【私たちはどうかしている】最終話「衝撃真実!!運命を狂わせた真犯人とは!?事件の全貌が明らかに!!命運を懸けた最後の和菓子対決…愛し合う2人、勝負と恋の行方は!?怒涛の展開に号泣必至」感想ネタバレ(主演:横浜流星・浜辺美波)

2020夏のドラマ一覧

主演:横浜流星・浜辺美波
日本テレビ系  (水曜日22時00分~) 

【内容・ネタバレ含む】
【全ての謎が明かされる!和菓子対決と恋】
血のつながりで後継者を選ぶという古い慣習を破る覚悟を決め、遺言書を燃やした大旦那・宗寿郎(佐野史郎)。そんな祖父の思いに触れた椿(横浜流星)は、目の症状が悪化する中、除夜祭での七桜(浜辺美波)との対決に必ず勝とうと決意する。一方、七桜も店を閉めてまで対決の準備に集中していた。多喜川(山崎育三郎)は、七桜が光月庵に縛られた椿を自由にするために勝ちたいという健気な思いを察する。その頃、椿の母・今日子(観月ありさ)は何とか椿を後継者にしようと宗寿郎の世話を焼いているが、宗寿郎に魂胆を見抜かれて「考えを変えるつもりはない」と言われてしまう。居ても立ってもいられない今日子だが、『長谷屋』の文字を見て「私には長谷屋さんがいたわ」と企み顔をする。
光月庵の店先に立つ栞(岸井ゆきの)は、椿に拒絶されて自己嫌悪に陥っており、覇気がなくぼうっとしている。そんな栞を城島(高杉真宙)はさり気なくフォローする。店の奥で城島は、栞が椿の子を妊娠するような関係だったと知らずにひどいことを言ってしまったと栞に謝罪する。栞は目にたくさんの涙を浮かべて椿の子を妊娠したのは嘘だったと告白した。城島は栞を部屋に招待すると、かるかんを食べさせる。中に餡がないハズレのおまんじゅうだという栞に、城島はハズレではなく幼い子どもが虫歯にならないようにかるかんを食べさせることもあると話す。そして栞は、父親は姉達ばかりが可愛くて自分の事など要らない存在だと思っていたのではなく、自分の事もちゃんと大切に考えてくれていたのだと気づいた。そして七桜と違って自分はいつも人に求めてばかりだったと反省した栞は、真面目な顔で城島にお願いをする。
その頃、『花がすみ』の七桜は、必死になるあまりにプレッシャーから初めて御菓子作りを怖いと感じ、スランプに陥ってしまっていた。いつもの冷静さを失って焦る七桜。そんな弱気な姿の七桜を見て、多喜川はみかんを手渡すと「光月庵を継いでも花がすみに残っても、御菓子作りをやめてもいい。やりたいように作ればいい」と励まし、「何もかも終わったら僕と結婚してほしい」とプロポーズをした。そこへ城島と栞が訪ねてくる。城島に親の愛を気づかされた栞は、自分の気持ちを押し殺して椿のために心を注ぐ七桜を眩しく思い、ずっと言えなかった真実を話そうと決心したのだ。栞は妊娠などしていないと告白する。そして3年前の火事の時、本当は椿が七桜の元に戻ろうとしていたと話す。そして栞は目撃していた。光月庵の当主に代々受け継がれる道具箱を抱きしめて逃げる今日子の姿を。そして、栞は今日子から口止めされていたのだった。あの日、椿は自分ではなく、道具(店)を選んだと思っていた七桜は衝撃を受ける。「もっと早く話すべきだった」と謝る栞に、七桜は「もし知っていても抗えない運命だった」と話す。「もし対決に負けたら一生椿を憎んで生きていくつもりか」という城島に七桜は何も答えることが出来なかった。『花がすみ』からの帰り道、落ち込む栞に「あんたはよくやった、見直したよ」と城島は優しく声をかけて自分のマフラーを栞に巻いてあげた。
一方、椿は道で偶然会った夕子(須藤理彩)の店に来ていた。七桜が自分から光月庵を奪って復讐するために、夕子に母親役を頼んだのでしょうという椿の言葉を夕子は強く否定した。そして七桜が椿の子を妊娠していたことを明かす。
