【ソロモンの偽証】最終話 感想ネタバレ(主演:上白石萌歌)

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主演:上白石萌歌
WOWOW (日曜日22時00分~) 

【内容・ネタバレ含む】
【#08】
校長・津崎正男(小林薫)は、大出俊次(坂東龍汰)のアリバイを証明する。それは俊次の父・勝(田中哲司)を裏切る行為であり、これまで必死に守ろうとしていた自身の立場を失う事を意味していた。これにより、俊次の無実が濃厚となる。裁判の最後に神原和彦(宮沢氷魚)はこれまでの俊次の悪事を追及すると同時に、告発状を出した三宅樹理(山本舞香)がそうでもしなければ命を絶ってしまいそうな程酷い心の傷を俊次から負わされた事を明かす。樹理を守ろうとする神原の言葉に樹理は大声を上げて泣いた。裁判が終わった時、藤野涼子(上白石萌歌)の元へ男性がやって来た。男性は「あの日、公衆電話から電話を掛けていたのはあの子だよ」と指差す。それは神原だった。

涼子は野田健一(浮所飛貴)にこの事を明かす。『柏木卓也(野村裕基)を呼び出したのは神原、そして神原が柏木を殺した…』二人は最悪のシナリオを想像する。裁判をすると知った神原はせっかく自殺と断定されたのにときっと動揺したはずだ、神原が弁護人をやりたいと言い出したのも『人間は嘘をつくからね、自分すら騙して』と意味深に話したのも神原が犯人だとすれば全て辻褄が合う。「調べないと」「このままじゃ裁判は終われない」涼子は決心する。
涼子と野田は、柏木達が通っていた塾で話を聞く。神原が通っていたこの塾に柏木は中1の夏から入ってきたようだ。二人は気が合い、すぐに仲良くなったようだ。「元々、神原は大人しくて誰とも口を利かなかった。でも柏木と話すようになって随分明るくなった」と塾講師は話す。涼子は『なぜ柏木君は家から遠いこの塾に入ったのだろう』と不思議がる。その後、野田とわかれた涼子は神原宅を訪ねる。
神原は外出していたが、神原の母はにこやかに涼子を招き入れてくれた。涼子が「柏木君の裁判を一緒にやっていて」と話すが母は何も知らないようだ。そして柏木が亡くなっている事に驚く。「クリスマスイブの夜に」と聞いた神原の母は一瞬表情を曇らせた。涼子はそれに気づいて何かあったのか尋ねたが、神原の母は何でもないという風に誤魔化す。その時、玄関チャイムが鳴り神原の母は玄関に向かう。神原の母がかなり話し込んでいる様子に、涼子は意を決して2階へと階段を上る。『KAZUHIKO』と書かれた部屋のドアが少しだけ開いている。涼子がそっと扉を開けた時、涼子の背後にいつの間にか神原が立っていて「藤野さん」と声をかける。涼子は「ごめん」と言うが神原は冷たい視線を涼子に向ける。
神原は「余計な心配をかけたくない」と両親に柏木の事を話さなかった理由を説明する。「人殺しの息子なんて信じられないと思ってた?」と神原は問う。涼子は「そんな事ない」と否定する。そして「柏木君の事、どう思ってた?」と尋ねる。神原は「大事な友達だよ」と答えた。涼子が帰ると神原の母は「どうして言わなかったの?亡くなったのあの日なのよね」と神原に言う。神原は心配する母をよそに、何も答えずに部屋へ行ってしまった。

涼子は帰宅すると資料をもう一度読み直す。涼子の母・邦子(坂井真紀)も「本当は何があったんだろうね、柏木君に」と心配する。涼子は裁判後、柏木の父が「兄弟が幼かった頃は銀行で融資を担当していたため仕事に没頭し、子供の事まで面倒見てやれなかった」と後悔を口にしていた事を思い出す。そして涼子は何かを閃き、急いで外出していった。
向かったのは柏木の家。涼子は「もう一度、柏木君の部屋を見せてください」とお願いする。

