【危険なビーナス】第5話「当主殺害計画が今夜決行!養父との過去に秘められた想い…」感想ネタバレ(主演:妻夫木聡・吉高由里子)

2020秋のドラマ一覧

主演:妻夫木聡・吉高由里子
TBS系  (日曜日21時00分~) 

【内容・ネタバレ含む】
【#05小姑の矜持】
30億円の遺産、開かずの間、もっと価値のある何か、母の死、義父との因縁、康治の殺害計画…。
ある日、当主・矢神康治(栗原英雄)の部屋で、矢神楓(吉高由里子)は康治の妹・波恵(戸田恵子)と話をしていた。波恵は、このまま遺言書にある遺産の後継者・明人(染谷将太)が現れないのなら、親族で分配する可能性もあり、矢神家の遺産の確認を行うと言う。確認は今夜の7時に行われると親族に連絡されていた。その場に居合わせた使用人兼執事の君津(結木滉星)と専属看護師・杏梨(福田麻貴)は動揺を隠せない。なぜならば、ふたりは康治の異母妹・支倉祥子(安蘭けい)から康治殺害を指示されていたからだ。「さすがに親族が集まっている場で計画を実行するのは…」という君津に祥子は「むしろこれはチャンスよ」と答えた。
その頃、明人の異父兄・手島伯朗(妻夫木聡)は、悪夢をみて目を覚ます。幼い伯朗がある部屋の中を歩いていると檻に入れられた猫を見つけて恐怖の叫び声を上げるという記憶だ。いつもより早く動物病院に出勤して、入院中の動物の世話をしていると、看護師の蔭山元美(中村アン)が「こんな手紙がありました」と差出人不明の封筒を手渡す。中には『今夜、康治が殺される』とだけ書かれていた。
伯朗は、人間の都合で人工交配されたため後遺症が残る犬の診察をしているとき、「人間の都合で人工交配されて、人間の都合で飼われて…」とペットをアクセサリー代わりにしか考えていない飼い主の前でつい本音を漏らしてしまう。その場は蔭山にフォローされたが、「私もああいう飼い主は嫌いだが、割り切ってください」と後で蔭山にたしなめられる。伯朗の脳裏には、朝の悪夢が思い出される。動物実験を見てしまった事がトラウマとなっているようだった。
そこへ楓が「3人でランチに行きませんか」とやってきた。食事をしながら楓は、遺産確認を行うから伯朗にも来てほしいという波恵からの伝言を伝える。そして伯朗は今朝動物病院に届いていた差出人不明の手紙を見せる。伯朗は趣味の悪いイタズラだと話すが、楓と蔭山は「誰かが康治さんを殺そうとしていて、誰かがそれを止めようとしている」そして伯朗に助けを求めていると推理する。同じ頃、波恵はひとり部屋の片付けをしているようだ。手にしたダンボール箱には『禎子さん』と書かれていた。
矢神家にやって来た伯朗と楓。楓は眠る康治に「ご無事でよかった、私が守ります」と話しかけた。楓は自分が康治のベッドの下に隠れて犯人を突き止めて犯行を止めると話すが、伯朗は「君を危険な目に合わせられない」とこれを止める。しかし伯朗に代替案はなく、楓に「どうしてお義父さまを見殺しにできるのですか」と責められる。幼い伯朗は自分が康治のことをおとうさんと呼べば全てが上手くいくことを頭では理解していたが、どうしても康治をおとうさんと呼ぶことが出来ない理由があった。それは動物実験。病院のほかに大学で研究もしていた康治の仕事場に行ったときのことだった。大学の康治の部屋で康治を待つ、母・禎子(斉藤由貴)と伯朗。禎子がお手洗いに席を立ち、ひとりになったとき伯朗は当時珍しかったビデオデッキをつい触ってしまった。そこに映る映像を見た伯朗は息を呑む。そしてその光景を理解したくないと脳が拒絶したのだという。慌てて映像を止めると部屋の奥からかすかに猫の鳴き声が聞こえた。伯朗は行かないほうがいいと分かっていながらも確かめずにはいられず、鳴き声のする方へと進んでいった。物々しい機械の先に複数の猫が檻に入れられていた。先程見てしまった猫の頭蓋骨が外されて脳が出ている映像を思い出して伯朗はその場で吐き気をもよおしてしまったのだ。その後、康治も禎子もこの事には触れず、伯朗も康治と距離をとる一方だった。そして明人が生まれ、康治にとっては明人さえいればいいとでも言うかのように康治が伯朗に話しかけることもなくなったという。理由を知った楓は、「私が戻るまでは康治氏をお願いします」と言って、携帯で確認できる小型カメラを買いに出掛けた。