光月庵に戻った栞は、今日子に「やっぱり椿さんと結婚できません」と話す。今日子は栞の妊娠が嘘であることを見抜きながらも、無理矢理にでも椿との結婚話を進めようと策略を巡らせていた。椿が駄目ならとにかく誰でもいいから妊娠すればいいと迫る今日子だった。
椿が店ではなく自分を選ぼうとしていたこと、栞との間には何もないことを知って揺れる心を必死に隠す七桜に気づいた多喜川は、「和菓子対決が終われば、勝っても負けても二度と会えなくなるかもしれない」と七桜の背中を押す。そして、夕子から3年前の七桜の妊娠を聞かされた椿も、七桜の愛に気づき揺れていた。城島に「いつまで格好つけてるんだよ」と胸ぐらをつかまれた椿。2人はたまらずお互いの元へと走る。橋のたもとで再開したふたりは惹かれ合う気持ちと裏腹に、どうしても当主殺害事件の記憶がよぎってしまう。勝っても負けても最後、大晦日の勝負が終われば二度と会わない。そう心に決め、2人は最後の夜を共にする。
そして迎えた12月31日。七桜と椿はそれぞれの御菓子を宗寿郎に披露する。七桜が用意したのは椀を開けるとフワッと柚子の香りが広がる上生菓子『冬暖(ふゆあたたか)』。黒文字で切ると、中からひめ柚子の皮を丸ごと使って包み込んだあんが現れるという趣向を凝らした美しい一品だった。五感の全てに染みいるような、あたたかい御菓子は、かつて母・百合子(中村ゆり)と一緒に作ろうと約束したものだった。対する椿が用意したのは、椿の葉で道明寺を包んだ『つばき餅』。シンプルな中にも椿の技術が結集された御菓子だが、一口食べた宗寿郎は思わず目を見開く。それは、かつて大旦那が亡き息子・樹(鈴木伸之)に教えたそのままの味だったのだ。幼かった椿は、樹から初めて教わった味を決して忘れず、大切な味を再現することに成功していた。御菓子の味が伝えるやさしい思い出に宗寿郎は涙する。二人は別々の部屋に待機し、選ばれた者の部屋の戸が開けられることになった。決断の時を前に、宗寿郎は物陰から様子を伺っていた今日子にも跡継ぎを選ぶチャンスを与えた。二つの御菓子を前にした今日子は、すぐにどちらが椿の作ったものか確信した様子で一つを選んだ。開かれた襖の向こうにいたのは七桜だった。今日子が椿の作だと思い込んだ御菓子こそ七桜が作ったものだった。椿を激しくなじる今日子を宗寿郎が止めようとした時、宗寿郎は胸が苦しくなって倒れてしまう。最期の時を察した宗寿郎は、椿だけを部屋に呼び入れた。祖父である自分に認められるためだけに作られた『つばき餅』を選ぶわけにはいかなかったと話す宗寿郎は、今まで椿に辛く当たってきたことを詫びる。そして「これからはもっと、自由に御菓子を作っていい」という言葉を残してこの世を去った。
宗寿郎の告別式の後。椿は着慣れた着物を捨て、「お世話になりました」と洋装で頭を下げると高月家を後にする。「光月庵を絶対につぶさないでくれ」と七桜に託して椿は去っていった。ようやく欲しかったものを手に入れたはずの七桜は、心に空虚さを抱えながらも、百合子の夢だった『桜の羊羹』を完成させるため、トラウマとなっていた真っ赤な色粉に手を伸ばす。全てが終わったはずなのに、赤い色を前にして動悸の治まらない七桜。18年前の事件の真相を明らかにし、母の無実を証明するまでは自分も解放されないことを悟る。そんな七桜に今日子は「この店は渡さないわよ」と宣言し怪しく高笑いをして厨房をあとにする。そして今日子は薄暗い部屋でひとり「ふふっふふふ」と笑いながら、あの道具箱に頬ずりをして抱きしめていた。