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翌日、学校には『検事側の申し出により裁判が延期になった』とのお知らせが出ていた。涼子が裁判会場である体育館へ行くと愛おしそうに会場を眺める校長・津崎の姿があった。涼子は「裁判はまだ終われないかもしれません」「ある事が分かって裁判を続けるのが辛くなった。だから最初の気持ちを思い出すためにここに来た。自分が逃げ出さないように」と話す。そんな涼子に津崎は「藤野さんは勇敢ですね、後は大人に任せて逃げてもいいのに」と感心する。津崎は、涼子の勇気のお陰で教師のまま学校を去れる事を感謝し、「その気持はきっと他の生徒にも伝わっている」と励ました。
警察署の面会室に俊次がやって来た。勝は部屋に入ると「言いたい事があるならさっさと言え。俺に文句を言いに来たんだろ」と突き放す。「そもそもお前がこんな裁判に巻き込まれるようなクズだからこんな事になったんだよ!!」勝は大声で怒鳴る。「今日は礼を言いに来た。これでやっとあんたを捨てられる」俊次は勝を睨みつけてそう言うと部屋を後にする。勝は「お前なんかに何が出来る」と暴れだした。
樹理の母・未来(西田尚美)は「あんたのせいで樹理が居なくなった。あの子に何かあったらどうしてくれるのよ!?」と金切り声を上げて涼子に電話する。『まさか…』そう思った涼子は急いで屋上への階段を駆け上がる。涼子は樹理を見つけて駆け寄る。樹理は「もう生きてても意味がないよ」「こういう時、いつも松子(富田望生)が側に居てくれたのに」と言う。
学校内で女子生徒達が「ファンデーション厚塗りじゃない!?」と樹理を笑う。すると松子は「あんなの気にしなくていい。大人になったらニキビは消えるし、樹理ちゃん美人なんだから」と言う。「もう放っておいて!あんたなんてどんくさいから私くらいしか友達居ないくせに」樹理はイライラを松子にぶつける。それでも松子は「うん、でも私は樹理ちゃんが居るから大丈夫」と笑った。
「松子に会いたい」樹理は松子の優しさを思い出してその場に泣き崩れる。「私の告発状のせいで、嘘ついたせいで松子が死んじゃった」後悔の涙を流す樹理に涼子は「もし大出に恨みがあるなら、今度は自分で闘ってみて」「嘘じゃなくてちゃんと正面から」と訴える。その後、樹理は帰宅すると「お母さん、話がある」と真剣な眼差しを母・未来に向ける。

翌日、裁判が始まろうとしている。涼子の両親や俊次の母・佐知子(篠原ゆき子)の姿もある。校長・津崎は「隣いいですか」と茂木悦男(橋本じゅん)の隣に座った。体育館の外では、生徒達が準備をしている。神原は涼子に会釈したが、涼子はぎこちなく無視をする。そこへ涼子に頼まれた物を持ってきた野田がやって来て、紙袋を手渡す。涼子は中身を確認すると、裁判官役の生徒に何かを話す。
ー学校内裁判 最終日ー
裁判が始まると裁判官が「今日は判決の予定でしたが、検事側から追加の証人申請があったので、審議を続行します」と告げる。場内がざわつく中、神原は傍聴席に母の姿を見つける。証言台に立ったのは、12月24日5回目に柏木宅に電話をかけた公衆電話がある小林電機店の男性だった。男性は「言ってもいいのかな」と躊躇いながら「あの子だよ」と神原を指差す。涼子は、男性の「黒いコートを着た男の子」という証言から以前、神原が「電話をしていたのは黒いコートを着て亡くなっていた柏木君だ」と話した事を指摘する。ところがこの電話ボックスには、古い水銀燈が設置されていた。「この外灯の下では弁護人のエンジ色のコートが黒色に見えた可能性がある」と涼子は言う。涼子は野田から受け取った神原のコートを手に神原に近づく。何も答えない神原を見て、涼子は「次の証人をお願いします」と裁判官に依頼する。
証言台には、柏木の父が立った。柏木の父は「神原君は卓也の友人であり、神原君のお父さんと私は以前つきあいがありました」「神原君のお父さんが経営する会社の資金繰りが厳しくなり、銀行に融資を依頼した際の担当者が私でした」と証言する。
「おたくに断られたらウチはもう潰れてしまいます」土下座する神原の両親に柏木の父は「そんな事やめてください」「そう言われても無理なんです」と困惑している。その様子を学校から帰宅した神原は目撃してしまった。
柏木の父は「結局、融資をする事は出来ず、会社は潰れ、不幸な形でご両親が亡くなったと聞きました」と証言する。神原の脳裏には、会社が倒産した後父が家族に暴力を振るい、最後には母を殺して自殺した過去が思い出され、そっと目を閉じる。
「神原君…あの時の君だったんだね」柏木の父は涙ながらに話す。黙って聞いていた俊次が「柏木の親父はお前の親の敵か」「だったら柏木殺して、あいつの親に復讐したって事じゃねぇか」と声を荒げる。野田は俊次に冷静さを取り戻すよう制止する。涼子は「裁判長、弁護人を最後の証人にお願いします」と言う。
神原が証言台に立つ。「もう分かってる、自分の口で話して」涼子に促されて神原が口を開く。神原は「あの電話はゲームでした」「柏木卓也は自殺したんじゃない、僕が殺しました」と言う。

