【おカネの切れ目が恋のはじまり】第1話「清貧女VS.浪費男!!最悪で最高の出会い!!夏恋始まる」感想ネタバレ(主演:三浦春馬・松岡茉優)

2020夏のドラマ一覧

主演:三浦春馬・松岡茉優
TBS系  (火曜日22時00分~) 

【内容・ネタバレ含む】
【私達は日々お金に振り回されている】
~ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず 淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし 世の中にある人とすみかと、またかくのごとし~
主人公・九⻤玲子(松岡茉優)は、モノも恋にも一途な“清貧女子”。ある土曜日の朝、有名な御菓子屋にやってきた玲子は、他のお客が1万円単位で何個も御菓子を購入する中、130円の御菓子をたった1つだけ購入して店員を驚かせる。誰もいないお寺で、水筒に入れて持参したお茶と共に購入した御菓子を食べる玲子は小さな幸せを感じていた。一方、高級ブティックで気の向くままに次々と洋服や靴を購入する猿渡慶太(三浦春馬)。110万円のお支払いも気にすることなくカードで済ませてウキウキと店を後にした。
家に戻った玲子は、袈裟姿でハタキや箒を片手に念入りに部屋の掃除を済ませるとテーブルの上に丁寧にお金を並べた。そして、着替えた玲子は出掛けていく。「念入りに掃除してたね」と母・サチ(南果歩)に声を掛けられた玲子は「お迎えの日だから」と答えた。1年越しの片思いの相手「1680円の豆皿」をようやく買いに行くことにしたのだ。1年前に見かけてから、何度も何度もお店のショーウィンドウ越しに豆皿を見つめていた玲子。手作りした豆皿専用のコースターを部屋に配置して、愛しの豆皿と結ばれようとした瞬間、「バーベキューの皿忘れた!ここで買えばいっか」といいながら女性連れの派手な装いの男(慶太)が店に入ってきた。男は手当たり次第に皿を取っていき、玲子の豆皿も買っていってしまった。
玲子の母・サチは民宿を経営しており、久しぶりの宿泊客に朝からたくさんの料理を振る舞っている。その傍らで玲子は「大盤振る舞いしすぎ」とサチを注意するのだった。その時サチがテレビに向かって「健ちゃん出てる!」と言う。すると玲子はメモを手に真剣にテレビに向かう。テレビでは、早乙女クリス健(三浦翔平)がお金の使い方についてコメントをしていた。
玲子は中堅おもちゃメーカー・モンキーパスの経理部で働いている。この日も厳しい表情でてきぱきと仕事をこなしていく玲子。しかし『経理部ご担当者様 宜しくお願い致します。板垣』と丁寧な字で書かれた付箋が貼られた伝票を見ると、玲子の表情が心なしか緩み、玲子は付箋に軽く一礼するのだった。同じ頃、営業部では板垣(北村匠海)が丁寧に出張経費の申請をしていると、慶太がやってきた。慶太に断ったにも関わらず強引にバウムクーヘンを渡された板垣は戸惑いの表情を隠せない。営業部長・羽鳥に「今度は何をやったんだ、社長がかなりご立腹だ」と心配された慶太は、恐る恐る社長室へ向かう。開口一番、社長の猿渡富彦(草刈正雄)は「お前会社辞めろ」と告げる。先日、慶太がアメリカのおもちゃショーへ出張で776万円も使ったことに激怒したのだ。慶太は会社の御曹司だったのだ。慶太は最初は「仕事終わりに家族カードを使いすぎてしまっただけだ」と言い訳するが、富彦の激怒っぷりに「もうしません」と素直に頭を下げた。それでも「あと1万円使えばスリーセブン(777)だった」と反省しない慶太に、富彦はお金の勉強をさせるために急遽慶太を経理部に異動させた。