その頃、城島と栞は夕子の店に来ていた。そこへ今日子と親しい市議会議員・溝口(吉沢悠)がやってきた。城島は厳しい口調で、椿の本当の父親は溝口なのではないかと本人に迫る。しかし溝口は「椿君の本当の父親は僕じゃない」と否定し、本当の父親が誰なのかを知っていると言った。同じ頃、椿は誰かに呼び出されて神社に来ていた。椿を呼び出したのは、職人の山口(和田聰宏)。一方七桜は、嫌な予感がして今日子の姿を探していた。灯油の匂いに気づき、向かった先は錠がかけられているはずの樹の部屋だった。「椿が使えないなら意味がない」そう言いながら今日子は道具箱に灯油をかけていた。「あの小娘の物になるくらいなら燃やしてやる」狂気に満ちた今日子が道具箱に火をつけようとした瞬間、何者かが今日子にナイフを突きつけた。驚いた今日子は「あなたと私は共犯でしょう?」と声をかける。それを聞いた七桜はショックを受ける。目の前には今日子にナイフを向ける多喜川の姿があったのだ。
夕子の店では、溝口が「18年前、椿の本当の父親と今日子が共謀して樹を殺害したという噂で持ちきりだった」と話している。そして溝口に「ねぇ」と同意を求められた夕子は、これ以上隠し通すことはできないと観念し、その相手の名前は『多喜川』だと明かした。椿の本当の父親は多喜川の亡くなった父・多喜川秀幸(丸山智己)だったのだ。
今日子にナイフを向ける多喜川は、「この店は七桜ちゃんのものだ」と迫る。今日子は悪びれることなく「お父様は優しくしてくれたのよ」「そうだ!光月庵がだめなら、多喜川家を椿に継がせようかしら」と言ってのける。七桜は多喜川と椿が兄弟であることに動揺を隠せない。そんな七桜に多喜川が気を取られた隙をついてナイフを奪った今日子は「きっと綺麗な赤い炎になるわ」と道具箱に火を放つ。「全て燃えてしまえばいいのよ」と高笑いする今日子。七桜は「光月庵を守ると椿と約束した」と身を呈して必死に火を消そうとするが中々消えない。その時、黒色のコートが上から降ってきて火を消した。そこに立っていたのは椿。七桜は道具箱の中身が無事であることを確認して「よかった」と涙を流す。火傷を追った七桜の両手を見て椿は心を痛める。「お父様を愛していたんじゃないのか」と強い口調で責める椿に今日子は「愛してたわよ、殺したいほど」と話し始める。樹と光月庵に一生尽くそうと嫁いできた今日子だったが、結婚当初から別の女を愛している夫・樹が自分に触れようともしないことに絶望した今日子。そんな時、樹から離婚届を差し出されて相手の女が妊娠したのだと直感した。子供が生まれて今度こそあのふたりは一緒になるつもりなのだと感じて悩んでいたとき、常連客だった秀幸が優しく声をかけた。「私にも子供さえできれば…」跡継ぎができなければ自分の存在意義はなくなってしまうという気持ちから秀幸に接近した今日子は、樹の子として椿を産んだのだった。血のつながりのない椿を光月庵の跡取りにすれば自分を愛してくれなかった樹や、道具としてしか見ていない大旦那への復讐が遂げられると思っていた矢先、職人として働いている百合子が樹の想い人だと知ってしまう。いつまでたっても樹の心から消えなかった百合子への怒りに今日子は震える。
椿は、18年前の事件の日の真相を明らかにするために光月庵に戻って来たのだった。山口は店に来たばかりで引き継ぎを受けているとき、職人からあの日今日子が厨房から百合子の包丁を持ち出していたと聞いたのだ。当時の職人たちは新しい働き先と多額の退職金を用意されていたことから誰もこれを証言しなかった。そして山口も確証がないためにずっと口をつむんでいたという。これを聞いた椿はあの日の記憶をもう一度たどる。事件の前夜、椿は樹と百合子の密会現場を目撃して、本当の子供は『サクラ(七桜)』だと気づきショックで眠れずにいた。それが今日子のアリバイにもなっていたのだが、椿は翌朝早くに今日子が樹の部屋に向かったことを思い出した。幼い椿は、もしまだ百合子が樹の部屋に居たら大変なことになると慌てて今日子の後を追う。