主演:綾野剛・石原さとみ
日本テレビ (水曜日22時00分~)
【内容・ネタバレ含む】
【#02】
ー9ヶ月前ー
大雨が降る中、鴨居正(橋本じゅん)は車を走らせている。すると岩の上でぐったりとする上半身裸の海音(石原さとみ)を発見した。鴨居は大慌てで駆け寄り、ブランケットを海音にかけると「お嬢さん!大丈夫ですか」と必死に呼びかけた。意識を取り戻した海音は鴨居に何かを呟く。海音の左手には海に捨てられていたであろう空のペットボトルが握られていた。
この日も海音は捨てられたペットボトルを拾いながら歩く。蓮田トラストに到着すると、倫太郎(綾野剛)と居合わせた。エレベーター内は気まずい空気が流れる。海音は「昨日、綺麗な海を見て計画を変更する気になりましたか?」と尋ねるが、倫太郎は「計画は1ミリも変えるつもりはない」とつっぱねる。
そんな中、蓮田トラストのリゾート開発本部は、世界的に有名な一流ホテルを誘致するため、CEO・デイヴィッド(小手伸也)の説得に動き出すが、優秀な光太郎(大谷亮平)をもってしても苦戦しているようだ。なかなかOKを出さないデイヴィッドだったが、海中展望タワーに興味を示し、倫太郎に期待をかける。それを見た海音はなんとか阻止しようと、デイヴィッドと仲良くなる作戦に出る。
倫太郎がスキューバダイビングに行ったと知った光太郎は、「あれは見つかったのか?」「俺はまだ怖くて潜る気になれないよ」と意味深に倫太郎を煽る。同じ頃、海音は会社の設計デザイン室に来ていた。海音のゲスト用カードでは、部屋のロックが開くはずもなく「やっぱりダメか」と海音が呟くと、横から誰かがロックを解除する。それは光太郎だった。光太郎は海音が海中展望タワーの設計図面を手に入れようとしていると気づき、「どうぞ」と設計図を差し出す。【社外秘、持ち出し厳禁】のファイルを簡単に手渡す光太郎に、一抹の怖さを感じつつも海音は中を確認する。そのころ、鴨居研究室に突然榮太郎(渡邊圭祐)が現れた。最初は榮太郎を怪しんだ藍花(今田美桜)だが、すぐにふたりは打ち解ける。そして、藍花は榮太郎からリゾート開発本部と研究室の交流会を提案されてドギマギする。
その夜、海音は自宅で鴨居に【ミミックオクトパス作戦】を明かす。海音はデイヴィッドと仲良くなって味方かな?と思わせ、油断したすきに計画を潰すつもりのようだ。鴨居は「一生懸命なのは良いけど、体は大切にな」と心配する。その頃、榮太郎も家で計画書を眺めていた。そこへ光太郎が帰ってきた。光太郎は、榮太郎が出しっぱなしにしていた絵を見ると、「ゴミは捨てておけ」と榮太郎に言った。その絵は以前倫太郎が大切そうに見ていた絵だった。
倫太郎と海音はデイヴィッドのホテルへやってきた。デイヴィッドが「海音も」と希望したためなのだが、倫太郎はリゾート開発の成功が、このホテルを誘致できるか否かにかかっているため、気が気ではない。海で助けてくれたお礼を海音に伝えようとする倫太郎だったが、なかなか上手く切り出せない。海音は倫太郎がキスをしたことも何も覚えていないとわかると安堵し、「偶然通りかかったら、浜辺でのびている人を発見して近づいたら倫太郎さんだった」と嘘をつく。
デイヴィッドに会った帰り道、海音は「なぜ海にいたのか」倫太郎に尋ねる。「探し物をしている」と答えた倫太郎に「海の大きさわかってます!?」と海音は驚く。その頃、研究室では榮太郎、風間みどり(松熊つる松)、山内可憐(筧美和子)を招いて交流会が開かれていた。買い出しを依頼するメッセージが海音に届くが、その量の多さに海音は「こんなに持てるかな…」とつぶやく。そして倫太郎を見ると「居た!」と名案を思いつく。研究室にやって来た海音をみんなが歓迎ムードで迎い入れる。すると、扉の陰から気まずそうに顔を出した倫太郎を榮太郎が強引に部屋に引き入れた。ところが倫太郎は空気も読まずに不機嫌を全面に押し出して帰ってしまう。海音はそんな倫太郎を追いかけて「ごめんなさい、みんなあんなに酔っ払ってて」と謝る。すると倫太郎が「ハマグリ…ごめん」と倫太郎のノリが悪かったせいで無駄になってしまったハマグリのことを謝った。「不器用ですね」倫太郎から時折見える優しい素顔に海音は笑顔になった。
「デイビッドが星が浜での開業を決断するのに、何が足りないんだろう」倫太郎は初めて弱いところを見せる。海音は「デイビッドさん、ちゃんと星が浜の海のことを考えてくれてますかね…」と答えた。海音とわかれた倫太郎は「蓮田トラストの蓮田と申します」とどこかへ電話をかける。そして後日、倫太郎とデイビッドは釣りに来ていた。倫太郎の竿がヒットするも釣れるのはゴミばかり。同じ頃、海音は光太郎と会食にきていた。光太郎はたくさんの料理を注文するもどれも一口しか手をつけない。「まだこんなに残っているのに」と言う海音に「何でも最初の一口が一番美味しい」「売れ残ったら食材は廃棄されてしまうから、たくさんオーダーしてお金を払ったほうが経済が回っていい」と持論を展開して海音を戸惑わせる。一方、釣りをしているデイヴィッドは幼い頃貧乏だった身の上を話す。そして「リゾートを創ることが夢だ」と言う。その話を聞いて、倫太郎は昔のことを思い出す。倫太郎少年があの絵を見つめていると部屋に光太郎少年がやって来て「全部お前のせいだ」と責める。そして倫太郎少年は絵を抱きしめて「ごめん」と謝る。嫌な記憶を振り払うように倫太郎が首をふると、デイヴィッドの竿がヒットする。するとデイヴィッドは興奮して飲みかけのペットボトルを海に投げ捨てた。それを見た倫太郎は網でペットボトルを拾った。
