【いりびとー異邦人ー】第2話 感想ネタバレを詳しく(主演:高畑充希)

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主演:高畑充希
WOWOW (日曜日22時00分~) 

電話占いヴェルニ

【内容・ネタバレ含む】
【#02】
「ここに居ると私だけ異邦人みたいで…」妊娠中の篁菜穂(高畑充希)は、静養先の京都で一人孤独を感じていた。そんな時、無名の新人画家・白根樹(SUMIRE)の絵『青葉』と出会い、菜穂は彼女の世界観に惹き込まれる。しかし菜穂が樹について知りたいと尋ねても樹の師匠・志村照山(松重豊)や画廊の主人・美濃山俊吾(松尾貴史)は樹について多くを語りたがらない。さらに西陽新聞芸術部の記者・木戸正文(マキタスポーツ)は、菜穂に「これ以上深入りしない方がいい」と忠告する。そんな中、菜穂の元に樹から『助けて下さい』とメッセージが届く。
一方、菜穂の夫・篁一輝(風間俊介)は父・篁智昭(菅原大吉)が負った負債のために菜穂が大切にしている『睡蓮』の絵を売却しようと考える。智昭からの提案に最初は反対した一輝だが、たかむら画廊の名誉のため、一輝はある行動に出る。「助けて下さい」一輝が電話をした相手は、菜穂の母・有吉克子(森口瑤子)だった。

ー25年前ー
幼い菜穂は、祖父が創設した有吉美術館で『睡蓮』の絵をじっと見つめていた。そこに祖父・有吉喜三郎(康すおん)がやって来て「絵は目ではなく心で見るんだ」と教える。菜穂はそれを理解しているように『睡蓮』の絵をいつまでも見ていた。

樹からメッセージを受け取った菜穂は何度が電話をかけたが繋がらなかった。「何とか樹さんに会う方法はありませんか」菜穂は美濃山に相談しに行く。美濃山は「師匠を飛び越えて直接お弟子さんに会うのは違う」と照山に連絡するよう勧めるが菜穂は「照山先生に言えないから私に連絡してきたのでは」と躊躇う。そこへ女性がお茶を運んできたのだが、美濃山はそれを制止して「お役に立てずすみません」とあからさまに帰るよう促した。
美のやま画廊を後にした菜穂は、一輝に電話をしようと携帯を取り出す。ところが先日菜穂の元へ来た際の一輝の態度が気になった。一輝は「家族(菜穂)を心配するのは当然だ」と話した直後に「もう行くね」と振り返りもせずに去って行ったのだ。言葉と行動が矛盾している…考えていると、母・克子から電話がかかってきた。「引っ越し!?」菜穂は驚く。
一輝は社長室へ行き「例の件、来週の金曜日に約束を取り付けた」と報告する。智昭は「克子さんを口説けるのは一輝だけだ」と言う。一輝と克子の義理の親子以外の関係を知っているのか、智昭は直後に「娘婿として可愛がってくれているという意味だ」と付け加える。

ー10年前 フランス・パリー
各国の画廊が一堂に集まって、小さなブースを開くパーティが開催されていた。他のブースは多くの人達が出入りしていたが、たかむら画廊のブースには誰も集まらず一輝は気を落としていた。そこへ克子がやって来て「リザーブが入っていないならいただきたい」と一枚の絵を指して言う。「ご購入は日本でも…」と一輝が恐縮すると克子は「いただくわ」と微笑む。
その夜、一輝と克子はBarにやって来た。「うちの展示に注目が集まったのは有吉さんのお陰です」と一輝は感謝する。「たかむら画廊がパリに初出店したお祝いですもの」克子は笑う。そして一輝の肩に置いた克子の手は腕を伝って、一輝の手に重なる。その後、酔って上機嫌な克子を一輝は部屋まで送る。ベッドに倒れ込む克子に覆いかぶさるような体勢になった一輝を、克子は誘うように手を伸ばしたが一輝は「おやすみなさい」と言って部屋を後にした。