そして椿は部屋で倒れた樹を発見した。さらにその時、椿は庭から立ち去る今日子を目撃していたのだ。それは、百合子を犯人に仕立て上げるため、包丁を持ち出そうと厨房へ向かった今日子の姿だった。同じ時、七桜も厨房から庭に戻って来た今日子の姿を覚えていた。動揺する椿の目を盗み、今日子は凶器に使われた包丁を百合子の物にすり替えた。他の者達が庭に集まってっくる。そして「昨日、お父様の部屋で見た」と言う椿の言葉を聞いた今日子はニヤリと笑うと「揉めていたんでしょう、そうでしょう」と芝居を打って、椿に部屋にいたのが百合子だと証言させた。
「本当のことを全部話して」という七桜に、今日子は自分は凶器をすり替えただけだと主張する。今日子が樹の部屋に来た時、すでに樹は刺された後だったと言う。今日子が秀幸に殺させたのではと疑念を抱く椿に、今日子は「たしかに秀幸さんに大倉百合子を殺してくれとお願いした」と告白する。「お前さえ生まれてこなければ!!」今日子はナイフを手に七桜に突進する。七桜をかばい、七桜を抱きしめる椿。振り返った椿が見たのは、素手でナイフを握り止める多喜川だった。「あなたが守ってあげなきゃね、だってあの子の父親も母親もあなたが奪ったんだから」と多喜川を追い詰める今日子。「あの晩、秀幸さんは怖じ気付いてやってこなかった、使えない男」という今日子にナイフを向けながら多喜川は「そうですよ、僕が殺したんです」と告白する。
「父親を奪われた家族の末路を…」と多喜川は続ける。学生の多喜川は、父親と光月庵を訪れていた。多喜川にとって光月庵は家族団らん幸せの象徴だと思っていた。ところがある日、母は光月庵の御菓子をゴミ箱に投げ捨てていた。驚く多喜川に母は、秀幸が光月庵の女将(今日子)と不倫して子供までいると告げた。秀幸はどんどん今日子にのめり込んでいき、幸せだった多喜川家は崩壊寸前だった。そんな中、密会現場を百合子に見られた今日子は「新しい職場を紹介する」とクビを言い渡すが、「ずっと前から愛しているんです、樹さんを返して下さい」と百合子に反論される。我慢の限界に達した今日子は、秀幸に百合子を殺してほしいと懇願する。「今夜会いに行く」となだめる秀幸の電話を聞いてしまった妻は多喜川の目の前で自殺を図った。父を許せなかった多喜川は、2人を別れさせよう、二度と会わないと約束させようと、包丁を手に高月家へ向かった。そこで予期せず鉢合わせた樹に「女将はどこだ」とナイフを向ける。全てを察した樹は「全て自分のせいなんだ」と多喜川を止めようとする。怒りを押さえられない多喜川と樹は揉み合いの末、多喜川は誤って樹を刺してしまったのだ。気が動転する多喜川。その時、廊下から樹を呼ぶ今日子の声が聞こえて多喜川は慌てて逃げてしまった。刺された樹を見つけた今日子は床に落ちた凶器を見て、秀幸の犯行だと思った。それは、今日子が秀幸に勧めた包丁だったからだ。救急車を呼ぼうとする今日子を樹は「おおごとにしないで」と制止し、「これまですまなかった」と謝罪する。「椿を店を頼む」と言う樹に今日子は「ずっとあなただけを愛しているの」とすがる。しかし命が尽きる寸前、樹が口にしたのは「七桜、百合子」。それを聞いた瞬間、今日子は鬼となった。復讐の炎が燃え上がった今日子は、凶器と同じ包丁を使う百合子を殺人犯に仕立て上げ光月庵から親子共々追い出したのだった。全て思惑通りに事が進んだ、そう思っていた今日子だが、秀幸が何も知らない様子なことに疑問を抱き続けていた。それから15年が経ち、多喜川と再会した今日子は多喜川が犯人だと気づいた。「結果的に一番憎いはずのあなたの望みを叶えてしまった」と皮肉る多喜川。自分の罪を百合子に着せながらもずっと黙っていた多喜川に七桜は怒りをぶつける。