【危険なビーナス】第6話「母の死は殺人だった?真相を追う弟が失踪した訳、矢神家に隠された謎」感想ネタバレ(主演:妻夫木聡・吉高由里子)

2020秋のドラマ一覧

主演:妻夫木聡・吉高由里子
TBS系  (日曜日21時00分~) 

【内容・ネタバレ含む】
【#06兄弟の約束】
失踪した弟の妻?、「もっと価値のあるもの」、親族同士の騙し合い、遺産相続30億円、殺害計画、康之介の愛人・佐代、その息子・勇磨…
支倉祥子(安蘭けい)から母・禎子(斉藤由貴)が矢神家の人間に殺されたと聞き、手島伯朗(妻夫木聡)はショックを受ける。証拠もなしに適当なことを言うなと伯朗は否定するが、祥子に「薄々気づいていたでしょう、事故なんかじゃないって」と言われると返す言葉が見つからない。祥子は「矢神の人間はみんな、あぁ誰かがやったんだと思っていた」「もちろん頭の切れる明人だってお母さんは殺されたんだって思ったはず、その証拠に明人は禎子が亡くなった日のアリバイを親族にそれとなく聞いて回っていた」と話した。その時伯朗は『あのとき…』と禎子の棺の前で母が亡くなったとき何をしていたか聞かれたことを思い出す。祥子は、自分の母親にしたように佐代(麻生祐未)と勇磨(ディーンフジオカ)が禎子を殺したに違いないと考えており、伯朗に犯人を見つけてほしくてこの話を伯朗に聞かせたのだった。
明人(染谷将太)のマンションに戻った伯朗と楓(吉高由里子)。伯朗に「明人に何を聞いたんだ」と問われた楓は観念した様子で話し始める。母・禎子は用心深く、必ず内鍵を掛けていたのに、亡くなった日は内鍵が掛かっていなかったと明人はいう。そして明人は母が殺されたと考えて母の死の真相を暴こうとしていたのだった。明人失踪の理由にもなり得る重要な情報を兄である自分になぜ相談してくれなかったのかと伯朗は憤る。「明人くんに口止めされていた」という楓に伯朗は明人は自分のことも容疑者のひとりとしてカウントしていたってことかとやりきれない。ふたりは、明人失踪と禎子の死が関係あるとすれば同じ犯人に違いない、けれども禎子が亡くなったとき『明人に全てを継がせる』という遺言書は確定しており、殺す必要はなかったのではないかと考える。もしかしたら禎子は『もっと価値があるもの』の正体を知っていて狙われたのかもしれないと考えたふたりは、「30億の遺産よりももっと価値があるもの」を知っている牧雄(池内万作)が鍵を握っているとにらんだ。
翌日、勤務先の動物病院で伯朗はこの事を看護師の蔭山元美(中村アン)に話し、矢神家と距離を置いていた16年前について調べ直してみるつもりだと言う。そのとき「びっくりなさらないでくださいね」と楓から電話がかかってくる。楓は牧雄が『退院する』という置き手紙を残していなくなってしまったことを告げる。連れ去られたのではと伯朗は心配するが、病院の防犯カメラには早朝正面玄関から外へ出ていく牧雄が映っていた。伯朗は矢神家で禎子の遺品を引き取り、そのまま禎子の妹・順子(坂井真紀)の兼岩家へ向かった。順子は遺品を見て懐かしむ。伯朗は、事故当時のことをそれとなく順子に尋ねた。当日、順子は禎子の夫・康治(栗原英雄)から「禎子と連絡がつかないから小泉の家に様子を見に行ってほしい」と電話を受けて小泉の家に向かった。玄関の鍵を開けて中に入ると荷物はあるものの禎子の姿が見当たらず、家の中を探した。すると洗面所の電気がついていることに気づき、浴槽で溺れている禎子を発見したのだった。当時、家の鍵は禎子と順子しか持っていなかったのだが、矢神の人間なら合鍵を作ることも容易だと伯朗は話を聞きながら考えた。順子が席を外すと夫の憲三(小日向文世)は「明るく話しているけど、あまり思い出させないでほしい」と伯朗に頼んだ。今でも時々うなされている順子を憲三は心配していたのだ。戻ってきた順子は遺品の中に実家のアルバムがないことに気づく。禎子が亡くなった後、順子は康治と明人の三人で小泉の家の荷物を片付けたという。そのとき、順子は自分の荷物しか持っていかずに他は康治に任せてしまったのだ。後日、小泉の家は取り壊したと更地になった写真が送られてきていた。順子はこの土地が禎子名義だったことを伯朗に教え、矢神の人間に取られる前にどうなっているのか確かめに行った方がいいと伯朗に助言した。
帰宅した伯朗は楓のことが気になっていた。自分が矢神家に行くことを伝えても「今夜は予定があるから」と素っ気なく、メールや電話にも応答がないのだ。そのとき、祥子の娘・百合華(堀田真由)から伯朗に電話が入る。百合華は、勇磨のインスタグラムを見てほしいという。つい先程アップされた最新の料理画像には『新たな親戚とともに』というコメントが添えられていた。百合華は、明人という夫がいるのに勇磨とふたりで食事に行く楓を怪しみ、伯朗に忠告する。一方、タクシーでマンションまで送ってもらった楓は、「帰るのが名残惜しい」という勇磨を「お茶でも飲んで行きませんか」と誘った。マンションに向かって歩くふたりの前に伯朗が現れて楓は驚く。勇磨が去った後、「あいつとはふたりで会うなと言っただろう」と伯朗が楓を叱ると楓は「束縛する人はモテませんよ」とはぐらかした。事件解決のために、一番疑わしい勇磨と会っていたという楓は、食事中いくつか気になる質問をされていた。明人が事業を始める際、資金調達はどうしたのか、明人は母親から何か受け取っていなかったか…。このときだけは勇磨が真剣な口ぶりだったという楓は、その何かが『もっと価値があるもの』なのかもしれないと感じ、今後も勇磨と接触するという。「明人くんのためなら何でもする」と声を荒げる楓に伯朗はつい「明人が生きていると思っているのか」と言ってしまった。
