【危険なビーナス】最終話「犯人は誰だ?義妹の正体は?衝撃の真相とは!?」感想ネタバレ(主演:妻夫木聡・吉高由里子)

2020秋のドラマ一覧

主演:妻夫木聡・吉高由里子
TBS系  (日曜日21時00分~) 

【内容・ネタバレ含む】
【#10義妹の正体】
母の殺害疑惑、後天性サヴァン症候群の天才脳、小泉の家、楓の正体、新たな遺産相続人
矢神家に親族達が集合した。遺産の管理を任されていた矢神波恵(戸田恵子)は、当主・康治(栗原英雄)が亡くなり、明人(染谷将太)が戻らない今、遺産は康之介(栗田芳宏)の子たちで均等に分配するしかないと話す。そこへ牧雄(池内万作)が「見つけた」と研究記録を持って入ってきた。すると祥子(安蘭けい)は勇磨(ディーン・フジオカ)にこの研究記録を譲ると言い出す。その代わりに祥子と牧雄の母を毒殺したのは佐代(麻生祐未)なのでしょう、白状しなさいと詰め寄った。そこへ「それは偽物でしょう」と伯郎(妻夫木聡)が口を挟む。伯郎は「以前、牧雄さんは僕を殺してでも研究記録を手に入れたいと言っていた。それなのに恨みのために簡単に手放すとは思えない」と言うと、「やっぱりダメだったな」と牧雄は笑ってあっさりと嘘を認めた。佐代に毒殺を自白させるために祥子が画策したのだった。白を切る佐代に祥子がナイフを振り下ろそうとして修羅場と化す。そのとき、「お止めなさい!!」波恵の声が響き渡った。いつも真面目な波恵に佐代は揺さぶりをかける。佐代は、波恵がかつて君津しゅうへいという男と恋に落ちたと明かす。君津しゅうへいとは使用人・君津光(結木滉星)の父だった。波恵が君津の母親なのでは?全員がそう考えたとき、波恵は重い口を開く。矢神の家を捨ててしゅうへいと駆け落ちした波恵は幸せを感じていた。ところがある日突然、しゅうへいは別の女性を連れてきて「彼女と結婚する」と言い出した。仕方なく矢神の屋敷に戻った波恵に康之介は「あんな男のことは忘れろ」と言った。しゅうへいが結婚した相手の女性は康之介の愛人だった。康之介は、波恵をしゅうへいから引き離すために、自分の子を宿した愛人をしゅうへいに充てがったのだった。「結局この家は康之介の邪念に引きづられている」「だからこれを用意しました」と波恵は小瓶を取り出して見せた。それはあのとき祥子が拾ったものと同じもの、祥子は母を殺したのは波恵なのではと疑いの目を向ける。しかし、波恵が毒を盛ったのは康之介だった。波恵はほんの少しずつ毎日毎日毒を盛り続けた。そして康之介が亡くなったとき、毒が死因かはわからないけれど、それでも『やってやった』という手応えがあったと波恵は話す。「そして今日、康之介の子供を根絶やしにするために致死量を入れることにした」と波恵が明かすとお茶を飲んでしまった一同は唖然とする。「でも止めました」「伯郎さんが明人(染谷将太)を連れ戻して遺産を相続してくれるなら矢神家にはまだ存続する意味があると思ったから」と波恵は続けた。伯郎のこれまでの言動が、伯郎と同じように育てられた明人ならば大丈夫だと波恵を思い止まらせたのだ。波恵の思いを受けて伯郎は「必ず明人を助け出します」と強く決意した。
伯郎は、まず母・禎子(斉藤由貴)の妹・兼岩順子(坂井真紀)の家を訪ねる。そして本当は小泉の家が現存していることを明かすと、大切な物を隠しそうな秘密の場所がないかと尋ねる。有力な手がかりは得られなかったが、一清(R-指定)の最後の画の写真は、明人が持ち去ったのかもしれないとわかった。明人救出まで時間がなく、人手が足りないという理由で伯郎は楓(吉高由里子)と勇磨と再び協力することにした。小泉の家にやって来た三人は家や庭のあらゆる場所を捜索する。捜索しながら伯郎はどうしても楓を悪い人だとは思えないと言って、楓に告白しそうになる。楓は何か心に引っかかっているような表情で「お義兄さま、それ以上は…」とそれを止めた。そのとき、勇磨が天井裏から研究記録を発見した。その場所は以前、伯郎が明人からの手紙を発見した場所で伯郎は納得がいかない。それでも時間がないと急かされた伯郎が犯人に研究記録を発見したことを報告すると、犯人は『動物病院のポストを見ろ』と指示してきた。車に乗り込んだ伯郎だが、「随分あっさり見つかったな」とやはり納得出来ないでいた。「誰かが最近置いていったんですかね」と楓が冗談めかして言うと伯郎は急ブレーキをかけた。そして楓に、小泉の家が残っていることを勇磨以外の誰にも話していないことを確認すると、信じたくないというような悲しい表情で車を降りた。そして家を見ていると少し間を置いて部屋の電気が点いた。