夫の不倫で精神を病んでしまった母が、今度は息子まで殺人犯だと知ったら本当にどうなってしまうか…という多喜川に七桜は「勝手です」と涙ながらに訴える。椿に15年も経った3年前に突然七桜の前に現れた理由を尋ねられた多喜川は真相を話す。事件後、犯人は今日子だと思い距離を置いた秀幸は、罪を着せられた百合子を支え、二十歳になった七桜に宛てた手紙を預かっていた。多喜川は、死を前にした父からその手紙を託された。両親が亡くなり、自首する覚悟をした多喜川は、最後に手紙を渡そうと七桜を探し始めた。見つけた七桜の御菓子を食べて多喜川は衝撃を受けた。百合子と同じ、あたたかい御菓子を作る職人になっていた七桜。そして自分の罪の重さを改めて実感した多喜川は、自分が奪ってしまった光月庵という居場所に七桜を戻すことがせめてもの贖罪だと誓ったのだ。以前七桜が働いていた和菓子屋に『七桜は殺人犯の娘だ』と何度もメールを送って七桜をクビにさせ、光月庵を乗っ取るよう仕向けたのも、週刊誌の記者に事件を調べ直すよう情報を流したのも実は全て多喜川の仕業だった。「あんたから全てを奪うのが夢だった」という多喜川は今日子の喉元にナイフを押し当てる。七桜は椿の母親である今日子を殺さないでと頼む。椿は一瞬の隙を突いて多喜川からナイフを奪おうとする。「七桜は自分のためにあなたが罪を重ねることを望んでいない」と説得するが、多喜川はナイフを手に今日子目掛けて突進する。突進する多喜川を自分が刺されることを覚悟の上で七桜は抱きとめて制止する。運良くナイフは七桜の脇の下をすり抜けて七桜に刺さることはなかった。「これ以上大切な人を奪わないで」と泣く七桜の言葉に多喜川は涙を流して力なくナイフを落とした。「私は多喜川さんのことを絶対に許しません」と厳しい言葉を掛けながらも「もし真実を話してくれなかったら、私は今でも両親が愛した光月庵を憎んでいた。椿のことも憎んだままだった、やっと呪いから解放された」と優しく続ける。多喜川は「僕が七桜ちゃんを幸せにしたかった、ごめん」と泣き崩れた。
多喜川が連行され、七桜の火傷した両手の手当てする椿。椿の目が以前よりひどくなっていることに気づいた七桜はすぐに目の治療をしてほしいと頼む。「関係ない」と突き放す椿に「手遅れになったら何のために光月庵を…」と七桜は思わず本音を口にする。その時椿は七桜が光月庵を手に入れようとしていたのは、自分に目の治療をさせるためだと悟った。「光月庵の看板や伝統に囚われなければ女将さんも今とは違ったかもしれない」という七桜の言葉で椿は、今日子の姿が消えていることに気づく。
全てを失った今日子は、着の身着のまま寝間着に足袋姿で心神喪失状態のまま道を歩いていた。無邪気にシャボン玉で遊ぶ親子の姿に自分と幼かった椿の姿を重ねる今日子。本当は椿を愛していた今日子。しかし椿を後継者に育てるために心を鬼に厳しくあたってしまった。たった一人、本当の家族だった椿との絆を壊してしまったことに涙する。その時、遊んでいた子供にトラックが迫っていることに気づくと、今日子はとっさに子供をかばって道路に飛び出す。クラクションを鳴らした大型トラックが迫る中、今日子は覚悟を決めた様子でその場に立ち尽くした。「椿、ごめんね」そうつぶやく今日子の目からは一筋の涙が流れ、それは優しい母親の表情だった。
光月庵に今日子の事故の知らせが入る。すぐに駆けつけようとする七桜とは反対に椿はその場から動くことができない。職人・富岡(岡部たかし)に促されて三人は病院に駆けつける。しかしそこには息を引き取った今日子の姿が横たわっていた。そこへ椿の目の主治医が現れた。主治医は、今日子が親族への献眼優先提供を登録していたと話す。今日子は椿の目の異変を知り、親族への優先的な臓器提供の意思を書面に残していたのだ。七桜は今日子が椿に角膜を提供するため、わざと事故にあったのではと考えた。「俺の目がどうなろうと関係ないはずだ」と今日子の亡骸に話しかける椿。「光月庵も復讐も関係ない」息子を思う1人の母親として、今日子が必死に治療法を調べている姿を見ていた富岡の話を聞いた椿は、今日子の頬に優しく触れて「お母さん」と涙を流す。その日、光月庵を守り抜くと約束した七桜は、椿にしか作れない御菓子を自由に作って欲しいと伝え、手術を控えた椿に別れを告げた。