12月24日の夜、柏木は靴下から水がビシャビシャと滴る程、濡れた状態で帰宅した。
神原は「中学生の時、同じ塾に柏木がやって来た」と話す。神原は最初に自分が殺人犯の息子であるという事を明かした。これまで出会った友人達はこの話を聞くとすぐに離れていったが柏木だけは逃げずに受け入れた。その内、柏木自身が世の中への怒りを抑えきれなくなっていく。高校1年生の終わり頃、唯一の理解者だった美術教師・菅野(中村ゆり)が学校を去り、柏木はどんどん不安定になっていった。「人間なんてくだらない」「何のために生きているのか分からなくなってきた」柏木は話す。「馬鹿な父親に犯罪者の息子にされたのによく普通に生きていられるね」柏木に言われた神原は「それは気にするなって言ってくれたじゃん」と答える。すると柏木は「和の親は、俺の父親が金を貸さなかったから死んだんだよ」「だから俺は人殺しの息子がどんな風に育ったかを見てみたくてあの塾に入った」と明かす。神原は衝撃を受けて黙り込む。柏木は「君がちゃんと過去と向き合えばこんな風に生きていられるはずがない」「父親のように酒に溺れるかもしれないし、人を殺すかもしれない。それでも生きている意味ある?」「死んだ方がよかったんじゃない」と畳み掛ける。柏木は「僕はもうこの世界に生きる意味を見いだせないよ」と続けた。
一緒に居る事が辛くなり、神原は柏木と距離を置く事にした。暫くしてクリスマスイブの1週間程前、柏木から突然連絡が来た。柏木は「生きている意味が見つからないから死ぬ事にした」と話す。神原が「意味はそのうち見つかるし、見つからなくてもいい」と言うと柏木は「まだ逃げているんだね」と責める。神原が「過去はある程度整理出来るようになったし、生きる事にも疑問はない」と言うと柏木は「それなら証明しろ」「和が過去ともう一度しっかり向き合って、それでも生きていたいと思うなら死ぬのは止める。ゲームをしよう」と言う。そのゲームとは、柏木が指定した五箇所の公衆電話から柏木宅に電話をかけるというもの。
その五箇所は神原にとって、実の両親との思い出の場所だった。電話ボックスから神原が電話をかける。電話に出た柏木は「ちゃんと見える?何を思う?」と問う。神原の視線の先には、神原が産まれた『聖マリア城東病院』がある。次の銀座には、父がよく連れて行ってくれたおもちゃ屋があった。神原は幸せだった頃を思い出して自分の人生を呪う事を柏木は期待していた。家族でご飯を食べに来た中華料理店、家族で訪れて父とサッカーをした公園。そして最後に小林電機店の公衆電話から電話をかける。その後、神原は柏木の待つ高校の屋上へ行く。神原は「やって良かった。忘れていたけど楽しい思い出もあった事を思い出したよ」と微笑む。すると柏木は「無理しなくていいよ、本当は心が折れて死にたくなったでしょ」と問い詰める。神原は「最初は卓也の言う通り、生きているのが嫌になる気がして怖かった。でもこれで本当に乗り越えられる気がする」と言い「だから卓也も…」と言った時、柏木は「だったら和は本当にどうかしている」「和よりずっとまともに育ってきた僕でさえ、この世に嫌気が差しているんだよ」「もっと絶望しなよ、見切りをつけなよ」「人殺しの息子に生きてる意味なんてないんだよ」と苛立つ。
「それで殺した」俊次が言うと「そうだ」と神原が答える。すると涼子がすっと「殺したというのは屋上から落としたという事ですか?違いますよね」二人の間合いに割って入った。涼子は「最初、神原君の復讐だと思ったけど、柏木君の部屋でこれを見つけた時違うと思った」と一冊の日記帳を見せる。涼子は「もう一度部屋を調べさせてほしい」と柏木宅に行った時、この日記帳を発見したのだ。それは以前、涼子、野田、神原の三人で部屋を見せてもらった際に神原が本の後ろに隠したものだった。
この日記帳には、神原が証言した通りのゲームの内容が書かれている。「でも最後にきっと神原君も知らない事が書いてある」「柏木君はゲームに勝っても負けても自殺するつもりだったんです」と涼子が言って日記帳を神原に見せる。『生きて何があるのだろう。僕は死ぬことに決めた』と書いてあった。
あの夜、「人殺しの息子に生きている意味はない」と罵る柏木に神原は「それはお前の問題だ。俺にはどうもしてやれない」と言って立ち去ろうとする。次の瞬間、柏木は「うおーーーー」と叫んで屋上の柵を乗り越えた。驚いた神原が引き留めようと駆け寄ると「和が認めないなら飛び降りる」と柏木が言う。神原が手を差し出すと柏木は柵から手を放してしまい状況は悪化する。どうする事も出来ない神原はうなだれて「だったら好きにすればいい」と言って立ち去る。「おい、和!」「待って」予想外の展開に柏木は泣きべそをかきながらその場に崩れる。柏木が下を見下ろすと神原が正門に向かって歩いている姿が見えた。そして柏木は「うおーーーー」と声を上げると屋上から飛び降りた。下を歩く神原のすぐ後ろでどすん!!という大きな音がした。神原は怖くて振り返る事が出来ず、そのまま立ち去った。
神原は現実を認めたくないようで、日記帳を床に払い落とすと「帰れば飛び降りると分かっていて見殺しにした」「卓也はただ苦しんでいただけだ。必死で生きる意味を探していただけなんだ」「本当は生きていたかった、それを俺が殺したんだよ」と自分を責める。涼子は「そうかもしれないね」「でもそれは他人には裁けないよ、自分で背負って生きていかないと」と言った。被告人(俊次)の濡れ衣を晴らすために裁判に参加し、本当の事は言うつもりなかったと言う神原に涼子は「でも公衆電話の事、わざと私に気づかせたよね」「そして小林電機店の男性に裁判の日程を知らせたのは弁護人ですね」と問う。「裁判に参加する内に真実を話さなければならないと考えるようになった」「被告人や三宅さん、浅井さん…関係のない人達が犠牲になってしまった事を後悔したから、わざと私に罪を暴くように誘導したんですよね、皆の前で裁かれるために」涼子の言葉を神原は黙って聞いていた。