経理部にやってきた慶太をみた同僚・鴨志田(ファーストサマーウイカ)たちは「バカ息子」と陰口を叩くが、玲子は1つだけ取れかかった慶太のスーツのボタンが気になる様子だった。慶太の指導係に任命された玲子は、慶太が豆皿の男だと気付き、ふつふつと湧き上がる怒りを精一杯堪えるのだった。営業部の板垣の元に、企画開発部の鶴屋(河井ゆずる)がやってきた。カードを取り上げられて経理部に異動したと笑いものにする鶴屋に、板垣はこれまでもお金の処理をやらされてうんざりしていたと呆れる。鶴屋は会社の非売品販促グッズがフリマアプリに載っていることを板垣に見せる。板垣は「そんな事するの誰ですかね」と表情を変えずに言うとノベルティーを手に営業に行くと去っていった。
「何が経費かわからないし何だかケチくさいから全部自腹」という慶太の浪費っぷりに目を見張る玲子は、『客観性・収益性・必要性』と説明するが慶太には響かないようだ。
お昼休み、手作り弁当を食べ終えた玲子はひとり、草餅を食べながらゆったりとした時を過ごしていた。そこへ慶太がやってくる。慶太はガパオライス、エビチリ弁当、シーフードカレーをテーブルに並べる。全部食べきれないけど、食べたかったと笑う慶太に玲子は『もしこんな人が次期社長になったら、私の平穏な生活が…』と頭をかかえてしまう。そして「ランチに5800円も使う人の教育係は出来ません」と部長の白兎(池田成志)に直訴した。玲子は経理部の扉の外に怪しい女性(菜七子(キムラ緑子))を見つける。慶太が「母さん、会社には来ないで」と言って駆け寄ろうとするが、菜七子はジェスチャーで渡した風呂敷を広げるよう指示する。菜七子が指示するままに慶太が和菓子の箱を開けると最中の下に札束が敷き詰められていた。「がんばって」とウインクして去っていく菜七子。これを見た玲子は『ウチはウチ、他所は他所、心静かに』と怒りを沈めようとするのだった。そんな玲子を廊下の隅から見ながら富彦は「ご迷惑をおかけします」とつぶやいた。
営業部では板垣が真剣な面持ちで携帯を見ている。『販売へ進む』ボタンを押そうとした時、営業部部長に「ちょっと付き合え」と言われて、板垣は慌てて携帯をしまった。「ちゃんとルール守って真面目にやってるか心配でな」と言う部長に板垣の表情が強ばる。部長が心配していたのは慶太のことで、板垣をダシに偶然を装い慶太の歓迎会にやってきたのだ。板垣は『そっちか』と心の中でつぶやく。会では、再び販促グッズが販売されていることが話題になり、板垣は席を外す。テラスで板垣はひとり、飲み会代が3000円だけど飲めない自分はソフトドリンクで割が合わないと嘆く。2件目に行こうとする部長たちから逃げるようにトイレへ行こうとする板垣を玲子が呼び止めて封筒を渡す。中にはおつりが入っており玲子は「お見受けしたところ、ソフトドリンク2杯、焼き鳥1本…しか召し上がっていなかったので」と話す。「でも…」という板垣に「幹事の裁量です。追加注文の際に酔った部長たちから少し多く徴収したので」と玲子は言って去っていった。板垣は好感の表情でおつりを握りしめ、玲子の後ろ姿を見つめるのだった。
飲み会の後、慶太はとあるオフィスビルにいた。出てきた元カノ・聖徳まりあ(星蘭ひとみ)を待ち伏せしていたのだった。先日ウエディングサロンで幸せそうなまりあを慶太は見かけていた。「何で俺じゃだめだったの」という慶太にまりあは「お金の使い方」と話した。「付き合うならいいけど、結婚したら人生崩壊する」ときっぱり言うまりあに慶太は「やっぱり好きだ、今夜だけ」と甘える。慶太を受け入れたまりあとふたり上機嫌で慶太のマンションにやってきた。しかし何度鍵をかざしてもエラーで中に入れない。そこへ会社のAIロボットが巻紙を背負って登場した。巻紙には『マンションは売却しました。これからは自分の力で家賃を払って生きていってください。父』と書かれていた。それを見たまりあは一気に冷めた表情で「帰る」と冷たく言い放って去っていった。