矢神家の広間には、一同が集まっていた。いつものように腹の探り合いをするような会話が飛び交う中、伯朗は『この中の誰かが康治氏を殺そうとして、この中の誰かが守ろうとしている』と考えを巡らせる。退席した祥子の夫・隆司(田口浩正)は『いつもの場所で』というメッセージを読むと嬉しそうにある部屋へと急いだ。そこには、康治の世話をする杏梨の姿があり、背後から杏梨に抱きつく。「いけません」という杏梨に「妻は自分を信用しているから大丈夫だ」と囁く隆司が振り返るとそこには祥子と君津がいた。腰を抜かす隆司に祥子は矢神園の権利書を投げつけて「名義は誰になっているの?いつでも外す事ができるのよ」ときつく言った。土下座をして祥子への服従を誓った隆司に祥子は「私達はミッションをやり遂げるチームよ」と言って康治を殺害する計画を告げる。祥子の計画は、親族達が遺産の確認に夢中になっている時間に杏梨が酸素を止めて康治を殺害する。死亡を確認後、酸素を元に戻して君津が親族の元に容体が急変したと知らせに走る。隆司が危険な状態だと診断する。波恵は康治の最期の言葉を聞こうとするに違いなく、その機械に『しょうこにまかせる』と入力する。というものだった。康治の意思を読み取るタッチパッドにはすでに細工がされていた。「こんな都合のいい遺言、誰も信じるはずがない」と言う隆司に祥子は「目的は波恵さんを仲間に入れることだ」と真の目的を明かす。祥子は遺産の管理は自分ひとりには荷が重いと波恵に言って波恵を共同管理者にすることで、養子の佐代(麻生祐未)と勇磨(ディーンフジオカ)に遺産が渡らないようにしたいのだ。「断るなんて無駄よ」祥子は隆司を脅す。そのとき、ベッドの下で物音がした。ベッドの下に隠れて全てを聞いていた楓が、慌てて携帯を落としてしまったのだ。祥子は気づかずに話を続ける。安心した楓が『犯人は祥子…』とメッセージを送ろうとしたとき、スタンガンで気絶させられてしまった。祥子は気づかないふりをしていただけだった。楓に聞かれた以上、計画は中止だと訴える隆司に、祥子は「楓さんに罪をかぶってもらいましょう」と楓の指紋を酸素注入装置につけた。
あと数分で約束の19時になるというとき、開かずの間の前に親族が集まりだす。そこに楓の姿はなく、伯朗は電話をかけるが繋がらない。緊張で吐き気をもよおしてしまう隆司は娘・百合華(堀田真由)を心配する。祥子もさすがに親が殺人するところを娘に見せたくはないらしく、百合華を先に自宅へ帰したと話す。約束の時間になり、波恵が開かずの間を開ける。中には矢神家のコレクションという美術品が多数置かれている。勇磨と佐代、隆司と祥子は思い思いに品定めをする中、伯朗は美術品には興味を示さずに楓を心配して電話をかけている。伯朗は、矢神家の人間全員が美術品に夢中なことを確認すると『おかしな動きもないし、大丈夫だ』と楓にメッセージを送った。すると波恵が、「禎子さんの遺品です」とダンボール箱を指した。箱を開けると微かに見覚えのあるアルバムを見つけた。アルバムを開くと明人が生まれたときの写真が入っていた。伯朗の予想とおり、伯朗のアルバムはそこにはなかった。「矢神家に入るとき、手島家の思い出を捨てるのは当然です」と伯朗は自分に言い聞かせるように話す。それを聞いた波恵は「兄の写真を見たことがないので」とアルバムの続きを見てもよいか尋ねる。渋々ページをめくる伯朗。そこに続く家族写真に伯朗が写っていることはなかった。伯朗があえて写らないように避けていたのだ。波恵は「兄はさぞ寂しかったでしょうね」とつぶやく。波恵は「当時、兄の結婚に大反対したが、兄は伯朗さんが矢神家の長男になれるかが問題なのではなく、自分が伯朗さんの父親になれるかどうかが問題なのだと突っぱねた」「それは困難を受け入れる自分に酔っているのだと思った」と話す。そのとき、伯朗の目に一枚の写真がとまった。波恵は「私もあなたも勘違いをしていたのでしょうね」と目を細める。そこには、明人が生まれる前に伯朗と母と康治三人で出掛けたときの写真が大切に収められていた。「兄はずっと四人家族だと考えていた」という波恵の言葉がすんなりと伯朗の心に入っていく。