伯郎と楓が家に入ると部屋には、憲三(小日向文世)の姿があった。ここに来る前、伯郎は順子に家が残っていることを話した。そのとき、憲三はこのことを盗み聞きして先回りした。そして伯郎達の目的である研究記録を早々に見つけさせた後、ゆっくりと本当に自分がほしい物を探そうとしていたのだった。伯郎に言い当てられた憲三は「やっぱり君も頭が良い」と観念して話し始める。憲三のほしい物とは一清が描いた『寛恕の網』だった。明人からこの画の写真を見せられたとき、憲三は鳥肌が立った。素数を順番に螺旋状に並べたというウラムの螺旋をより緻密にした画に見えたからだ。康治が伯郎に託した『あきとにうらむな』というメッセージは、ウラムの螺旋のことだったのだろうとわかった。検索してウラムの螺旋を見ている楓達に憲三は「全然違うだろう、ウラムの螺旋と違って寛恕の網には曖昧なところが一切なくて完璧なんだ」「これは人類にとって画期的な発見なんだ」と興奮ぎみに話す。それから憲三は、順子の鍵を持ち出してはこの家で寛恕の網を探すようになった。ところが見つけたのは研究記録だけだった。そんな中禎子が亡くなり、この家は更地になったと康治から連絡が入ると、寛恕の網を探すことは出来なくなった。それから時が経ち、遺産相続という形で再び寛恕の網を手に入れるチャンスが巡ってきた。禎子の遺品として寛恕の網は伯郎に渡されるだろうと考えた憲三にとって、寛恕の網の価値に気づくかもしれない明人は邪魔者だった。全ては寛恕の網が明人の目に触れることなく、伯郎の手に渡るための計画。楓の出現や牧雄の存在は想定外だったという憲三。憲三は牧雄が寛恕の網を探しているのかもしれないと考えると、伯郎の後をつけて行きエスカレーターから牧雄を突き落とした。伯郎は意を決して「おふくろを殺したのもおじさんだったんですか」と尋ねる。その日も憲三が寛恕の網を探していると、「探しているのは寛恕の網ですか?」と禎子に声を掛けられた。禎子はこの事実を順子に話すよう憲三に言う。順子には知られたくないと憲三は禎子に頼む。すると禎子は「あの画には素数の配列の秘密が隠されていて持っていては危険だと康治から聞かされていました。あの画は処分します」と言う。「ただ単純に数学者として素数の謎を解きたいだけだ、世界中の暗号を解くような悪い使い方はしない」と憲三は必死に説得する。それでも禎子は頑なに画は処分すると言って、順子に電話をしようとする。ふたりはもみ合っている内に順子が頭を打って動かなくなってしまった。すぐに救急車を呼べば助かったかもしれない、しかし憲三は禎子を風呂場に運んで溺れたように偽装した。母の死の真相を知った伯郎は、目に涙を浮かべながらも「明人を解放してくれ、これ以上僕の家族を壊さないでくれ」と声を振り絞った。
「わかった」憲三はそういうと部屋の奥へと向かった。次の瞬間、憲三はガソリンを撒き始める。そして楓を人質に取るとライターの火をつけて「寛恕の網を探せ」「もし見つからなければこの家のどこかにあると信じて一緒に死ぬつもりだ」と伯郎を脅す。憲三がよそ見をした隙きをついて楓と伯郎は憲三を取り押さえようとする。しかし火のついたライターが無情にも床に落ちて一面火の海と化す。憲三を担いで逃げる途中、伯郎の目に燃える折り紙が見えた。そして、幼い頃明人と一緒に襖に折り紙を貼ったことを思い出す。明人と折り紙を貼ったはずの襖に今は折り紙がない。「あそこだ!!」伯郎は、憲三と楓を避難させると一人部屋の中に戻っていった。伯郎の思った通り、襖を剥がすと中に寛恕の網が隠されていた。画を取り出そうとしても燃え盛る炎の中で上手く行かない。するとそこに明人がやってきた。明人は「画なんかどうでもいいじゃないか!」と無理やり伯郎を連れて脱出した。
