOUND】というペンションが出来、地元の子供達に愛されていた。そのペンションのオーナーは倫太郎。倫太郎が浜辺のパラソルを片付けていると「倫太郎さん」と裸足の女性が呼ぶ声がする。振り返った倫太郎はサングラスを外して嬉しそうに微笑んだ。

【みんなの感想】
30代・女性
うーん、色々あって最後ハッピーエンドにまとめたという感じ。会えるならあんなに寂しがらなくても…と思ってしまうけど、海音は周囲に迷惑をかけながらも結果として良い影響を与えて去っていったということなのでしょう。「何もほしくない…研究室のみんなと一緒に居たいだけ」という藍花の気持ちに行動で応えた榮太郎には感動した!


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