ある朝、玲子が民宿の宿泊客たちと一緒に朝食を食べ始めると、見慣れた会社のAIロボットが目に入る。視線を上げるとそこには慶太がおり、玲子は驚いてご飯を喉に詰まらせてしまう。しかもサチがタダでロングステイすることを許可したと知った玲子は「話がある」というが、サチと慶太は意気投合してしまっており誰も玲子の声を聞いていない。サチに頼まれて玲子の部屋に布団を運び入れた慶太は、あまりの物のなさに驚く。しかし昔の会社の商品を発見して思わず手にとって懐かしむ。そこへやってきたサチに慶太は昔からこんな感じなのか尋ねる。サチは部屋にあった『方丈記』と手に取ると「いいえ」と話した。金継ぎをしている玲子の元に慶太がやってくる。「新しいのを買ったほうが手間がかからない」という慶太に「新しい物と出会う楽しみもあるけど、使い続ける喜びもある」と玲子は話す。そこへ慶太の荷物が大量に運び込まれて玲子はイラッとする。「今イラッとしたでしょ、何かわかってきた気がする」と人懐っこくいう慶太に、玲子は不思議と嫌な気分がしなかった。運び込まれたダンボールはほとんどにおもちゃが詰まっていた。「久々に仕事をする」という慶太は分厚いファイルを取り出した。そこにはおもちゃの企画がびっしりと書き込まれていた。慶太はもう一つ古いファイルを見せるとそこには子供の字でたくさんのおもちゃの評価が書かれていた。「子供の頃からずっと描いているけど、父さんにはダメ出しされてまだ一つも実現していない」「昔から父さんに信用されていない」と寂しそうにいう慶太。“根は悪い人じゃないかもしれない”そう感じた玲子は「お父様に信用されたいですか、この夢実現させたいですか」と確認すると「ならばお金の勉強をしましょう」とお小遣い帳を差し出し、経理部でも、プライベートでも正しいおカネの使い方を教えることにした。
次に玲子は、慶太を公認会計士の早乙女健によるお金に関する公開講座へ連れて行く。熱心にメモを取る玲子の隣で慶太は居眠りをする。そこで慶太は、早乙女を一心に見つめる玲子を目の当たりにした。同じ頃、下町の小さな工場。板垣がここに帰宅すると小さな弟妹たちが「お腹すいた」と甘える。板垣から受け取った買い物袋の中には『半額』『特売』のシールが貼られたお惣菜が入っていた。母は「今月の工場の支払いが足りない」と板垣に話す。部屋でひとり奨学金返済額200万の葉書を見つめる板垣は何か覚悟を決めたような表情でパソコンに向かうのだった。
そんなある日、慶太は会社のグッズを不正にフリマアプリに出品しているユーザーを見つけて経理部を飛び出していく。同じ頃、玲子はこれまで完璧だった板垣の経理伝票にある“ほころび”を見つけて、気になり出す。伝票に書かれた御菓子のひよこの文字が気になって過去の伝票を調べるとそのすべてがひよこだった。「ドケチ横領が真面目くんだったとは」と呟く慶太に玲子は「お金の問題は恥ずかしくて誰にも打ち明けられないことが問題だ」と話す。玲子は部屋でひとり考え事をしている。幼い玲子が、学校から帰ってくると家の前にたくさんのパトカーが止まっている。手錠を掛けられたスーツ姿の男性に向かって玲子は「おとうさん!!」と呼びかけていた。
翌日玲子は営業部へ行き「羽鳥部長お話があります」と大きな声をあげた。そして翌朝午前4時、玲子は寝ている慶太を起こすと「横領犯を捕まえにいきますよ」とバスターミナルへ向かった。バスから疲れた表情で降りてきた板垣に「ほころびが気になってしまって」と玲子は声を掛ける。これまで板垣は出張の際に東京駅限定のショコラひよこを手土産の定番にしていたが、ある時から普通のひよこに変わったことが気になってと玲子は続ける。状況がわからない慶太に玲子は「板垣さんはグッズ転売の犯人ではありません」と言い、犯人が羽鳥部長の娘だという。「板垣さんは…」玲子が話しを続けようとしたとき、顔面蒼白の板垣が倒れてしまう。休んで回復した板垣は「俺のは新幹線代。新幹線チケットを転売して自分は格安の夜行バスで移動し、差額を懐に入れていた」と白状した。たった1万円のためにそこまでする板垣を理解できない慶太に「あんたにはわかんないよ!!」