警察署のソファーで眠れない一晩を明かした伯郎の元に、明人と警察官がやってきた。明人が全ての真相を話し始める。10月2日、明人は康治の容体悪化の連絡を受けて帰国した。空港で明人は警察官に呼び止められる。それはサイバー犯罪対策課が、あるサイトに明人の誘拐依頼が出ているのを発見したからだった。明人は、禎子の死について再捜査することを条件に、拉致監禁されたように装って犯人に接触しようとする警察からの提案にのった。これによって矢神家内部を探る必要性が生じて潜入捜査が行われたと警察官が説明する。『まさか』と驚きの表情を浮かべる伯郎。そして部屋の扉が開くと黒いパンツスーツ姿の楓が入ってきた。「警視庁捜査一課特殊班捜査係・古澤楓です」と紹介された楓は伯郎に頭を下げた。「嘘だろ…矢神の人間じゃない俺には教えてくれてもよかったんじゃ」と憤る伯郎に、刑事は「明人さんからもそう提案されたが捜査の鉄則なので」と説明した。勇磨は明人のマンションを盗聴したときにこの事実を知り、研究記録を渡すことを条件に捜査に協力することになった。伯郎が牡蠣のことで楓を問い詰めに行ったときは、まさに捜査会議中でどうしても伯郎を部屋に上げることは出来なかった。そのため、楓と勇磨が男女の仲であることを装ったのだった。楓の実家だという焼き鳥店は楓の行きつけで、楓の母として伯郎と蔭山(中村アン)に対応したのは捜査員だった。康治の最期に会えなかったのは残念だけど、「母さんのためなら分かってくれるはず」「兄さんが看取ってくれたと聞いて安心した」という明人に「無事でよかった」と伯郎は明人を強く抱きしめた。
明人達が去り、部屋に残された楓に伯郎は「全部芝居だったのですか」「明人を思って泣いたのも、僕をひっぱたいたのも」と尋ねた。楓は「はい」と答える。「理解できない、あなたと会話や気持ちを交わしたあれは何だったのですか」と混乱する伯郎に楓は「自分は明人さんの妻だと思い込みました。潜入捜査をしているときは本能のようなもので動きます」と説明した。伯郎は感情を押し殺して「大変なお仕事ですね」と言うと去っていった。部屋に残された楓は、伯郎にもらったネックレスを手に伯郎との日々、伯郎の笑顔を思い出して涙を流した。
兼岩家を訪れた伯郎。禎子の仏壇の前で「それでも憲三さんを嫌いになれない、ごめんねお姉ちゃん」と号泣する順子の背中を優しくさすってあげた。時が経って、動物病院では院長が「蔭山くんと結婚して病院を継いでくれないかな」と持ちかける。蔭山に「楓さんのことを忘れてくれるならアリです」と言われた伯郎は「もともと楓なんて人はいなかったんだ」と答える。それは自分に言い聞かせているようでもあった。その夜、行きつけの焼き鳥店で楓がひとり飲んでいると隣りに蔭山がやってきた。蔭山は「なんで私からの電話に出ないんですか」と怒っている。楓は「あなたは私のこと大嫌いかもしれないけど、私はあなたのこと大好きでした」と言うと立ち去ろうとする。そんな楓に蔭山は「今度副院長とディナーに行きます!あなたにもらったスカーフをつけてめいいっぱいお洒落をして行こうと思います!!」「前から副院長のことが気になっていたけれど、あなたが現れてもっと気になるようになりました、それは副院長とあなたにくっついてもらいたくなかったからだと思います」と本音をぶつける。そして「矢神楓という人物の全てが嘘だったとは思えません」と訴えた。
矢神家では初七日の法要が執り行われた。明人は伯郎に憲三の供述内容を「知っておいたほうがいい」と話す。人を狂わす画は残しておいてはいけなかったという禎子に憲三はそう思ったのになぜ残したのかと尋ねた。禎子はそれが一清の意思だったからだと答えた。一清にとって寛恕の網は伯郎との最期の思い出だから、あの画は伯郎に渡してほしいと一清は禎子にお願いしたのだった。あの子の幸せを思えば取っておいてあげたかったという禎子。