その夜、倫太郎は父・太郎(鹿賀丈史)と会食する。「デイヴィッドの思惑がわかったか?」と問われた倫太郎は何かを言いかけるが、太郎に本音を明かすことはなかった。そして太郎は、デイヴィッドが日本を離れる前に話をつけろと要求した。同じ頃、自宅の海音はデイヴィッドの強引な開発により地元住民が迷惑しているというネットニュースを驚きの表情で読んでいた。「作戦はどう?」と鴨居が声をかけると「敵が増えました」と海音は答える。先日、デイヴィッドのホテルにある巨大水槽で中を泳ぐ魚に呼び止められたこと、その魚がデイヴィッドを怖がっていたこと、そしてこのニュースのことを話す。その頃、倫太郎も自宅でデイビッドが提案してきた海中トンネルの設計図を見ていた。「倫太郎にとって海ってなに?」デイビッドの問いを思い出し、倫太郎はあの絵を取り出す。
倫太郎は父に「行け」と言われたデイビッドのパーティへ向かう。会場には光太郎の姿もあり、倫太郎は憂鬱な気分になる。そして会場を見渡すとデイビッドと話す海音がいた。倫太郎が海音の元へ行き、デイビッドと何を話したか尋ねても海音は「何でもありません」と答える。しかしその様子は恐怖に怯えているようだった。足早に会場を後にし、エレベーターに乗り込む海音を倫太郎は追いかける。そこで、海音はもし海中トンネルが出来た場合の環境への悪影響について話したと明かす。倫太郎が怒りを露わにしたとき、悪天候により停電が起こってしまう。「高い…高い…」と怯える海音を倫太郎は「きっとすぐ動く」と励ます。そんな中海音は「倫太郎さん、何でそんなに海中展望トンネルに拘っているんですか?」と率直に尋ねる。
倫太郎の脳裏には、幼少期の母との思い出が蘇る。倫太郎少年は「ここからお魚さんがたくさん見えるの」とあの絵を母に見せる。すると母は「凄いじゃない」と倫太郎を褒め、「お母さんのために作ってね」と倫太郎の頭をなでた。母の指には一つの指輪が輝いている。
「海中トンネルなんて作ったら、(倫太郎が探しているもの)見つかるものも見つからない」と訴える海音に、「俺もデイヴィッドも海のことを考えて計画を進めている」と倫太郎は反対する。ところが先程、海音がデイヴィッドに計画を実行すれば海の生態系が崩れてしまうと直訴したとき、デイヴィッドは「それでも海中トンネルは作りたい」と海音の意見を突っぱねていたのだ。「海を大切にしている人ならあんな事言わない」震える海音に倫太郎は自分のジャケットを掛けた。「優しいのか冷たいのかどっちが本当の倫太郎さんですか」薄れゆく意識の中で問う海音に倫太郎は「大丈夫」と繰り返し、優しく海音を抱きしめる。「助けてくれて…ありがとう」やっと本音で感謝を述べる倫太郎。すると海音が意識を取り戻した。
停電が直り無事に地上へ戻ると、海音は「デイヴィッドさんにお願いします」と言って帰っていった。その後、パーティー会場に戻った倫太郎はデイヴィッドに「私にとって星が浜の海は人生をかけて背負っていかなければならないものです」と話す。倫太郎の話を最後まで聞かずデイヴィッドは「私も海が大好きです」とお金のジェスチャーをする。「海は大切な観光資源です」「私の一番大好きなものはキャッシュ(お金)です」と得意げに話すデイヴィッドを前に怒りを堪えた倫太郎が反論しようとしたとき、光太郎が「たった今、海中トンネルを作る話がまとまった」と割って入る。デイヴィッドと光太郎が固い握手をすると周囲の人々が拍手で祝福する。その中で倫太郎はひとり悔しさと絶望に包まれていた。
その頃、研究室の椎木(水澤紳吾)が職員のデータベースを見ながら「彼女は一体何者ですか」と鴨居に問う。それもそのはず、海音のデータは学歴・職歴、学位、専門分野、研究テーマなどの主要な情報が何一つ記されていなかった。
翌日、倫太郎が出社すると社内全体が落ち着きがなく、社員達が忙しなく動き回っている。不思議に思っていると鶴川(藤森慎吾)が倫太郎に駆け寄り、そっと耳打ちをする。そして倫太郎は驚く…。
【みんなの感想】
30代・女性
やっぱり、海音は海の生物なのかと思うとがっかり。次回以降、正体がバレないようにとか恋敵・泉里香さんが登場するようだけど、予想を覆す展開にはならなそう。deepというよりcheapな感じ。いい意味での大どんでん返しを期待。