と板垣は怒りをぶつける。そんな板垣に慶太は「俺と違ってエースなんだからもっと格好よくいてくれよ」と話す。「何かご事情が」という玲子に、板垣は「普通に親の商売が上手くいかなくて、普通に奨学金の返済が200万あって、普通に弟と妹がまだ小さくて…それだけで毎日胃が痛くなるほどお金のこと考えて。暇さえあればデータ入力のバイトして…もう何なんですか」「一生お金に振り回されて死んでいくんだ」と心の内を吐露する。「ガッキー、ポジティブだよ」と明るく板垣の肩を抱く慶太の手を払い除けて、玲子は板垣の肩を抱くと「ガッキー…さん、お腹すいてますか?朝ごはん食べに行きましょう」ととっておきの定食屋に連れていく。そして「私好きなんです、ガッキーさんの出す領収書」「細かすぎるほどに説明がされていて、客観的で曖昧さは微塵もない。だからガッキーさんの領収書は一日の最後にまわす。清くて美しくて癒やされるから」という玲子は「だからお金のことを嫌いにならないで」と微笑む。そして出されたかけそばをすする板垣に玲子は「180円でこの味は驚きですよね」と優しくいう。心のトゲトゲが消えていくように優しい表情でお蕎麦を食べる板垣を見て、何かを感じた慶太は玲子に渡されたお小遣い帳を取り出すと『かけそば180円』と書き込んだ。その表情は晴れ晴れとしていた。
板垣の件は玲子から部長にお言葉添えもするし、厳重注意で済むだろうと話す慶太と玲子。「世捨て人と思いきや面倒見いいでしょ」という慶太に「いいえ、ほころびが気になるだけです」と慶太のジャケットの取れかかったボタンを見つめて玲子は答えた。そしてあの豆皿のお店の前を通りかかったとき、玲子は「あの豆皿は元気にしていますか」と慶太に尋ねる。慶太は「マヨをつけてバーベキューした後、公園のゴミ箱に捨てたけど」あっけらかんと話した。それを聞いた玲子は公園のゴミ箱へ走った。しかしゴミは回収されてしまっていた。玲子は「ほころびだらけなんですよ!なにもかも!!」と慶太に声を荒げる。そして「私が繕ってみせます!!」呆気に取られる慶太から着ているジャケットを剥ぎ取ると「覚悟してください」と言って玲子は立ち去った。玲子の後ろ姿を慶太は嬉しそうに見つめていた。
翌朝、玲子がボタンを繕ったジャケットを着て出社した慶太は、父・富彦とすれ違う。「食えてるのか」という父に「俺良いことあるかも」と答えた慶太はジャケットのボタンを嬉しそうに見つめた。
そして再びふたりは健の講演会に行く。前回と同じように講演会後、大荷物で出ていく玲子を不思議に思った慶太は玲子の後を追う。玲子は健に話しかけていた。すると「お疲れでしょうから」とチョコレートを差し出した。それを離れたところから見ていた慶太は、いつもの玲子らしからぬ高級店の包みにびっくりする。そして玲子は「チョコに合うから」とワイン、「ワインを飲み過ぎたら」とサプリメントを、「街を歩いていたら見つけた」とワイシャツを、「日差しが強いから」と帽子をプレゼントする。健はこれを慣れた様子で秘書に持たせると「また来週ね」と玲子の頭をやさしくぽんぽんした。『早乙女さんの笑顔プライスレスです』と笑顔の玲子に、『めっちゃ貢いでるし』『ほころびまくってるのはそっちでしょ』と慶太は陰ながらツッコむのだった。

【感想】
30代・女性
慎ましやかでイマドキっぽくない玲子と考えなしに今を楽しむ慶太。正反対なふたりですが、慶太のおもちゃへの情熱を知って玲子が、玲子の真っすぐで一生懸命な姿に慶太が、それぞれ気づいて歩み寄る場面がとても心穏やかになりました。しかし、玲子は早乙女のことになると人が変わったように周りが見えなくなってしまうところが、早乙女に利用されはしないか心配です。子を見る親のような気持ちで今後を見守りたいと思います。

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