そして伯郎と明人はそれぞれが愛情を独占しているようで羨ましかったと心の内を明かす。ふたりが子供心に考えていたこととは違って実際の禎子は、伯郎も明人も分け隔てなく愛していたんだなと懐かしむ。そこへ百合華(堀田真由)がやってきた。明人は百合華を「結婚を前提につきあうことになった」と紹介し、百合華は「お義兄さま」といたずらっぽく呼んでみせた。「俺はこの先も手島で行くことに決めた。それでもお前とは兄弟だ」と言う伯郎。伯郎が部屋に入ると波恵が「遺品が警察から戻ってきました」と封筒を手渡す。中には伯郎が楓に渡した禎子のネックレスが入っていた。波恵に「大切な品ですよね、楓さんと」と言われた伯郎は「以前より波恵さんの考えが見えるようになった」と答える。伯郎に全てを曝け出してしまったという波恵は、なんだかんだで風通しがよくなったと嬉しそうに微笑んだ。伯郎が廊下に出ると勇磨が待っていた。勇磨は「遺産は明人、研究記録は俺が手に入れた、お前は何を手に入れたんだ」と嫌味な言い方をしてくる。「ほしいものがあるなら自分の力で手に入れろ」と言って勇磨は去ったが、それは迷う伯郎の心を見透かして後押ししているようだった。
夜、伯郎は蔭山と約束した店にやってきた。内ポケットからネックレスを取り出すとなにかを決心して扉を開ける。窓際に立って外を眺める蔭山に「ごめん、やっぱり楓さんのことが」と話しかける。振り返るとそれは蔭山ではなく楓で、楓は伯郎に抱きつくというのは伯郎の妄想で、『なんてことが起こるはずがない』と思い直すと伯郎は扉を開けた。そこに立っていたのはお洒落をした楓だった。伯郎は思わず「本当はずっとこうしたかった」楓を抱きしめる。そして「夢じゃないよね」とつぶやくと楓は「任務ではありません」と笑った。「改めまして手島伯郎です」「初めまして古澤楓です」ふたりは笑い合う。

【みんなの感想】
30代・女性
楓の正体は判明して明人も無事戻った。矢神家は以前より風通しがよくなり、丸くおさまりましたが細かく見るとツッコミどころを振り返りたいと思います。
1、〈解明〉犯人…兼岩憲三(小日向文世)
前々クールで犯人を演じた小日向さんが出ているという事からその印象が強く、また犯人なんじゃない!?と冗談半分で思っていたらまさかまさかの犯人でした。「素数の秘密を解明するのは数学者の人類のためなんだ」と一種の狂気が滲んだ演技はさすがでした。
2、〈謎〉毒の小瓶
結局、祥子と牧雄の母は毒殺されたのか否かはわからず終いでした。その代わり波恵さんが実父・康之介に毒を盛っていたという衝撃の事実が明らかに。しかし証拠不十分ということなのか波恵にはお咎めなしで普段とおり生活をしているという矢神家恐るべし。
3、楓(吉高由里子)と蔭山(中村アン)
楓の正体は潜入捜査官。それなのに素人勇磨に盗聴器を仕掛けられてあっさり正体がバレてしまうなんて詰めが甘くないか!?しかも犯人が誰かもわからない状態で明人は何の変装もなくマンションに出入りしていて大丈夫なのか!?と違う意味でドキドキの展開に。完璧だった楓が牡蠣ミスをしたのは、矢神ではなく古澤の方の楓が伯郎に惹かれ始めていて完璧になりきれなかったほころびだったのかもしれません。そしてもうひとり、蔭山の特殊能力に驚きです。全くの部外者でありながら瞬時に楓を怪しみ、楓の母役捜査員も見破った蔭山。そのままにしておけば想い人・伯郎と結ばれたであろうに、わざわざ楓に発破をかけるなんて信じられずです。結ばれても心の片隅に楓がいるなんて許せないという女のプライドなのか!?そして楓も楓で、こんなふたりの間で揺れるような優柔不断な伯郎でいいのだろうか…普段は頼りないけどやるときはやるというギャップがよかったのか、出来る女ふたりに気に入られる伯郎が一番の謎だったかもしれません。

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