克子が京都にやって来た。克子は菜穂を鷹野家に連れていく。突然の引っ越し話に気が進まない菜穂に克子は「お祖父様が書を習っていた先生なの、ご挨拶だけでも」と話す。部屋に飾られた掛け軸や廊下の花、土壁の感触…そして照山の絵。応接間までの廊下を歩きながら菜穂は、様々な物に興味を引かれる。
「先生の所に置いていただければ、美の勉強にもなりますし」克子が鷹野せん(梶芽衣子)に話している間、菜穂はせんの後ろの土壁が気になっていた。せんは表情一つ変えずに「菜穂さんはどうお考えですか」と問う。菜穂は視線を壁に向けたまま「ここに入る」と呟く。克子に注意された菜穂が「母が申した通り、私も先生のお宅にご厄介になれればと思います」と言い直すとせんは「そう言わはる思ってました」と笑った。こうして一週間後の引っ越しが決まった。菜穂は廊下に飾られた照山の絵について尋ねる。照山の絵にしてはサイズが小さいと言う菜穂にせんは「貰ったものだ」と照山と長年の付き合いである事を明かす。菜穂は照山の弟子について尋ねたがせんは会ったことがないようだ。
その後、菜穂は木戸に会う。「あれほど深入りしない方がいいと言ったのに」と呆れる木戸に菜穂は「樹さんを助けたい」「白根樹が逸材だからです」と話す。「どうしてですか?」菜穂の真っ直ぐな視線に観念した木戸は鞄からタブレット端末を取り出すと「多川鳳声(二階堂智)知っていますね」と話し始める。多川鳳声が事故死した新聞記事を見せながら「分からない事がたくさんある」と続ける。そして「樹さんは多川鳳声の一人娘なのだ」「多川鳳声亡き後、妻もすぐに病死してしまい、親友だった照山先生が養女にした」「当時、多川鳳声と志村照山はライバルと言われていたから、この事実を知っている者の間では美談となっている」と教える。菜穂は照山が樹をデビューさせない事を不思議がると、木戸は急に仕事に戻ると言って立ち去った。
同じ頃、樹は照山のために染料を作っていた。照山は筆を持って大きな紙の前に立つが何も思い浮かばずその場に座り込む。携帯が鳴った樹がその場を離れると照山はお酒を口にする。樹の着信は菜穂からだった。『何か私が力になれることはありませんか』菜穂からのメッセージに樹が『照山先生が私の絵を』と入力していると、照山が歩く音がして樹はメッセージを削除した。
一週間後、菜穂は鷹野家に引っ越してきた。樹の『青葉』を壁に掛けた瞬間、菜穂は驚愕する。鷹野家のお手伝い・亀岡朝子(宮田圭子)が菜穂の異変に戸惑っていると、「ほぉ、この壁に良く映えますな」とせんがやって来た。菜穂が障子戸を開けるとさらに絵が輝いて見える。朝子も「光だけでこんなにも見え方が変わるとは」と驚く。そしてせんも絵に魅了されると共に菜穂の審美眼に改めて感心する。

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朝子は嬉しそうに鷹野家の中を菜穂に案内して回る。釜戸を使うキッチンに、せんが書道教室をする部屋、大文字焼きが特等席で見える大きな窓。菜穂はせんの書や美しい自然に見入る。その夜、菜穂は一輝に引っ越した事を知らせるメッセージを送る。「引っ越しの手伝いに行けなくてごめん」と言う一輝に菜穂は「何だか電話しずらくて」と言う。一輝との会話の途中、菜穂が返事をせずに間が空く。少しして菜穂は「青葉が映える部屋を見つけたから大丈夫」と話す。「…それだけ?」一輝は違和感を感じたが菜穂は「お風呂頂いてくる」と一方的に電話を切った。

菜穂はせんの書道教室に参加する事にして、せんや生徒達に挨拶をする。菜穂が硯で墨をすっていると隣の女性生徒が「菜穂さんは何でも本格的ですな」と話しかけ、菜穂は「凝り性だから」と答える。そして女性は菜穂とせんの関係を尋ねる。菜穂の祖父が教え子だったと明かすと「それで、京都はたくさんの縁を結ばない所だから」と納得する。そして高名な書家であるせんとは余程の縁がないと出会えないものだと言いながら『言の葉』と書き上げる。「自分のような素人がおこがましいとは思ったが」と前置きし、菜穂は「先生の書は一文字一文字が踊りだすような躍動感があって素晴らしい」「まるで絵を見ているようだ」と評した。
教室が終わるとせんは「明日、照山先生にお呼ばれしたが一緒にどうか」と菜穂を誘う。照山は公にする前に絵をせんに見せると言ったようだ。菜穂は「行きたい」と答えた。そして菜穂はせんの家にある多川鳳声の絵について話をする。「事故死でしたっけ?」菜穂が言うとせんは「どうだったかしら、酔って雪の中で寝てしまったとは聞いたけど」と言って立ち去った。
「信じてない訳じゃないんだ…」智昭は心配そうに話す。一輝は「大丈夫です。睡蓮は必ず手に入れます」と自信たっぷりに答えた。その後、一輝が画廊に出ると男性が絵を見ていた。男性は「資産形成目的ならどの絵がお勧めですか」と一輝に尋ねる。最初から転売目的である事をあからさまに話す男性に、一輝は笑顔が引きつる。そして一輝は「金銭的価値があるから画家も食べていける。でも私はずっと観ていたいから絵を買う」「私、ここの絵だけは手放したくないな」以前話した時の菜穂の言葉を思い出す。一輝の脳裏に『睡蓮』が浮かぶ。
「よく分からないからプロの目から見て、確実に値段が上がる物を選んでほしい」「特に飾る気はない」という男性の言葉に一輝は「確実にとは言い切れない」と答える。すると男性は「じゃあいいや」と言って立ち去った。その時、菜穂から電話がかかってきた。菜穂はせんの紹介で照山の家に行くと話し「縁故のある人が居れば、閉ざされた扉も魔法のように開けられる。それが京都なのかもしれない」と嬉しそうに話す。一輝は「菜穂、変わったね。異邦人みたいだって言ってたのに」と言うと仕事に戻ると言って電話を切った。