その頃、康治の部屋では杏梨がどうしても殺害計画を実行できずにいた。君津に促されて杏梨が酸素に手を掛けたとき、康治が目を開いてじっと杏梨を見ていることに気づいた。すると君津は酸素を切って計画を実行した。一方、波恵は「あなたは兄のために出来ることがあるのでは…」と伯朗に話す。そのとき、伯朗は病院に届いた差出人不明の手紙の送り主が波恵であることに気づき、康治の部屋に走っていく。苦しむ康治を君津と杏梨はじっと見ている。そのとき伯朗が部屋に飛び込んできた。君津が気づかれないようにそっと酸素を元に戻して康治は一命をとりとめた。「しばらくこの人とふたりきりにしてほしい」「この人は大相撲にも動物園にも連れていってもらったんだ」伯朗の必死の訴えにおされて、杏梨と君津は部屋から出ていった。伯朗は「あなたのことは関係なく動物が好きなんです」と獣医になることを反対されたときの思い出を眠る康治に話しかける。そこへ楓が飛び込んできた。伯朗は優しい声で「こちら明人のお嫁さんです」と楓を康治に紹介した。
伯朗と楓が広間にやってくると祥子がひとりワインを飲んでいた。何も知らないふりをしてとぼける祥子に、「もうみんな知っています」と楓は盗聴器を見せる。それは恐らく勇磨と佐代が仕掛けたもので、祥子の計画をあえて止めずに殺害後警察に付き出せば遺産を没収できるとでも考えたのではと明かされて、祥子は口を閉ざす。「スタンガンで襲うのは傷害罪です」楓に強く言われた祥子は「私の母は、愛人に毒を盛られて殺された」「この家はわからないことだらけで出来ているのよ」と憎しみを込めて明かした。祥子の母を殺した康之介の愛人こそが佐代で、その子供が勇磨なのだという。祥子は母を亡くした直後に憎むべき相手と兄弟にさせられたのだった。「この家は狂っているでしょう」「あのふたりには遺産は渡さない」「勝負はまだ終わっていない、これからよ」祥子は楓から盗聴器を奪うと床に叩きつけた。その瞬間、少し離れた車内でこれを聞いていた佐代と勇磨は「運のいい女だ、二度も伯朗に助けられるなんて」と悪びれずに話している。勇磨は「一番厄介な人が動き出した」とつぶやく。一方、伯朗は勇磨達のほかにもう一つ盗聴器が仕掛けられていたと明かす。それは波恵が仕掛けたものだった。祥子の悪知恵は波恵、佐代、勇磨の知ることとなったことがわかり、祥子は「本当にどいつもこいつも」と高笑いをする。「もう馬鹿な真似はやめて」と言って去ろうとする伯朗に、祥子は「すぐにあなたもこちら側の人間になるかも」と不気味な予言をする。楓は伯朗に祥子の話を聞かせないように足早に立ち去ろうと促す。しかし祥子は「禎子さんも殺されたのよ」と明かした。

【みんなの感想】
30代・女性
康治さんは無事で、伯朗との距離も近づきふたりの親子関係は時が解決してくれそうな予感で安心しました。それにしても康治が見ている中、杏梨の代わりに計画を実行した君津の冷徹さには驚きました。君津にはそこまでの矢神家への恨みがあるのかそれとも祥子をそれ程まで慕っているのか…目的を果たすために祥子に近づいたようにも見え今後も目が離せない要注意人物です。母・禎子は殺された衝撃の真実解明のため、伯朗は今後動くことになります。これまでは明人を探すためという少し離れたところから関わってきた伯朗が、実の母の死という客観視できそうにない部分に踏み込むことになり、祥子の言ったとおり『誰かを殺したいと思う、こちら側の人間』になってしまうのか見どころです。楓の禎子の死の真相を知っているような素振りも気になるところ。そして次週も楓と伯朗の食事に蔭山が同席しているシーンがあり、ただの伯朗の相談相手ではない予感が強まります。どろどろの矢神家、君津や蔭山が関連していても可怪しくないですが、謎が深まる展開が楽しみです。

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