そして1か月後、光月庵には当主としての責任を感じながら働く七桜の姿があった。七桜はそんな重圧を椿はずっとひとりで背負っていたのだと実感し、改めて光月庵を守るという約束を思い出す。光月庵にはお客に絶対の安心感を与える老舗としての歴史があるのだと肝に銘じて、七桜は厨房に立つ。覚悟を決めて再び赤色の色粉を手にする七桜。七桜は赤色の恐怖を克服し、きれいなピンク色が出来上がる。その時、城島が声を掛けた。城島は『しまやのわらび餅』を完成させ自分のものにしていた。試食した一同に認められた城島は、実家の『しまや』を再開させると話す。そして城島に誘われて、栞も能登に行くことに決めた。「従業員じゃなくて女将だろ」と安部(前原滉)にからかわれて栞は城島の本心に気づく。あたたかくおめでたい雰囲気の中、山口が今日は椿の退院の日だと七桜に話す。職人一同が、椿が戻ってきても七桜の下で働くのは容易ではないと椿の行く末を心配する中、七桜は母からもらった椿の型抜きを手に『ずっと一緒に御菓子を作ろう』と幼い頃に椿と交わした約束を思い出す。そして心を決めた七桜は椿の元へと走る。
椿への想いを確かめながら走る七桜は、橋の上で無事に目の手術を終えた椿と再会しする。「光月庵に戻ってきて、光月庵には私には椿が必要なの」「どんなに憎んでも忘れられなかった。初めて出会ったあの日からずっと、私は椿のことがどうしようもなく好きなの」と告白する。「俺が帰る場所はひとつしかない。ずっと俺のそばにいてくれ」椿は七桜を抱きしめた。「七桜、お前を愛している」と言う椿の言葉に七桜はずっと一緒にいることを誓って頷いた。
『また傷つけあってしまうかもしれない、それでもどうしても惹かれあってしまう…私たちはどうかしている』
七桜は母の夢だった桜の羊羹を完成させていた。

【感想】
30代・女性
ハッピーエンドと呼んでいいのだろうか…始めから両思いだったのにあまりにも多くの犠牲を払い過ぎだったのではと感じました。それでも七桜と椿は美しく、『憎しみ合っているのに結婚するなんてどうかしている』から『どんな困難があっても乗り越えていけるほど惹かれ合うなんてどうかしている』に変化していく恋には引き込まれました。宗寿郎が樹と百合子の結婚を認めていれば、樹に店を捨てる勇気があれば、秀幸が断っていれば…随所にあの時こうしていればが散りばめられてもつれていたものが、七桜と椿の手によって解かれていく。どこかで誰かが違う決断をしていたら七桜も椿も生まれていなかったかもしれないし、全てが運命だったと言わざるを得ない展開に目が離せませんでした。一番の被害者は今日子だったのではとすら思えました。今日子の実家が加賀御三家ではなければ、今日子が美貌の持ち主でなければ、宗寿郎に見初められなければ、椿が生まれることもなかったけれど、こんな悲惨な最期を遂げることもなかった。それでも最愛の息子のために尽くした人生は幸せだったと信じたいです。まだ原作は続いているようで、ぜひそちらの結末も読んでみたいなと思いました。登場人物たちのツメの甘さにツッコミ、大切な人を想う素直な気持ちに涙し、純愛のハッピーエンドに心洗われるドラマでした。

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