朝、険しい表情で一輝が支度をしていると克子から電話がかかってくる。夜は夫の会食について行く事になったので会えないと言うのだ。日曜日や来週はという克子に一輝は「会食の後でもいい」と答える。「菜穂には秘密にしてほしい」と言う一輝に克子は「秘密!?嫌いな言葉じゃないわ。今晩ね」と意味深に言った。
一方、つらそうに寝ている菜穂の元にせんと朝子がやって来た。「どうしても行きたい」と言う菜穂にせんは「一人で行ったりしないから日延したらいい」「(菜穂の)体に何かあったら大変だ」と諭す。そして「お腹の子に感謝している。お陰で菜穂さんに会えた」と微笑む。せんの勧めで菜穂は病院へ行ったが大した事はないようだ。医師が「胎動は感じませんか」「まだ実感ありませんか」と問う。菜穂は「へぇ」と言いつつ「でも違和感はなくなった気がする。ご縁のようなものを感じる」と答えた。
夜、一輝の元に菜穂から着信が入るが一輝は着信画面を見つめたままだ。そこへ克子がやって来た。「本題は?」と聞かれた一輝は「有吉美術館にあるモネの『睡蓮』を売りませんか、50億で」と話す。克子は「そんな大事な話、こんな所でするもの?」と言い、二人はホテルの一室に入っていく。何度電話をかけても出ない一輝の電話に菜穂は「照山先生の東京での個展を私達で企画しない?」とメッセージを残した。母と夫が男女の関係になっているとも知らずに…。

樹は「あなたの作品は大画面にこそ映える」という菜穂のアドバイスに従い、大きな紙に刷毛で青色をつけていた。その時、照山の足音がして、樹は咄嗟に息をひそめる。「仕上がりが楽しみや、また美濃山さんの所に持っていこう」照山が話しかけるが樹は息を整えるので精一杯な様子だ。すると樹を見た照山は、樹を背後から抱きしめるようにして樹の両手を掴み「青くなっているじゃないか、風呂入ったらどうだ」と言って立ち去る。樹は怯えるように頷いた。

菜穂の元に克子から電話がかかってきた。克子は「事後報告で申し訳ないのだけど、『睡蓮』を売却した」「たかむら画廊が倒産の危機みたいで一輝さんのお父さんに相談された」「(菜穂の)お父さんに話したら『子供が生まれるのに画廊が不渡りを出したら大変だ』と即答だった」「これはまだ展示されていないゴッホやピカソ、セザンヌのためなの」と話す。菜穂は「一輝さんは知っていたの?」と尋ねる。克子は「あなたには言い出せなかったみたいね、あなたの家計を守るためなのよ、分かるわね」と言い聞かせるように答えた。
樹は菜穂からのメッセージを読み返すと「ふぅ」っと呼吸を整えて筆を持った。
翌朝、寝ている菜穂の元へせんが様子を見に来た。その時、一輝から電話がかかってきたが菜穂はそれを無視して携帯を裏返した。「何かしんどい事でもあったのか」せんの言葉に菜穂は涙が溢れ出す。菜穂は安心を求めるようにせんに抱きついた。一輝は何度も菜穂に電話をかける。何度も何度も流れる留守番電話に切り替わるメッセージに一輝は苛立ちのようなものを感じる。
落ち着いた菜穂は「自分に何の相談もなく、突然モネの『睡蓮』が売却された」と明かす。せんは菜穂の気持ちに理解を示しながらも「そもそもその絵はあなたの物ではなかった」「今までもこれからも誰の物にもならないと違うか」「名画は一時誰かの元にあっても役目を終えたらまた誰かの元へと行く。そうやって永遠を生きるのでは」と指摘する。「この絵も縁があって菜穂さんの元に来た」『青葉』に対するせんの言葉がすぅっと菜穂の中に入っていく。同じ頃、樹は絵を描き終えた疲れからか寝てしまっている。そこへ照山がやって来た。照山は絵を見て息をのむ。
「私が思う、私が世に出す」菜穂はお腹に触れながら力強い視線を『青葉』に向けた。

【感想】
30代・女性
菜穂の感性が清らかで純粋であればあるほど、審美眼に劣る一輝の黒さが際立ち、菜穂に敵わない理由が浮き彫りになる。排他的な京都で菜穂がせん、木戸という味方を見つけるのもよく出来ていると思う。菜穂が樹を救ってくれる事を応援したい。

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