その頃、牧雄は痛む体にムチを打ちながら矢神家の開かずの間で『もっと価値のあるもの』を必死に探していた。そこへ波恵(戸田恵子)が現れた。誰も信用できないと矢神家を後にしようとする牧雄に波恵は「この行動を見逃す代わりに教えてください、何をお探しですか」と尋ねた。牧雄は「人類の未来だ」と言って去っていった。
翌日、蔭山にランチに誘われた伯朗は、蔭山が個室を予約していることを知って自分に気があるのではと期待してついていく。「ここなら誰にも邪魔されません」という蔭山に「そうだね」と嬉しそうに答えるも中では楓が笑顔で着席していた。喧嘩をした伯朗と仲直りをするきっかけを作ってほしいと楓が蔭山に頼んだのだという。三人は蔭山の話題をしていると「私の話で話題をそらさずに根本的な解決をされたほうがいいのでは」と蔭山が指摘する。そして伯朗は明人がもういないと言ってしまったことを反省する。昔から天才明人にコンプレックスを抱いていた伯朗は、今回明人が自分に頼らずに母の死の真相を探っていたことを知って、やはり兄だと認めてくれていなかったのだとショックだったのだ。そんな中、楓が自分に内緒で勇磨に会ったことで、明人ばかりか楓にも頼ってもらえないのだと嫉妬してしまったと謝罪した。
伯朗は、小泉の更地を一緒に確認しに行かないかと楓を誘った。記憶があいまいで道に迷ってしまった伯朗。道を確認している伯朗に、楓は伯朗に内緒で勇磨と会ったこと、明人のためなら何でもすると言ったことを謝った。日が暮れてようやくふたりは禎子の実家にたどり着いた。それを見てふたりは驚愕する。そこには禎子が亡くなった家が建ったままで更地になどなっていなかった。ふたりは明人がこの家の写真を飾っていた写真立てに隠していた鍵で中に入る。そして試しにブレーカーのスイッチを入れるとなぜか電気がついた。伯朗は思ったより埃っぽくないなと気になる。そしてふたりは禎子のアルバムを見つけた。そこには幼い頃の伯朗と明人の写真もあった。ふたりで空気銃でふすまに穴を開けて母親に怒られた、伯朗の記憶が蘇る。そして空気銃を捨てられそうになった伯朗と明人は空き缶の中に入れて押入れの上にそれを隠した。伯朗が見てみると缶は昔のまま残されていた。中を開けると見覚えのない封筒が入っていた。『これを見ている人がいるならきっと兄貴だろうね。この家は母さんが殺された現場として保存することにした。残っていることを知っているのは父さんと僕だけだ。もしも兄貴が見つけたのなら誰にも言わずにいて欲しい。兄貴、僕にもしものことがあった時は頼んだよ。母さんを殺した犯人を見つけてくれ。明人』明人からのメッセージだった。そして伯朗はあの日のことを思い出す。母さんが亡くなった時、何をしていたか明人に尋ねられた伯朗。二言三言会話を交わした後、「これでもう矢神とは完全に関係のない人間になった」と言う伯朗に明人は「関係ないことない、僕と兄さんだけは母さんの血で繋がっている」と言ったのだ。明人は自分を頼りにしてくれていた、伯朗は涙を流し、改めて明人の無事を強く願った。
その頃明人はどこかに監禁されていた。顔を覆っていた袋が外されるとカメラが向けられていた。犯人に雇われた男は、カメラの向こう側の犯人からのメッセージを明人に見せる。『あなたの母親が譲り受けた貴重なものは、どこにあります?』を読んだ明人は微笑を浮かべると「必ずあなたを追い詰める、誰よりも頼りになりますから僕の兄貴は」とカメラに向かって強く言う。すると犯人から『それは無理です』と返事がきた。
一方伯朗も「必ず犯人を追い詰めて明人を助け出す」と誓う。そのとき、玄関の扉が閉まる音がして何者かが廊下を歩いてくる気配を感じた。

【みんなの感想】
30代・女性
明人へのコンプレックスから最高バディの崩壊を招いてしまいかけましたが、最後には明人が伯朗を信用していることがわかり家族の絆が感じられました。やはり牧雄が探している『もっと価値のあるもの』『人類の未来』が禎子や明人に関連していました。それが何かがわかるまでは明人は無事でしょう、それまでに伯朗に真相を解明して明人を助けてほしいです。小泉の家が綺麗に保たれていることが気になります。通電しているし、誰かが定期的に掃除をしているということでしょうから順子が疑わしいですが、そうなるとなぜ伯朗に嘘をついたのか、家を確認するよう勧めたのか疑問が残ります。次に掃除をしそうな人は波恵かな?と思いますが、康治の結婚を反対して禎子を毛嫌いしていたはずの波恵がそこまでするか納得のいく理由が見つかりません。やっぱり犯人は佐代&勇磨なのかな…と思いながらも、数学者・憲三が怪しい?(他のドラマの影響か!?)来週も目が離せません。

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