その後、陪審員達が協議に入る。「神原にはどうしようもなかった」「自殺は自殺だから無罪だ」「自分が神原君だったら」…陪審員達は真剣に意見を出し合う。同じ頃、樹理は「ちょっと良いですか」と所轄刑事・佐々木に声を掛けた。そして津崎は校舎に一礼をして学校を後にした。
その後、被告人・大出俊次に無罪が言い渡される。裁判長は、「しかし殺人事件である事に変わりなく、被告人以外に殺害した人物が存在すると考えられる」と続ける。「それは被害者である柏木卓也君本人。柏木君が柏木君自身を殺してしまった事件であり、神原和彦君が背負う罪はないものとします」「とは言え、近くに居た僕たちにも何か出来たのではないか、それを残念に思います」裁判長の言葉で裁判は閉廷した。
俊次が体育館から出ると母・佐知子が「疲れたでしょう、何か食べに行く?」と労う。そこへ所轄の刑事・佐々木がやってきた。「三宅樹理さんへの暴行容疑で被害届が出された。話を聞かせてほしい」と言う。井口と橋田も刑事達に連行されている。俊次は「ごめん、母さん」と呟くと佐々木に一礼してついて行った。
柏木宅では、家族が泣きながら卓也の部屋を片付けようとしている。特に母は気持ちの整理がつかないようで、卓也の制服を畳んでは広げを繰り返している。母の側には兄が優しく寄り添っていた。茂木は「大人たちにも分かりません。でも大事なのは子供達がただ生きてそこに居てくれる事。そういう社会を作ること」と番組で訴えかけた。体育館で一人、樹理が床に寝転がっている。樹理は起き上がると大きな伸びをした。そして吹っ切れた表情で歩き出す。
涼子と神原は柏木のお墓に来ていた。「学校からは出ていってもこの世界から出ていくのはまだ早かったよね。この世界のどこかに卓也が生きる意味を見つけられる場所があったはずだから」神原が言う。神原は「ありがとう」と涼子に感謝する。涼子は微笑みながら右手を出した。神原も微笑み二人は固い握手を交わす。

【感想】
30代・女性
結局は思春期ならではの悩みを乗り越えられなかった柏木にみんなが巻き込まれたのか…。でも裁判にならなければ、俊次が更正する事も勝が正される事もなかったと思うと恐ろしい。ただただ松子の死が辛い。

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